甦る三大テノール 永遠の歌声のレビュー・感想・評価
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波動と水晶と太陽
このドキュメンタリー映画の題材にあるカラカラ大浴場のコンサート
我の実家は当時BSを見れるようになったばかりでもあり、なんだか高尚なものを見たがるお年頃(中学生)やったので、このコンサートBSで見た
古い記憶なので中継やったかは忘れたが、私はビデオに録画し何回も繰り返し見た記憶がある
事前に得ていた情報
「三大テノールの1人、カレーラスが不知の病白血病を乗り越え、彼のために豪華共演が実現!」
ってのに、とても興味を持ったからだ
何、その胸アツエピソード!
だが番組を見て私は
🐼歌は発する人によって、こんなにも変わるのか...
と衝撃を受ける
中学生の私でも知ってる有名歌も演目にあり、しかも三大テノールのリレー形式で歌われるそれは...
本当に圧巻だった
そして今年、よく映画を見に行く中洲大洋にてチラシを見ていると
『蘇る三大テノール』
え...これって、あの?!🐼
見るしかあるまい!
映画自体の内容、本当に面白かった
ただでさえドキュメンタリー好きな上に「あの舞台裏はこうだ!」なので熱盛!
リハーサルから、その後まで
当時は全然知らんかったけど、サッカーW杯がらみのイベントやったんたね
今のカレーラスが縮んでケソケソになってたのは衝撃...
それにしても、見返してみると
聞き返してみると三大テノールの歌声の、それぞれの個性とどれも素晴らしい歌声に畏敬の念を抱く
ドミンゴ
胸に押し寄せる波動
波動が素晴らしすぎて肺の空気が震え、それが心臓にも響いてくる
カレーラス
とても固くて澄んでいて濃縮された透明なもの
例えるなら、水晶を滑らかに歌声の形に流線形に加工したよう
そして、パバロッティ
もうそれは、音なのに眩しくて熱を持つ何か
太陽の光を音にしたら、こうなんだという歌声
この人達の素晴らしい歌声を残す技術を人類は発明した
至宝を残す術を得た
三大テノールと、この映画に携わった人々に感謝
【ローマ、カラカラ浴場のパバロッティ、ドミンゴ、カレーラスの歌声は何度聴いても、素晴らしい。それは、カレーラスの奇跡の復活を祝す、パバロッティとドミンゴの心が込もっていたから・・。】
■近年、オペラの映画が増えている気がする。私が観賞した作品だけでも、
・「私はマリア・カラス」
・「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」
・「パバロッティ 太陽のテノール」
・しがない携帯電話の店で働いていたポール・ポッツが一躍スターダムに駆け上がった姿を描いた「ワン・チャンス」(ジェームズ・コーデンも・・)
■今作品の印象
・前半は、「パバロッティ・・」でも観ていた事もあり、彼のハイCの凄さに感動。又、カレーラスを奇跡の復活を祝する姿にも、感動する。
・後半は、三大テノールとワールドカップの関係性等を脳内に入れながら、徐々に"商業主義"に飲み込まれて行く"三大テノール"の在りかたに少し寂しさを覚えつつ、
三人が歌う「ニューヨーク・ニューヨーク」を楽しそうに聴く大観衆の表情を観て、
"野暮な考えは、止めよう"
と思いつつ、彼らの歌を楽しんだ。
<私は、普段はロックしか聴かないが、映画館では、オペラも、バレエ映画も観る。そして、満足して家路に付く。
映画館の魔法だと、思っている。>
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