「天秤で量ることができる重さには限界がある」由宇子の天秤 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
天秤で量ることができる重さには限界がある
由宇子のお父さんの見た目がthe善良なこともあって、本当だったら衝撃の事実なんだけど、予告編でほのめかしているから驚きはない。そこは残念。それでも由宇子が、スマホで撮影しながら父親を問い詰める迫力には、見ている自分も後ずさりしたくなる。
視聴率が稼げるシナリオに事実をつなぎ合わせて報道する体質というのは、今も昔も変わっていない。報道をそのまま受け取ってしまうだけでなく、一種の娯楽として消費する自分達も存在する。それが一転して当事者になると、ハイエナが群がってくる恐怖に襲われる。
BGMがないため、目の前で起きている事実と錯覚するようなリアリティはあるんだけど、由宇子の父親とメイの父親のリアクションがちょっと現実離れしていてストーリーに乗れなかった。
河合優実の演技はすごくいい。次回作はラブコメらしいのですごく楽しみ。
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NOBUさんのコメント
2021年10月1日
今晩は
”娘から、スマホを突き付けられて動画を写されながら、糾弾されるのは、絶対に嫌だ!”と思ったNONUです。
正義の側から、忖度を含め、悪の側に軸足を微妙に移して行く由宇子を演じた瀧内公美さんの、笑顔のほぼなき演技の迫力と、三石さんのバイプレイヤーの凄さに魅入られた作品でしたね。では。