「娘がねじれる時」由宇子の天秤 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
娘がねじれる時
フリーのドキュメンタリー映像監督の木下由宇子。不純交際が噂された中学校教師と女生徒が自殺した事件の学校側の陰謀と煽ったマスコミの責任を問うドキュメント番組作製と父親の個人経営の学習塾の講師を掛け持ちし、とても忙しい。新しく入塾したひとりの女子を気にかけていたが、娘が塾で嘔吐する。塾教師と生徒の垣根を越えて世話をするゆっこ先生。娘の家庭は父子家庭で父親はティッシュ配りなどの不安定なバイト生活。ガス代未納で止められているアパート。娘は妊娠していた。
「由宇子の天秤」
天秤にかけられるものは何と何なのか?彼女が世に問う作品と父親?ドキュメンタリー映画の放映日と娘が抱えている時限爆弾?
急激な展開(教師の妹の放映取り下げ要求、娘の秘密)により未成年性犯罪ばかりが目立つ暗澹たる内容になってしまった感じ。病院の駐車場で娘の父親に、娘の妊娠の相手は自分の父親の塾長だと言ってしまうのは父親の怒りの矛先をわざと自分に向けさせようと発作的にとった偽悪的行動なのか?正義感と偽悪的行動の大きな揺れ幅に見ている私の天秤は壊れてしまいました。渾身作の番組は放送中止(お蔵入り)になってしまう。
キャストの俳優さんの演技、とくに丘みつ子、松浦祐也が良かっただけに詰め込み過ぎの釈然としない展開にもやもや感だけが残りました。
瀧内公美自身の魅力と安定の演技。タバコ吸う設定で、塾のバルコニーで少女に一本くれる?っていう場面が良かったですw チョコチップスティックパンだったけど。サービスショットはお風呂掃除の場面くらいでしたね。
子宮外妊娠にしてしまうと、男の責任がボヤけてしまい、少女の命を救うことが先決問題になると思うので、👤(闇)医者は病院に行かせるのが正しい行動だったと思うので、スッキリしなかった。途中までは良かったのですが、終わってみるとやるせない脱力感に包まれました。個々の場面は良かったと思うんですけどね。
由宇子のはらわたw
いいですね!
私は撮っていた事件のことと親父の件に引っ張られたのか高校生かと思って観ていましたが、言われてみれば中学生かも知れないですね。だとしたら尚更親父っ!!って感じですね。
作品としては面白かったですが、私も最後はイマイチ締まらなかった気がしました。