「一見の価値ある作品。」由宇子の天秤 ちゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
一見の価値ある作品。
全編に漂う閉塞感はまさに今の社会環境を彷彿とさせる。エンドロールに音楽もなく淡々と終劇を迎えることで渾沌としている日常性をより意識させられた。
正しさとは真実とは違うんだ、正しいと主張し万人に認知されればそれが正しさなんだな、嘘が正しさにもなりうるし、最後は当人の良心の判断に委ねられる。だが偽りの正しさは良心に過剰に接しすぎると揺らいでくる、そして嘘の正しさに耐えられなくなる。
都合の悪いことは触れたくない、思い出したくないは嘘を真の正しさと信じたいだけかもしれない。
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