映画 太陽の子のレビュー・感想・評価
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とにかく生きてこそ‼️モヤモヤしてくるけど‼️いい加減にして‼️❓
今年は、原爆の黙祷しないのは、五輪の配慮ですか、悲しいです。
この映画を深読みしたら、開発したら、どの国も使うだろう、そう言いたいの?
ある意味、ユダヤ人虐殺より酷い人類最悪の所業です。
映画に関しては、殺された三浦春馬を観れたこと、有村架純の素晴らしい関西弁演技が観れたことに尽きます。
それと、最近の比叡山の山道を歩きましたよ、私も。
余談ですが、京都は天候の加減で、落とす予定でした、原爆。
なんだか、不快な気持ちがする展開、事実の歪曲ですが、問題提起として、許してあげる。
とにかく、有村架純を愛でる映画です、是非。
E=mc2
TV版未鑑賞。
1944~1955年、日本の原子核爆弾開発に携わった青年と家族達の話。
国の要請を受けて原爆を開発する為、ウラン濃縮に悪戦苦闘する京都大学の学者の中の一人と、戦地より一時帰国した彼の弟、自宅を取り壊されて強制疎開で彼の家にやって来た幼馴染みの機微をみせていく。
原爆開発の話がメインになっており、頭では恐ろしいことをやっているという認識もある中で、エネルギー開発ということを盾に邁進していくけれど、葛藤みたいなものはさほど描かれておらず中途半端に感じたし、弟と幼馴染みに関してはモブ程度の様な…。
戦時下、しかも末期の生活事情にも全然リアリティがなくて、つまらなくはないけれど全体的に色々と物足りなかった。
日本の夏は原爆を忘れない。
第二次世界大戦中、京都大学で原子核爆弾を研究開発していた学生のお話。
研究チームでの彼の役割は理論ではなく実験。それほど才能のある奴ではないけど、努力を惜しまない誠実な性格だ。
もし、日本が開発に成功してたら戦争はどうなっていたらだろうとか?アメリカの開発がもっと遅くなっていたらどうなっていたか?など考えさせられますが、この作品のテーマは戦争じゃない気がした。
人生って自分の生きている環境で、どう生きるかである。戦争がいけない事なんて誰だって知ってる。でも、殺さなきゃ殺されるって現実が目の前にあったら自分はどうする?殺す方を選ぶでしょ。生きる為に強い兵器を開発しますってね。
この映画の主人公も、原爆を開発する事を躊躇なんかしない。だって一生懸命やってるだけなんだもん。勝っても負けても、どっちでもいいじゃん。たくさんの人が死んじゃう事がいけない事だよね。自分の命は自分のものなのに、お国のために捧げるなんて、今じゃ考えられないけど、当時は当たり前だったんだよな。
柳楽君、チャラい感じ一切なく地味〜な主人公を演じきってました。架純ちゃんの隣のお姉ちゃん感、相変わらず素晴らしかった。春馬君は予想より出番の少ない脇役だったな。
とにかく、戦争なんてしちゃあかん!
【”戦争なんて早う終わればいい、と幼馴染は言った。けれど、僕は大日本帝国のために原子核爆弾を作らなければいけない・・。”若く純粋な、京都帝国大学物理学研究者が苦悩する中で辿り着いた真実を描いた作品。】
ー 1944年9月 敗色濃厚な日本。
京都帝国大学物理学研究所で密かに軍の指示で原子核爆弾製造研究をしていた事は、知識としては知っていた。
だが、その研究に携わった若者達の想いにまでは、意識は及んでいなかった・・。ー
◆感想
1.最初に書くが、ストーリー展開はやや、粗い。
NHKで1年前の終戦の日にドラマとして放映していた時も感じていたが、登場人物のキャラクターの描き込みが弱いためだと思う。
2.只、この映画が見応えがあるのは、ひとえに
・純粋故に、狂気性を帯びた行動に駆られてしまう若き京大物理学研究者、修を演じた柳楽優弥さん
・修の弟で”兄の代わりに軍人になった”裕之を演じた故三浦春馬さん
(本当に残念だ・・。今作の演技されている姿を拝見して、再度思ってしまう。)
・彼らの幼馴染で、聡明な女性、世津を演じた有村架純さん
三人の若手演技派俳優の存在感及び
・将来を見据え、原子力の研究を推進する京大物理学研究所教授を演じた、國村隼人さん
・修と裕之の母を演じた哀しみと怒りを堪える演技が素晴しかった田中裕子さん
・修に釉薬として使っていた硝酸ウランを提供する陶芸家を演じたイッセー尾形さん
の、抑制した、そして凄みを帯びた演技を大スクリーンで観れる事である。
□今作の白眉のシーン(今作は、ストーリー展開は粗いが、良いシーンが沢山あるのである。)
1.裕之が一時的に実家に帰って来て、(特攻隊員・・)修を杯を交わすシーン。(決別の盃である。が、楽しそうに酒を酌み交わす姿。お互いの立場を分かった上で・・。)
2.修が独り、相国寺の法堂の天井に雄大に描かれた蟠龍図を寝転がりながら、眼を大きく開いて見ているシーン。
ー 彼は、あの雄大な蟠龍図を見て、何を思っていたのか・・。あの目は、科学者が研究を楽しんでいるように見えたが・・。ー
3.海辺で、修と裕之が”世津も大きくなったなあ・・”と話している時に、世津がやって来て、
”私は、戦争が終わったら教師になる。女の子供達に将来の夢を聞いたら、お国のために子供を沢山作るって言うんだ、オカシイ!”と言い放ち、
幼馴染の年上の修と裕之に夫々、”大切な指示”をするシーン。
ー 世津の、高所大所からの視点と、男達の眼前しか見えていない対比が上手く描かれている。だから、男は女性に頭が上がらないんだよなあ・・、とふと思う。ー
4.裕之達研究者たちの中での、諍い。原子爆弾が広島と長崎に投下された後、”未来を見据えた”物理学研究所教授が広島に向かい、何もなくなってしまった広島の街に呆然とする学生たちに指示し、人骨を採取しているシーン。
ー このシーンは、人によっては不快に思うかもしれないが、私は非常に重要なシーンだと思う。ー
5.裕之が特攻隊員として、”名誉の死”を遂げ、裕之の書いた手紙を読む修。
そして、京都に原子爆弾が落ちるという噂が流れた時に、裕之が母と世津に言った恐ろしい言葉。
その言葉に対して、母が怒りを懸命に堪えた表情で、氷の様な声で、修に行った言葉。
”科学者っていうのは、そんなに偉いモノなのかい・・。私は、京都を離れないよ・・。”
ー 比叡山に登った裕之が、母の手作りの大きなおむすびを食べている時に、憑き物が取れたように走り出す姿。山に登って来て、迎える世津。母は、女性は偉大である・・。ー
<海辺で、楽しそうに真っ裸で波と戯れる修と裕之。
笑いながらその姿を見ている世津。
当たり前だが、科学は戦争のために使うモノではない。
人類の明るい未来を切り開くために使うモノなのだ。
裕之が、それに気付いたと思われるラストシーンに、微かな希望を感じた映画であった。>
終戦前夜の群像のひとつ
同名の灰谷健次郎の小説、映画とは、まったく別の作品なんですね。
終戦前後の市井の人々を描いた作品としては「火垂るの墓」「この世界の片隅に」などの名作もありますが、また別の視点から描いた作品です。
負けるとわかっている状況の中で、研究する学生と家族、そして幼馴染の女の子。
恋愛感情を前面に押し出せる状況でもなく、かといって研究にも全集中できない。
主人公の男は・・・・いっしょに海で遊んだ楽しかった時代の幻影を見る。
主人公の女は・・・・勝ちでも負けでもなく、終戦後の未来を見据える。
名作とは言えないが、こんな見方もありですね、という感想です。
三浦春馬の遺作となってしまったためか、若い女性の観客が多かったです。
日本でも原爆開発してた
第二次世界大戦中の日本で新型爆弾(原子核爆弾)の開発を行なっていた京都大学の科学者・修(柳楽優弥)と幼なじで修の家に建物疎開してきたセツ(有村架純)、脩の弟で海軍の軍人・裕之(三浦春馬)の3人の若者とその周りの人達の話。
どこまでが事実なのかわからないが、1945年8月6日に広島に原子爆弾の投下を受け、日本の大学からも調査に行ったんだなって知った。そして、日本でもウランの分離研究をしていたことも知った。もし先に原爆を作ってたらアメリカに落としに行ったのか?なかなか考えさせる話だと思った。
柳楽、有村、三浦が素晴らしい演技を観せてくれ、母役の田中裕子、柳楽の上司役の國村隼などの渋い演技も光る。
重いが良い作品です。
未来を語れる国であって欲しい
今日の午前中に観た『パンケーキを毒味する』のレビューで今の日本において、希望がない、ということについて触れました。
なんの偶然か分かりませんが、この映画は、じゃあ希望のある国って何?ということへの回答を示してくれました。
それは、未来について語れる国であること。
別に世間から注目されるような華々しい達成である必要はない。ただ、自分ができることの中で何をどうしたいかの選択ができる社会であればいい。
とてもシンプルなのに、とても実現が難しい。
いつの間にかそんな国になってしまったのだということを痛感させられる予想外にタフな映画でした。
よかった
という評価は違うけど、たくさんの人に観ていただきたいな、と。
とはいえ、三浦春馬さんの遺作ということ、柳楽優弥さん好きなので観たというのも正直なところでもある。
柳楽優弥さんはやっぱりいいなぁ。ちょっとした目線とか、すごいと思う。
ただ、最後の方のおにぎりを食べるあたり、有村架純の声でも聞こえた?私が聞こえなかった?あそこがよくわからん。そこまですごく丁寧に描かれていると思っていたのだが。
特攻隊は辛い。平和祈念館に展示されている家族に宛てた手紙とかを思い出してしまう。
怖かっただろうな…。
息子を案じる母役の田中裕子さん、相変わらずの安定感。
三浦春馬さんは演じて何を思ったか、聞けないのが残念。
いままでにないタイプの戦争映画
一番、評価したいのは、主演の柳楽優弥さん他、俳優さんの演技力の高さ。最高のキャスティングだったと思います。戦争映画ですが、戦いのむごいシーンなどはほぼなく 戦争に翻弄された若き科学者たちの苦悩と心情の変化が時間の経過にあわせてたんたんとえがかれています。劇中で流れる綺麗な音楽に今までの戦争映画と違った世界観を感じました。明るい未来を夢みて戦争の犠牲になった方がいらっしゃったこと、その家族を苦しめた恐ろしい戦争があった事実を決して忘れてはいけないですね。最後に、三浦春馬さんがこの作品にそそいでくれた情熱 決して忘れません。最高の演技をありがとうございました。
悲劇ではない戦争映画
今まで観た戦争がテーマの作品は、戦争の惨さ、悲劇が中心だった。
映画太陽の子は、原子爆弾開発という今まで知らなかった話や、青春グラフィティが中心。その中にも悲劇は出てくるが、未来を見据えて生きる人達の姿に、今を生きるとは?と、考えさせられた。
三浦春馬ありがとう
まずは三浦春馬への追悼です。最後に公開の作品かな、、ありがとうございます。最初の登場でただいまと言われた時にはほんとに帰ってきた気がして、戦地に向かう姿はまた旅立ってしまった感じがしました。命に向き合う映画に三浦春馬というのは、本当に心を締め付けられますね。ありがとう。笑って死ぬ、、最後まで本当にカッコよかった。
戦争ものの映画を見るとこんなことがほんとにたかだか76年前の、祖父母の時代に起こったことだとは、信じられない気持ちになります。ちょうど広島、長崎の季節ですね。。これだけは風化させてはいけない。人類は二度と同じ過ちだけはおかしてはいけないと思います。平和な時代に平和な国に生まれたことに感謝。
当時のお国のために命を捧げるという価値観の中で、自分たちはなにを作ろうとしてるのか、役に立っているのかと葛藤する姿が印象的でした。
みな表情だけでも演技できる素敵な俳優陣でした。よかったです。田中裕子さんほんとに好きです。古い時代の有村架純もなんか落ち着いてかわいらしくて好きです。
切ない
129本目。
ワイスピ観ようとおもってけど、完売間近。
イオンでも観られるけど、早く帰りたいから、こちらを選択。
星での評価はしたくないので、でも不謹慎かも知れないけど作品の熱量が丁度良く、心地よさを感じたりする。
色々思い、感じ、考えさせられる作品だけど、そっか昨日がね、だからこのタイミングか。
それにもう1年経つのか、観てたら切ない気持ちなってしまう。
國村隼演じる教授がいい
前情報をほとんど入れずにいったので、三浦春馬の遺作ということも出てくるまで忘れていました。
原爆を落とされて悲しみや怒りにくれる若者達の物語だと思って行ったので作る方なの!?という感じでした。正直当時の日本が原子爆弾を作ろうとしていたという事を知りませんでしたし、となると全く未知の物を落とされた訳でないのなら、アメリカは日本に警告する道はなかったのかと単純に思ってしまいました。
主人公達に対しては行動を見守るという感じで心にはあまり入ってこなかった(防空壕で空を見上げる三浦春馬の表情は良かったです)ですが、國村隼演じる教授の終盤のセリフや、イッセー尾形の最後の出番のシーンはさすがでした。
ただ映画としての盛り上がりは弱かったのでこの点数にしました。
戦争時代の映画
舞台は1945年。戦争に行く弟と科学者の兄、その家族を描く。
戦争がテーマではなさそう。
科学と原子爆弾もテーマでなく。
一体何なんだろうか。
終始眠くなるような話しだった。
時計も何度も見てしまった、、、
最後も呆気ない終わり。
唯一、三浦春馬君を観れて良かった。
ラストは海で遠くからの撮影シーン。
柳楽くんと春馬くんがスッポンポンで海に入るシーンがありました。
ぶち壊し😩
太平洋戦争を語る時の「どちらかが善でどちらか悪」的な解釈や描き方がどうにも苦手です。
日本も水面下で核兵器の開発をしていたという話し。
もしかしたらatomic bombを先に開発→使用していたら、サンフランシスコ(劇中で具体例に出ていた)と広島・長崎の立場が逆転していたかも知れないという…
事前の知識不足でしたが、エンディングの写真を見るに実話。
また劇中で三浦春馬くんが言う「未来の話しをしよう!」というセリフを聞きながら「自らの未来は絶ってしまった」事実にさらに切なさが募りました。
とても上質な映画を観ました。
「観て良かった」と思ったのに…
その総てをぶち壊すようなエンディング曲…
アミューズ絡み?
ガッカリ😞
作品はとても良いです。
作品は星5つ。
エンディング曲が足を引っ張ってる。
【優しさと想像力/科学について:オッペンハイマーと朝永振一郎】
毎年、8月6日と9日の原爆の日にあわせて、TBSのNews23がシリーズで放送している、綾瀬はるかさんと被爆者の対話で、今年は、高齢になった女性の被爆者の方が、核兵器が無くなるまで、自分が生きてる限り、語り継ぐ活動を続けたいとする一方、若い人にも、核兵器や戦争の恐ろしさを後世に伝えて欲しいし、そのために必要なのは「優しさと想像力」だと話をしていた。
奇しくも、裕之を演じた三浦春馬さんは、生前、「想像力を届けることが役者の仕事」だと言っていたことを、有村架純さんが舞台挨拶で伝えていたのだけれど、観る側、つまり、受け取る側にも、更に想像力が必要であることは言うまでもない。
最近の映画のレビューで、映画のストーリーをなぞるだけでなく、具体的な指摘はなしに、周りにどんどん同調するかのように低評価が増殖していく様を眺めて、これは、ある意味、イジメが広がる構図と似ているなと考えたりした。
決定的に想像力が欠如しているのだ。
せっかく、人間だけに与えられた想像力なのだから、可能な限り駆使した方が良いように思う。
この「太陽の子」は、反戦というだけでなく、科学と国家、そして、人間としての科学者が、どうあるべきか考えさせられる作品になっている。
レビュー・タイトルにあるオッペンハイマーは、原爆の父と言われたユダヤ系アメリカ人の科学者で、本来は素粒子物理学者として、その時は、場の量子論に於ける無限大の問題を研究していたのだが、アメリカ政府にマンハッタン計画の責任者に指名され、類い稀なリーダーシップを発揮し、原爆を完成させることになる。
たが、太平洋戦争後、2度の原爆使用の凄惨さを目の当たりにし、こうした軍事研究からは距離を置き、更に、アメリカ政府の水爆研究に強く反対したことから、政府や軍事研究者から疎んじられ、公職からも追放され、自身や家族が共産思想に傾倒していたことも理由に、晩年はFBIの監視下に置かれるなど、不自由な生活を強いられた。
朝永振一郎は、日本人2人目となったノーベル賞受賞者で、物理学者だが、その業績を知らしめたのは、オッペンハイマーが取り組んで解決に至らなかった無限大の問題を解決していたことだった。
それも、戦時中の、ものも何もかも少ない、荒廃した状況であったにもかかわらずだ。
オッペンハイマーは、朝永振一郎から、戦争で発表の場を失われていたのだが、これを自分は解決していたとの手紙を受け取り、驚き、そして、朝永振一郎の業績発表の場づくりに、その後は尽力することになる。
オッペンハイマーは、若くして癌で他界し、もう少し長生きしていれば、ノーベル賞を受賞していただろうと言われるほどの業績の大きい物理学者だったが、代わりにというわけではないが、朝永振一郎がノーベル賞を受賞する。
朝永振一郎は、戦争よりだいぶ前に卒業しているが、京都大学の学生だった。
科学や技術の発展が、人類にとって取り返しのつかない結果に繋がることは少なくない。
核兵器はそうだし、ガス化学兵器も同様だ。
世界中がインターネットで繋がり、ハッキングもサイバー攻撃も拡大した。
AI搭載のドローンが、兵器を積んで、躊躇なく殺戮をしないとも言えない。
科学の発展は、人類の進歩に貢献するが、一歩間違えば、とんでもないことになりかねないのだ。
科学者は往々にして純粋だ。だが、それは、探究心に歯止めが掛からなくなる要因でもあるように思う。
修が、京都大学から程近い相国寺の天龍図を眺めていた時、何を考えていただろうか。
実験が成功するイメージだったのだろう。
龍の眼は睨め付けるようでもあったが、人はそう簡単には気がつかないのだ。
修が、比叡山から京都に”原子核爆弾”が落ち、爆発する様を観察したいという探究心に対し、フミが、言い放つひとりの人間、母親としての言葉は物凄く重い。
オッペンハイマーが、類い稀な才能とリーダーシップと、探究心と、成功と、取り返しのつかない結果と、後悔と、強い意志と、悲劇と、驚きと、献身をもって、どんな気持ちで過ごしたのだろうか、ずっと考えている。
世界から争い事はきっとなくならない。
だが、悲劇を最小限にするために、僕達は想像力を最大限に駆使して、生きなくてはならないのだと強くて思う。
ただいま戻りました。
この映画を見て洗脳という言葉が頭に浮かびました。愛情思って育てた息子を戦争のためお国に
命を捧げ、爆撃投下の類焼のため、いっぱい沢山のの思い出の詰まった我が家を壊され、お願いします。と頭を下げて見守る。科学者は未来のためにと研究、じっけんと心を奪っていく。周りの兄弟や仲間が戦争で死んでいく中徴兵を免れているという、後ろめたさから心を焦りで蝕む。
今の日本では考えられない。今の日本や世界はSNSで誹謗中傷で見えない敵と戦っているのかもしれない。三浦春馬さんが演じる裕之のただいま戻りました。の言葉とあの勇ましい体格とひとなっつこい笑顔に涙が溢れた。本当に戻ってきてほしい。でも、帰らぬ人となる。田中裕子さん演じるは母、フミの抱きつこうとして耳を触る演技にも思いが伝わる。原爆投下された8月に見るべき映画だと思います。
テーマ自体にすでに深さがあるし、柳楽の演技というかキャパはやはり...
テーマ自体にすでに深さがあるし、柳楽の演技というかキャパはやはりすごい。HOKUSAIにしても極限的な役を若くしてやれる人はそういない。しかも一歩狂気に入っているような役柄。数式等と獲得するシーンは良く出来てるし、オタクっぽさやアスペっぽい雰囲気もうまい。でも、京大生のような頭の良さは無理だ。京都弁もだめ。ここまで京都の映画なら京都弁ができなくては駄目。三浦の方がずっとマスターしている。柳楽との負荷は違うが、軍人としての所作も見事だから、本当に役者としてプロ意識が高かったことがわかる。海のシーンは駄目。緊張感もない。
監督は知的で優秀だと思うけど、映画は慣れてなかったのでは。
脚本の詰めが甘い。
でも、ほんとの比叡山とか(比叡山のエピソードはよかった)、町並みとか、さすが監督が京大の人だけあった。京都の文化の力みたいなものが現れてた。
田中裕子は可愛そうだったかも。どれをやっても同じになってしまう。柳楽が比叡に行くといったときの顔は怖すぎ。そこまで賢い母の設定とは思えない。
イッセー尾形は、抑制気味で今回は良かった。
有村、田中は関西弁ができてたのが良かった。有村は落ち着いてる。でも、脚本が曖昧だから、恋愛の感情とかいい加減。
歴史モノとして及第点。ただ結果がわかっていてリアルなだけにもどかしく。展開が遅い。
アメリカが事の是非はともかく、科学者と軍人が協働して2種類の原爆を完成、広島長崎に実戦投下したのに対し、日本はただウランの抽出のため来る日も来る日も「泥こねくり回して」いただけ?シロウト目にも研究とすら思えない低レベル。
そりゃ戦争負けるはずだよ。とても競争なんてレベルじゃない、日本はただの泥いじり、そのまま30年くらいやっても何も開発できない。京都大学、お粗末様のご苦労さん。貢献度ゼロ。それと嘘こいて研究室の学生軍隊から呼び戻すのは、犯罪だろ。事実なら許されない。もっとも京大理系の学生が陸軍なんか志願しないだろう、余程のアホウ除いて。
京都の文化財をアメリカが重視したのは半分は本当、でなければあれだけの寺社は残ってはいない。ただ反面格好の核の実験場のターゲットとなっていたのも事実。
京都が実は原爆の第三目標だったのは事実。ポツダム受諾があと5日遅れていたら、京都、新潟、横浜のいずれかに3発目の原爆投下が行われていたのは、複数の文献から明らかだった。
映画自体は
特に饒舌にアメリカの原爆投下を非難するものではなく、淡々と日本の科学の惨敗、日本の敗北が描かれる。逆に声高な反戦映画では無いからこその、戦争の愚かさを感じさせる。
柳楽優弥が当時の学生、日本人の骨格で好演、三浦春馬は遺作では無いのかも知れないが、壊れて自ら「カミカゼ」を思わせる描写で死地に赴く役柄は何か本人感じるところあったのかも知れないなぁ。ゾクっとしたよ。コレだけでも観る価値がある。確かに話は冗長で、建物疎開も、防空壕も、広島の原爆投下後の描写もリアルなんだけども、意図的に弾丸砲弾一切出てこないのでなんだかもっとグロテスクで悲惨な日本のはずなのに伝わってこない。最後の比叡山でのオニギリのシーンはまるでピクニックだ。もう少し「汚い」画面でも良かったのではNHKさん?
いずれにせよ作り込みは及第点。特に日本贔屓ではなく公平な視点は好感持てます。海岸線で戯れる三浦春馬、演技では無かったかもね。
科学と戦争
通常スクリーンで鑑賞。
テレビドラマ版は視聴済み、ノベライズは未読。
太平洋戦争末期。実際に京都帝大で行われていた原子爆弾開発計画を題材に、戦争に翻弄された若者たちの葛藤と青春模様が淡々としたタッチで描かれていました。
昨年放送されたドラマ版は本作のダイジェストと言っても過言では無く、ドラマ版を観た時に「描写不足では?」と感じたところも本作では補完されており、観易くなっていました。
この戦争と原爆開発競争がもたらしたものとは…?
科学の進歩と戦争が密接な関係にあることは自明です。極端かもしれませんが、新技術もとい新兵器開発のために各国が競い合ったことで、発展して来た側面があります。
純粋な科学的好奇心と探求心に突き動かされ、新型爆弾開発に邁進する主人公でしたが、研究していく内に、この新兵器が及ぼす凄惨な結果への葛藤が膨らんでいきました。
主人公の葛藤を受けての、國村準演じる原子物理学教授の語ったことは、非常に本質を突いた言葉でした。科学の平和利用と兵器利用は紙一重であることを印象付けられました。
本来我々の暮らしを豊かにするために存在している科学が、文明への恩恵だけじゃなく、大いなる悲劇を起こして来たことを決して忘れてはならないと改めて思いました。
柳楽優弥、有村架純、三浦春馬の演技がとにかく胸を打つ。
特に三浦春馬を見る視線には、本作が彼の死後最後に公開される作品であると云う、どうしても感情的にならざるを得ないフィルターが掛かってしまいましたが、そのことを差し引いても、彼のキャリアにおいて最上級の演技だと思いましたし、海辺で内心を吐露するシーンで涙がこぼれました。
さらに、3人が縁側で未来について話すシーンが本作の白眉だな、と…。いったい何を語り合ったのでしょうか? それはたくさんの夢が詰まったものだったはず。ですが、そんな未来への希望を無惨にも打ち砕いてしまうものが戦争。その悲惨さを引き立たせる場面だなと思いました。
私たちの生きる今は、彼らが描いていた未来になっているのだろうか。そんなことをふと考えさせられました。
[以降の鑑賞記録]
2022/07/25:ひかりTVビデオ
※修正(2024/04/19)
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