「ロケハンは見応えあり」レベッカ ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
ロケハンは見応えあり
アカデミー作品賞も受賞しているヒッチコック版「レベッカ(1940)」が偉大すぎるので、今の時期にリメイクされる本作には何か勝算があるのか?と思い観賞。
むむ。これは勝算云々の話ではなく、原作版から真面目に映像化をした地味な映画だった。
アーミー・ハマーは相変わらずセクシーな男で素晴らしいし、リリー・ジェイムズのあどけなさは主人公"私"のイメージに合っていたと思う。
ミニチュアを使ったりスタジオ撮影が多かったヒッチコック版に比べ、ロケハンが素晴らしくマンダレイの広大さがよく分かり見応えがあった。このロケ地たちをよく探し出したと思う。
ただしダンヴァース夫人のビジュアルはやはりヒッチコック大先生が作り上げたイメージが強烈すぎて、歩いたり動き回るシーンを一切撮らず幽霊のように立つシーンにこだわったあの演出術に勝るものはないと感じた。
ヒッチコック版のダンヴァース夫人のビジュアルは怖い女夫人の決定版になってしまったほど色んなキャラクター造形に影響を与えたと思っていて、例えば約束のネバーランドのイザベラもこのヒッチコック版ダンヴァース夫人の影響があるんじゃないかと思う。
本作のロケハンは是非大画面で見たかった。
Netflix配信もいいが、映画館でも観れたらいいなー。
コメントする