レディ・マクベスのレビュー・感想・評価
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まさに…女帝
若くして愛のない所にきて
屈辱的な人たちと暮らすことは
並大抵なことじゃない
そして退屈な日々。
…人生を
色鮮やかに
送ることが出来ない
誰にも邪魔されない
…自由な生活
常に頭の中にはあったのだろう
と思う
次々と邪魔者を消していく
そして最後は愛していた
セバスチャンにも…
まさに女帝の域です
怖さはありましたが
殺害する描写としては
殺した後の暗さはなく
サバサバして
呆気にとられてました
自分として感じるところは
う~んそこまでしてと思いましたが
お腹に子供を身ごもっていたから
身ごもっていなかったら
セバスチャンと逃げることも
あったのか
それとも利用していた…だけ
…彼女には
平凡な日常は必要ないのかも
そんな彼女に何も
感じられませんでした
が…彼女の演技は
惹き付けられました
おもしろさはありましたが
話としては昔からあるstoryかな~
フローレンス・ピュー。ここに有り。
17歳。究極の自己中心な欲望
2016年(イギリス)監督:ウィリアム・オルドロイド。
自分の欲望を満たすために次々と殺人を重ねていく主人公のキャサリン。
フローレンス・ピューの初主演作でキャリアスタートのきっかけとなった。
原作はニコラス・レスコフの「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
映像が額縁に飾られた絵画のようなシーンが美しく、文学や美術の香りがします。
また風景(平原の雲や木立ち川と林など)が素晴らしい。
キャサリンの青色のドレス。
フェルメールの絵画「真珠の首飾りの少女」が着ているような青いドレス(深みのある艶やかな青色)が、
美しく、フローレンス・ピューの女子力を挙げている。
文芸作品のカテゴリーですね。
背徳文学作品。
貧農の娘ながら裕福な商家に嫁いだキャサリン。
40歳の夫はキャサリンに触れようともしない。
夫が仕事で留守をしたある日、キャサリンは使用人のセバスチャンと関係を持つ。
あまりにも悪びれない堂々とした不倫。
黒人の使用人女性アニタが心を痛める様子とは反比例している。
罪深い女は堂々としていて、心を痛めるアニタは声を失う。
不道徳を楽しみワインをがぶ飲みして、人生を謳歌する17歳の幼な妻。
《生きることは楽しむことよ》
そんな声が聞こえる。
しかし口うるさい義父が突然死して、葬儀に帰って来た夫と馬を殺してしまうキャサリンと愛人のセバスチャン。
特筆すべきことは、殺人鬼に反省も良心も欠けていること。
悪い事をしたなんて思いもしない。
その点、セバスチャンには人の心が残っていて苦しみます。
その辺の太々しさをフローレンス・ピューは20歳の若さで、
《天性の殺人者》を演じて流石です。
意外なことにキャサリンには自己愛が見えて来ず、
木嶋佳苗(独居老人に色仕掛けで近づき、金を奪う目的で練炭自殺に見せかけて何人も殺したとされる死刑囚)とは違う点も興味深い。
あどけない顔で殺人を実行するキャサリン。
フローレンス・ピューの存在を世界に知らせて、「ミッドサマー」
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」への抜擢につながった記念すべき作品です。
フローレンス・ピュー♪
序盤は可哀想なほど虚しくて退屈な毎日ですよね~、肩掛けを羽織って行った景色のいい草原?はいい眺めでした(笑) しかし、あの家の主人となるべく殺人まで・・あんな子供まで・・怖いですなあ・・ヌードはすごく素敵でした(笑)
【自由奔放で気の強い若き”マダム・キャサリン”の愛欲と狂気を、フローレンス・ピューが怒涛の演技で魅せる作品。本当に今作が”長編デビュー作”なんですか!もう、ビックリである。】
◆19世紀後半のイギリスの裕福な商家が舞台。そこに貧しき家から嫁いできた、17歳のキャサリン(フローレンス・ピュー)
と、書いたが劇中では、詳細説明はない。
フライヤーの文章を、少し改竄して記載している。
<Caution! 以下、話の粗筋に触れています。>
■序盤は、キャサリンとは年の離れた夫の、彼女に対する冷たい態度が気になり・・
“彼ったら、ヒドいんです。
初夜なのに命令口調で、”服を脱げ!””と言うので、恥ずかしかったけれど、裸になったら、暫くアタシの身体を見てから、手も触れずにそのまま、寝てしまったんです・・。
その後も、裸にさせられて”壁を向け!”と言うので壁を向いていたら、彼ったら一人でゴソゴソやっているんです・・。
アタシ、疼く身体のほてりを冷ますために、つい下僕の筋骨隆々のセバスチャンと関係を持ってしまって・・”
と、後期、宇野鴻一郎のような文章が脳内を流れる中、
”フローレンス・ピューって、綺麗な身体だなあ。それにしても、激しいなあ・・。”
と、楽しく鑑賞。
■中盤~
・夫が鉱山の爆発事故の処理をするために、キャサリンは遠方に出掛けた後、舅の嫌がらせにもめげず、せっせとセバスチャンと関係を持つ日々。
・舅との食卓を挟んでの会話。徐々に主導権を握って行く決意をするキャサリン。
〇〇をキャサリンとは別の小部屋で食べた舅が苦しむ中、扉の前に椅子を置いて出られないようにし、何事も無かったかのように振舞うキャサリン。
- 怖いよ、怖いよ・・-
・舅の葬儀を済ませ、更に情事に耽るキャサリンとセバスチャン。だが、ある晩突然、夫が帰宅し、慌てて隠れるセバスチャン! 平静を装って、夫に紅茶を供するキャサリン。
だが、夫はキャサリンの所業を知っており・・。
- 怖いよ、怖いよ! 如何に愛なき、夫婦とはいえ、やり過ぎだよ、キャサリン! ー
・後始末もしっかりして、”これで、この館の主は私よ!”と思っていたら、夫の後継者だという幼きテディを伴った老婆が現れ・・。
- まさか・・、そんな小さな子を・・。うわわわわ・・。-
<全てを、”処理”してどっかりと長椅子に腰掛けるキャサリン。
そのお腹には、セバスチャンとの子を宿している。
最早、キャサリンは、裕福な商家の女主の貫禄を身に備えていた・・。
フローレンス・ピューの、あの凄い演技を見たら、アリ・アスターは飛びつくだろうし、グレタ・ガーウィグも、ある意味”近代的な思想を持つ”新しき時代の女性キャサリンを演じた、フローレンス・ピューに役を与えたくなるよなあ・・、と思った作品である。>
<2021年2月13日 刈谷日劇にて、観賞>
暴走か覚醒か
裕福なお屋敷に嫁いで来た17歳の嫁が、欲求不満を拗らせて怪物になる話。
広~いお屋敷にメイド付きで至れり尽くせりだけど、自分の存在意義は…。
義父への当て付けなのだろうか、裸でベッドに入らせるくせに触れても来なかったり、裸で壁の方を向かせ1Pだったりな旦那。
最初は拒んでいる様子だった使用人との関係も、一度始まってしまえばノリノリで、身体の関係だけじゃ満足出来なくなっていき、という展開からの流れは不気味だし、恐ろしいし、内容的には自分的には大好物。
義父の時はマジカー!!とニヤニヤしてしまったのはここだけの話w
しかしながら、心境が変化していく様子をみせる描写があまりなく、突然変わった後になっていたり、極端に間が長かったり、淡々としていたり。
最後のセバスチャンの心変わりも何でここで?と感じてしまったし。
淡々としていることで狂気をみせたいのかも知れないが、ヤケにまったりした空気感が自分には合わなかった。
内容的にはホントにもの凄く好みだったんだけどね…。
冒頭のベールが花冠だったら+1
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