ある殺人、落葉のころにのレビュー・感想・評価
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なあなあな世界
大磯の町で燻り小さな土建屋で働く高校時代からの腐れ縁4人組の話。 4人の内の1人、和也の叔父で高校の先生の口利きも有り、卒業後和也の実家の土建屋で働くことになった3人と、将来後を継ぐであろう和也。 そんな中、仕事を辞めようと思っている俊が先生に話をしにいこうと家を訪れると、先生が事故死していて…作中でインパクトが大きいものである筈のこの出来事から展開する話は、人知れず再婚していた先生の嫁と俊の話と、俊に惹かれる知樹の話だけど、中途半端だしいらなかったんじゃないかな。やるならしっかりみせて欲しいものだ。 そして普段からの仲間への態度に始まり、偉そうな和也の態度をみるに、仕事にしたって、友達としてだって、そこまでしてそこにしがみつく理由が見当たらないだろうにと感じるし、後継になる和也気を遣う?知樹の言い分も、いくら若くて世間を知らないにしても違和感がある。 まあこれは、自分がガキの頃からハッキリしていて黙っていられないタイプの人間だったからだろうけどw 少し汚れた様でいて大人になりきれず、残念ながら鬱屈としたところで生きる若者たちという意味では悪くはなかったけど、もっとどん底まで沈むか、若しくは、何かに抗う様な気持ちとか、片鱗ぐらいはみせて欲しかったかな。
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