「2年間と凝縮の3日間」プロフェッショナル talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
2年間と凝縮の3日間
情報収集と動き方が完璧で常に先手のプロフェッショナル。でも最後の最後は「背を向けて3メートル歩いてはいけない」を敢えてした。ミッションは遂行した、後は「国」が決めろ。時間通りに発ったヘリコプター上空からの映像、人々がジョスの周りに集まってくる。かっこいい終わり方だった。
ロザン(ロベール・オッセンもかっこいい!)が乗る車とのカーチェイス(階段昇降)、ロザンとの緊張感溢れるピストル対決、かっこよすぎてお花配達のおじさんと一緒に自分も倒れそうだった。
ベルモンドのカーアクションは運転している人間の表情やテクニックがよくわかるのでとても興奮するし面白い。手に汗握り盛り上がる。ハンドル握ると水を得た魚のように生き生きするベルモンド。
この映画で当時のパリのアパルトマンの内装がうかがえる。フランスのアクション映画にはユーモアとフンワリ感と大人の味わいがあることもベルモンドの映画でよくわかる。2年間の空白があっても恋人への花束は忘れない。女性の「疲れ」から男の存在をすぐに悟るロザン。
モリコーネの曲は別の映画のために書かれたものとあるがベルモンドが気に入っただけあって裏切られたジョスの悲しみと怒りが伝わる美しい旋律が心に沁みて悲しさが増す。
3回目の鑑賞ができて嬉しい。(2021.8.4.)
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