「意外とマイルド。」ベイビー・ブローカー ぺこさんの映画レビュー(感想・評価)
意外とマイルド。
是枝監督作品は大好きなので飛び付きました。
感想としては意外とマイルドで、取り扱うテーマの割にバイオレンス感も無く淡々と進んでいった印象でした。
是枝作品といえば!の子役の活躍が少し物足りなく感じて、もう1人くらい子供を一緒に連れてくバージョンも見たかったなぁ。とゆう気持ちになりました。子供同士のフラットな絡みがあればもう少し罪悪感を引き立たせれたんじゃないかな?と偉そうに思いました。
子供に万引きさせてたり、子供を放置していたり、子供を血縁だけで見る。といった[やっちゃダメな事をしちゃってる大人]と[そんな事知ったこっちゃ無く生きてる子供]の組み合わせが不思議な掛け算で魅力的になり、
また、感情移入先が無力で無垢な子供に向かう事で残酷な現実と絶望感を表現するのが個人的な是枝作品の好きな所なのですが、今作は大人側に感情移入しやすいため、物語全般を「仕方ないよね」という気持ちメインで見る事になり、見終わった後はなんだかフワッとした感じでした。
なので、もう少し派手に暴力的な場面があるか(是枝監督っぽくないですが)、子供達の純粋無垢な絡みが多めにあれば[やっちゃダメな事をしちゃってる感]が強まってメリハリがあったのかなぁ。などといった事を思いました。
取り扱うテーマがテーマだけに、優し過ぎて薄味になり、物足りなさを感じましたが、話全体の流れとして優しさと愛情に溢れた心温まるモノだし、音楽も良いし何より役者さんの演技は正直日本人太刀打ち出来ないんじゃない?ってくらい凄かったので[観るべき映画]である事は間違いないです!
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