「ゆったりとした展開」ベイビー・ブローカー 菜野 灯さんの映画レビュー(感想・評価)
ゆったりとした展開
全体的に間延びしたような感じもしたけれど、是枝裕和の初期作「幻の光」を観た時のように、是枝作品は映像で観るものということを思い出した。
映像の間や画角、接写と俯瞰のバランスに着目すれば、どんよりとした感じのスピード感にゆだねることもできるかなと。
韓国俳優たちの演技力はやはりスゴい。観覧車での涙のシーンは特によかった。脚本も言葉のセンスも感じさせられて是枝監督が脚本ってあって、言葉も匠をも感じさせる。
ソン・ガンホは「パラサイト半地下」と同じく、凡庸でちょい悪な親父で、追い詰められながらも人が良くてという役にはハマり役で、やってることは犯罪のわりには、ほのぼのする感じがする稀有な役者だなと、改めて思った。また「半地下」観たくなった。
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