100日間のシンプルライフのレビュー・感想・評価
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ほどほどに風刺、ほどほどにほっこり
一度ご覧になってはいかがですか。
人の幸福に必要なものは?
一言で言って良い作品だった。人はものに囲まれても幸せではなく、人と人の関わり合いが幸福につながることを伝えるものであった。
物語のはじめに『時代の変遷とともに人々の個人的所有物は豊かになったが果たしてそれは人生の豊かさに通じるものであったか』を問いかける形で、映画製作者がこの物語で伝えたいことを真っ直ぐ伝えようとしている気概を感じた。
その後物語に入った後の感じはIT業界で働くIT業界のエネルギッシュな青年(20~30代)二人をおしゃれにコミカルに表現していて今風という形。彼らがITの世界で一発当てようとしているのがわかりやすく伝わった。その後の話しはIT業界のリアルな描写ではなく、二人が持ち物をゼロにして耐えられるかというゲームを通じた世界観に移り、そのゲームの中で彼らが出会ったり接したりする家族や買い物依存の女性、ダブル主人公同士の関わり合い、衝突を通じて人間の幸福の本質が物によるものでないことに迫る。
セクシーシーンもあるので小さいお子さんとともに家族で見ることには向かないだろうが、エネルギッシュでユーモアもあり幸福の本質に迫ったこの作品は誰もが見ても損はないと思う。
現代社会は物にあふれていて、 大抵のものは手に入る。 戦争もない(...
「自分で考えなさいよ」と最後には言ってくれるそうだが、そこまでスマホに教えてもらう時代とか(爆)
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【断捨離】
「断捨離」、したことありますか?
自分は性格上、“0か100か”を選ぶ性質(たち)なので、断捨離経験あります。
家も。土地も。
そのまま人にやりました。
腕時計も、スーツも、
全て産廃業者のコンテナに投入。
CDもステレオもモンブランも、そして大量の書籍から 命より大切だと思っていた楽譜。幼少期からの写真のアルバムまで、
全部そのままゴミ箱へ投入。
資源分類とか?
メルカリとか?
そんな時間のかかるまだるっこしい事はやらない。
で、印鑑とガラケー、あした着るものだけ持って、ボストンバッグひとつで家を出たことがあります。
映画のふたりに似ています。
が、彼らのように倉庫に私物を預けるのではなく、分類不要の埋め立てゴミとして、あれもこれもバケットに投げ入れて きれいさっぱりオサラバしました。
これ、裸一貫、新鮮な気分でリ・スタートしたいと思ったからです。
これがけっこうイケます。オススメです。
手放してもなんとかなるんだって、よく判ります。
全部を捨ててから、アシジの丘を歩き、システィーナ礼拝堂で天井画を仰いだとき、どれだけ世界が澄んで見えたことか。
裸で僕は生まれたし、
また裸で死んでいく。その準備。
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さて、映画ですが、
【人生はアプリじゃない】
少々 はすに構えて感想を述べるならば、
女声で「スマホに頼らないで自分で考えなさいね♡」と最後に喋るというあのアプリの“仕込み”でさえも、
・・あれさえもスマホに言ってもらわなきゃならないという苦笑いなオチなわけで。
【スマホを捨てて街に出よう】
「スマホのサゼスチョンを聞くよりも、おばあちゃんと語らい、お母さんの膝枕で甘えるほうが、人間 パワーが湧く」。
そういうことなのです。
熱烈同意です。
「母親の体温」と「祖母の格言」は鉄板です。
35歳だと言っていたあの若者(幼なじみ)たちは、これからも一生の竹馬の友であり続けるのだろうし、
持ち物すべてを手放して、素っ裸の心になって友だちと喧嘩するのもいいものだよと、
そして
マニュアルや検索がなくても構わない、バグだらけの素っ裸の心で、好きな人に精一杯のプロポーズをしてごらんと、この映画は教えてくれる。
GAFAに取り込まれ、手遅れぎりぎりの世界中の若者たちに向けて、温かくてわかりやすい、なかなかいい発信をした映画だと思いましたね。
親たちも負けてはいけないのです。子供たちがスマホに乗っ取られてしまわないように、子の顔を見て、まっすぐ話かけて育てる。一緒にめしを喰う。HAGして膝枕もする。
それが大切だと訴えているんです。
【スマホ映画、隆盛】
スマホがひとり歩きして人間を牛耳る作品は、ここのところ目白押し。
そしてそのどれもが“警告”を発しているのは、やはり時代ならでは。
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追記:
【ドイツ語が柔らかい】
「ドイツ語」は、ディベートをするときは、めっぽう語調が強くて、居丈高な響きがするものだと感じてきたのだけれど、
最近のドイツ映画では、ごく普通の若者たちの日常生活を題材にした作品群は、なんだかずいぶんと喋り口調が静かで柔らかいですよね。
これは映画作品が世界中に配給されるために、俳優たちも少し意識をしてイントネーションをソフトにさせる傾向なのかと、なんとなく想像してみました。
主役の俳優二氏は
・「お名前はアドルフ?」で実に執拗に、険のある煽り言葉を連発したフロリアン・ダービト・フィッツ、
そして
・「沈黙のレジスタンス」(マルセル・マルソーの物語)でナチの殺人鬼クラウス・バルビーを演じたマティアス・シュバイクホファー。
それぞれあの嫌な役回りをさせられた俳優が、本作品ではほのぼのとした坊やのキャラクターで再登場というのは、ちょっと嬉しいし、ホッとするもの。
心に穴がみんな空いている
ザッカーバー…ザッカーマンさん似てますね。
タイトルなし(ネタバレ)
フィンランドの元映画を引き合いにちょっと批判する気持ちも分からなくもないが、この映画はコンセプトがはっきりしていると感じたので、自分としては好印象だった。そう思ったポイントは3つある。まず、第一にドイツ映画であることで、第一世界大戦時の貧しい状態、ナチ政権とその後の時代。そして現代の3つの時代背景で冒頭に物の数と祖父、父、そして自分の世代の対比が紹介される。ここでもポイントは、物の数と幸せは等価ではないのではないかという問題提起。2つ目に、依存症の問題。スマホ依存と、拝金の今の世代を代表とする主人公達の振る舞いの滑稽さである。それぞれが当たり前と思っているシーンは、ともすれば自分も陥っている状態を指摘されたかのようにずきっと効いた。そして最後に、何が幸せだったのかという答え合わせである。ここで勘違いしそうになるのは、主人公がモノに固執しなければ幸せになる、という単純な結論ではないということ。主人公の一人が物を手放したのだから、恋を得たという解釈は安直である。私の解釈は、人の幸福は人の数だけバリエーションがある。この映画はたまたま、物を整理することをきっかけにその幸福の糸口を探し出せたのが良かった。ということではないだろうか。
2本立て1本目。これは合わなかった。 ・酔った勢いとはいえ、こんな...
あの世に持っていけないのにね
先日、上司がドイツ赴任から戻ってきました。ドイツではSDGsが進んでいるのはもちろん、オーガニック、ヴィーガン大国だと聞き、想像通りの国だと思いましたが、想像以上だったのが、若者(多分20代以下の事を言ってるのかも)は、環境意識から古着を着ていると。
本作の主人公は30代でしたが、20代以下の若者の感性はもっと進んでそうですよね。私なんて、若い頃洋服を買うのが好きだったので、本当に遅れている人間なんだなと反省しました。スマホで簡単に買物ができる便利な時代だからこそ、余計な荷物も背負わなくてはいけない時代。モノはあの世には持っていけないし、次世代に少しでも資源を残したいです。やはり、買わないのが一番。仕事のストレス大敵です。
断捨離の反対版かな?
これからを生きていく上で必要な視点かも
断捨離リバース!
そんな極端な!とは思いました。
断捨離リバース(あるものから捨てていくのではなく、ゼロリセットしてから必要なものだけピックアップしていく)のシチュエーションは憧れるけれど、初めから終わりまで劇的すぎるかもしれない。
スタートアップストーリーと合わせて、過度な物質社会や行き過ぎた経済合理性、ザッカーバーグ的な描写の成功者など、対比にしたいものはよくわかりました。最後にヒッピーに行きすぎているようには感じましたが、人間が必要とするもののシンプルさは美しいです。
フィンランドのドキュメンタリー映画「365日のシンプルライフ」を観てみたいなと思いました。
予告編ではおバカな作品でしたが、物語の途中からある種の思想が入ってきました・・
あり溢れる物に囲まれた2人の経営者のいずれが物のない生活に耐えられるか、下ネタ交じりに物語が進むかと思いきや、途中からある種の思想が入ってきました。
・現在の大量消費社会は良いことなのか
・物は人に幸せをもたらすか
・個人情報を一握りの企業が集約・利用することは危険性ではないか
思想についてどうこう言うつもりはないのですが、予告編をみて予想していた内容と違っていたので意外感があります(あまり良くない意味で)。
思想のせいか、フェイスブックのザッカーバーグに似た人を〇く描いていますね。
あと、終盤にある2つの描写は映画的ではありますが、現実にはあり得えそうにもないので、個人的には感心しません。
a 全身△の状態で待つ男のもとに、女性が配置された物を頼りに
たどり着くところ
b (最終版)××××されたアプリが□□しようとするところ
「ウサギとハリネズミ」という日本でいう「ウサギと亀」に似た寓話が映画に出てきましたが、上記aについて、まいた豆を鳥にたべられて家に帰れなくなった「ヘンゼルとグレーテル」を思い起してしまいました。
全身△の状態で待つ男のもとに女性がたどり着けなかったら・・・
bについて、当然中身は確認するでしょうに。
2018年製のドイツ映画です。決して悪くはないと思いますが・・・
アップルをかじるザッカーマン。
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