「「カウフマンが好きな人は好き、ダメな人はダメ」のいつものチャーリー・カウフマン」もう終わりにしよう。 クラララムボンさんの映画レビュー(感想・評価)
「カウフマンが好きな人は好き、ダメな人はダメ」のいつものチャーリー・カウフマン
「オクラホマ!」を見ていないと確かに理解はできない…というか、面白くない映画かもしれないですね。
私は映画しか見たことが無いのですが、それでも映画を見ているだけでラストシーンの余韻は全く違うものになっていると思います。
さて、この映画色々楽しめる部分はあります。
会話劇部分も集中して聞いていると、
①「誰が」「なんの」話をしているか
②「誰が」「誰と」話すときに「どんな」態度をとっているか
この辺りは追ってみていくと面白いですよ。
特にある人物は特定の話題と人物の前で大きく態度や色々なものを変えていくので。
それからシーンごとの絵、セットの巧妙さ、謎かけの意味不明さは実力が出るところですね。
こういう「意味不明だけどなんかおしゃれ感もある」シーンってセンスが出ますが、やはり頭ひとつ抜けているとは思います。
ただし、私自身はトニ・コレットがいなければ見るのをやめていたとは思います。
トニ・コレットは素晴らしい役者ですね。
演技を、演技だけでエンターテイメントまで引っ張っていく俳優というのはいるのですが、
その領域にいる数少ない俳優の1人だと思います。(男優を含めても少ない)
勿論、エンターテイメントであることが演技の頂点とは言いませんが、
退屈なシーン、興味を失いそうなシーンでも、トニ・コレットの表情を見るだけで興味が持続する。
この映画は彼女の演技にだいぶん救われた部分があると思います。
総合すると、正直なところ、万人には勧められない映画ですね。
ただし刺さる人には刺さるだろうし、「好きな人は好き」と無碍にできない魅力も持ってます。
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