空に住むのレビュー・感想・評価
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また凡打
モヤモヤ
青山真治が監督でよかった
確かに、エキセントリックな関係性も事件性も殺人もない映画だ。ただ、これが商業的な要請だけに応えた納品映画だと思うなら、それは違うと思う。
エキセントリックな事柄は起きないまでも、全員どこかネジが飛んでいて、犯罪や詐欺ギリギリ手前に踏みとどまった振舞ばかりじゃないか。
それでいて親近感や既視感が発生しない人物はひとりもいない様相だ。人間がどれだけ危ういバランスで、時には狂気に委ねながら、日常を生き抜いているのが、見ていてビリビリと伝わってくる。
ヤベー考えや行動していたやつが、次のシーンでとても愛らしい信頼できる表情や真剣な考えや態度を露わにしている。どっちも嘘ではない姿として。
これ、毎日生きていてマジでよく見る光景じゃないか?自分だってやってしまってないか?そんなクソな様子を人に晒して首尾一貫しない人生を、死ぬ時まで生き残り続けなきゃならないんだ。
そうした「生き抜く・生き残り続ける」様子は、九州サーガ3部作も含め、見ていて痛いほど、これまで監督が見せてきた人間の軌跡だと思う。
今回の作品が俺はいちばんそれを濃厚に感じた。撮るに足らないように見える事件しか起こらないから、なおさら身近にね。
テーマだけじゃない、遮蔽物がないタワマンならではの空の冷たく美しい光とヒロインが勤める出版社の日の匂いがしてきそうな光の対比、どこまで続くのかハラハラする長回しの緊張感に繊細に対応するカメラワーク、寸断し挿入される音響・編集の効果。
監督もスタッフもキャストも、創造に対して何ひとつ手を緩めてはいない。
編集社が魅力的だった
大好きな多部未華子ということで観賞◎
サラ〜と始まりサラ〜と時が流れていってサラッと終わったような印象が…。感動系でもお仕事系でも恋愛でも闇系の話でも何でもいいんだけど、私は面白い映画特有の観終わった後の心地良い疲労感が好きで…。これに関しては疲労感が無いという疲労だけが残った感じになってしまった。
キャストかなり良い◎けど、登場人物ひとりひとり謎が多いというか、大なり小なり色々考えていたりトラウマ的な闇があったりするのだろうけど、それが良い方向に、こちら側のもっと知りたい欲にまでは繋がらない…のループだった。
多部未華子演じる主人公が働く編集プロダクションは、こんな職場あるんだ!っていう新鮮さとか魅力があった。そこで働く人達の雰囲気も惹きつけられるものがあったし、ここがメインでのストーリーを見てみたいなと思いました。
空はあまり関係無いかな
多部未華子、大森南朋さんとの絡みはほとんどなかったけれど、最近共演のドラマもなかなか面白かったので、勢いで観たのが正直なところ。けれど、思った以上に楽しめました。もともと大森南朋さんがお気に入りで、いかにもおじさんっぽい風体でありつつ、「ハゲタカ」の主人公鷲津のようにクールな感じもあり、魅力ある俳優さんですね。
さて本作、各シーンの長回しが特徴的。表にはあまり出ないけど、それぞれの心情を見え隠れさせる台詞が、無機質な高層マンションの部屋に漂う感じ。人気俳優を配しながら、なんだか文芸書のような匂いを漂わせる作品でした。この雰囲気は好きだなあ。
両親を急な事故で無くしてすぐ、資産家の叔父の持つ高層マンションに住むことになった主人公直美。郊外の小さな文芸出版社に勤めながら、愛猫のハルと孤独な都会暮らしを始めた。そこで起きる絵物語。
何かと騒がしい叔父夫婦(鶴見慎吾と三村里江)や、マンションに住む人気タレント(岩田剛典)、出産間近の妊婦である会社の後輩(岸井ゆきの)、どこかくせのある編集長など、キャラクターに囲まれて騒々しいが、主人公の直美はどこか空虚な印象のまま、物語は進む。それぞれの孤独な生活の穴埋めに交流があり、煩わしさが無い程度に付き合う。そんな生活に慣れそうで慣れない直美のちょっとした成長譚だ。
全体として淡々と話が進むので、少し飽きも来るが、終盤ある業者として出てくる永瀬正敏が良いクサビとなって、物語が締まった。映画の展開としては、もうひとつふたつ主人公を掘り下げる印象的なエピソードが欲しかったが、尺的には難しかったかな。
なんだかんだで、よい
※星付けるのは好きではない。
何か書きたくさせてる時点で5つ星
セリフがいちいちよかった…!
というか、今の私には刺さる言葉ばかりでちょっと困惑するくらい
映画って時に内容とは違うところで
そういうこと仕掛けてくる奴だよな〜
だから、他の人がどう感じるかは、
知らん。
タワマンは心身と、運気に、悪い。
共感
麻痺してると違和感持てないのかも、
と。知人が言っていた。
ナオミは本質分かってる系の社長のもとで、毎日多摩川渡って通勤する編集者。
地面に近づきたい、てがんちゃんも言ってた。
専業主婦の叔母さん、がんばれ。
でも、投資家のおじさんの持ってる高級マンションでイケメン俳優と
もにゅもにゅ…少女マンガ的ファンタジーは悪くない
だって映画だもん
久々の青山作品期待したのだが...
2020 マイ🌟ラジー賞決定でいいかな
つまらんかった。。
両親が交通事故で死んだことでお金持ちの叔父の計らいでタワマンに住んだら、イケメン俳優と同じマンションで体の関係持てちゃった話。
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劇中で雲みたいと言われるように、まさに雲のようにフワフワ、フワフワしてる主人公なおみ。でも、ふわふわしてるように見えながらもしっかり甘い蜜を吸い続けてるこの女。
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ほとんどシーンで飲んでるワインもまだ身の丈に合ってないように見えるし、徐々にタワマンに似合うような服を着るようになってもまだやっぱりダサい。この子がこれからタワマンにふさわしい女になるのか、元の地に足のついた生活に戻るのか。そんな微かな余韻を残して終わっていった。
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そして岩ちゃん演じるスター時戸との関係が全て、こんなことある?まぁでもスターだから許されるか?で済ませてしまうような雑さがなぁ。そりゃ芸能人と関係持てたらなんでもするし、時戸の振る舞いがやや気持ち悪くても芸能人だったら許しちゃうけどさ(笑).
未華子ちゃんの不思議な魅力に萌えた
お久しぶりの青山真治監督。前作『共喰い』を公開年の日本映画ベストワンとした自分には大切な監督の一人。そして今作はこれまでのイメージを払拭するような心地よい作品だった。
出版社で働く直美は両親が急死し叔父の所有するタワーマンションの39階の一室で暮らすことに。両親の死に際して泣かなかったと言う直美。大きな喪失感が見え隠れする。
直美を演じた多部未華子さん。実は苦手な女優さんだった。印象が変わったのは昨年の『アイネクライネナハトムジーク』。そして今作で最も気になる存在になった。今作の彼女は不思議な魅力に溢れていた。
叔父夫婦との近過ぎる距離感やら、職場の後輩の複雑な男性事情やら、同じマンションに住む人気俳優・時戸森則との関係やらに葛藤しながらも新たな人生に踏み出す直美が清々しかった。
時戸を演じた岩ちゃんに『いや?』と聞かれ『いやじゃないです』と答える未華子ちゃんに『やっぱりか〜』と思いながらも萌えた。
残念だったのは三代目のエンディングテーマ。せっかく夢の中にいたのに現実に戻された感じ。
#91 タワマンに住みながら
地に足がついた人生を望む無い物ねだりの人々を描いた作品。
人間関係は嘘の固まりとか、実際に思ってることと内心は違うとか当たり前なことを延々と語る人たち。
私は高いところが苦手だし、裏表がある人はもっと苦手なのでこの映画の世界には住めないな。
後からじわじわ
元々見たいと思ってたけど、評価が低いので尚更興味をそそられた。
タワマンからの景色と生活を垣間見ることが出来て幸せ!
多部ちゃんはなんかいい。大好き。素朴なんだけど華があるし、衣装によって全然違う。アイコとの掛け合いは絶妙で面白かったし。
岩ちゃんはキラキラオーラを消して、陰りのある素の俳優を演じてた。「人との関わりは別れてもずっと死ぬまで続く」みたいなことを言ってたのが印象に残った。
美村さんは美しく明るく、夫の愛情と生活には恵まれているけど虚無感を抱えてる。
多部ちゃん演じる直実は両親が事故で死んでも泣けないことに傷付いているけど、自分への愛情を感じられなかった関係では仕方ないんじゃないかな?愛猫の死では涙を浮かべてたもの。
最後に直実の起こした行動は愛情だったのかな、とか見た後もいろいろ考えたくなる映画だった。後からじわじわ来そう。
淡々とした話だけど眠くならないのは監督のお力なのかしら。
二項対立を溶かしたら
二項対立に生きるのをやめる、という言葉の先にあるものを描いているのだと思う。
時戸の言動に顕著にあらわれていたし、
また、直美も雲のようだという言葉の通り、見え隠れしながら漂いながら生きている。
2人の生き方は、愛という土台がとても脆いためか、直接的な言い方だけれど刹那的であることが共通している。
それが、わたしの様に周囲との関係性を調和しつつ生きるタイプの人間にとっては、身勝手に生きることに映ってしまう。
強烈な嫉妬もあって穿った見え方になってしまうのは仕方ないんだろうな。
刹那的な生き方すごく抵抗感を感じるのは、受け取り手の私自身が、のびのびと身勝手に生きることができないからなんだと思う。
周りの関係性の中で窮屈に感じながらも生きているからなのだとも。ただ、社会人ってそういうものだと想像していたし、その息苦しさはたまにしか感じない程だ。
ある意味刺激的な映画になった。
そして多部ちゃんの演技に引き込まれる、静かに魅せる演技すごかった。
涙が出ない涙
決して完成しないパズル…
恋愛映画って感じでもなかった
面白かったです。何で面白いと感じたか、自分でもよく分からないんだけど。
岩田さんがスターの役と聞いて、キラキラとした恋愛映画をイメージしていたのですが、全然キラキラしていなかった。
それどころか、恋愛映画って感じもしなかった。
タワーマンションが舞台で、小物や料理も綺麗なんですよ。けれども、キラキラとしてないの。
逆にドロドロしてたり、重苦しい感じもしない。
じゃあ、どんな映画なんだと聞かれると答えられないんだけど。
それでですね、この映画は抽象的で回りくどい台詞が多いんですね。
編集者、スター俳優、セレブ妻って職業を考えると、そんなもんかなと思っちゃうんだけど。
その抽象的な台詞達が、分かる様な分からない様な微妙な感じなんですよ。そこは面白かったな。
ただ、映画全体を面白いと思った要因かと言われると、違う気もするけど。
結局、自分が何で面白いと思ったか分からない映画でした。
だけど、私はプロの映画評論家じゃないから、よく分からないけど面白いって感想でいいかな。
関係ないけど、私の住む平凡なマンションも、笑顔の住人が多いから良いマンションだと思えてきました。
毎日見てたら飽きるよ。それ、持ってる人のセリフ。
親密な家族の話をしているが、どこか空虚な会話をする叔父夫婦。
「きっと誰のでもいいんですよ、今が自分のなら」と前向きのようでいて、不実な行為を隠し通そうとする後輩同僚。
「俺はどっちでもいいんだけど」と自分からモーションかけておきながら判断を女性に投げる厭な男。
そして、愛猫ハルを含めて、みな一人ぼっち。でも、どこか寄り添ってあげようという気持ちになれない。なぜならば、けっこうみんな独りよがりだから。どいつもこいつも自分の都合を持ち込んでは、寂しがり屋を気取っているようで、全然、映画の世界に共感できない。なぜだろう、似たようなストーリーで心に響くのはいくらでもあるのに。おまけに、場面に合わない音楽がその気分を増長させる。
たしかに、たべちゃんは可愛かった。でも、「これは経費で~」の凛とした彼女を狙っていたのなら、間違っているよ。
終始眠かった。 独りよがりの脚本。 アート映画じゃないんだから、も...
終始眠かった。
独りよがりの脚本。
アート映画じゃないんだから、もっと観客を面白がらせる努力をしてほしい。
青山監督だから見たけど、なんでこんな企画を、と最初絶望したけど、青山監督も大変なんだなって思った。
たべちゃんは最高にかわいい。
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