「新式ジャパニーズホラー」空に住む R2さんの映画レビュー(感想・評価)
新式ジャパニーズホラー
原作は未読。曲は聴いたことあります。
はっきり言って酷い出来栄えでした。演技力は問題ないですが、それ以外の部分が壊滅的です。
この作品の最大の汚点はキャラクター像が気持ち悪すぎるところです。
まず主人公の直美。身勝手というか空虚なのか分からない周りに振り回されるキャラクターですが、自分自身も中々身勝手だと思います。哲学的な言葉を振りかざしてくる時戸を簡単に家に入れるわ、時戸に簡単に体を明け渡すわ、結構キレるわ、叔母さんを急に忌み嫌いはじめるわ、言動のテンションが一致しないわで、多部未華子さんの無駄遣いだと思います。
次に時戸。こいつに関しては言いたいことが山ほどあります。エレベーターのシーンで嫌悪感を覚えました。自分の住むところまでエレベーターが上がったのにわざわざ1階まで送っていくとかほざいたり、花束をいきなり渡してきたり、オムライスを作って欲しいと意味の分からないおねだりをしたり、部屋の前で花の蜜をムシャムシャしながら待ち伏せてるわと、この時点で相当キツかったんですが、急にキスをせがんだり、叔母さんが部屋を訪ねてきた際に、鍵を持っているのかというだけで萎えたとか言って部屋を飛び出したり、オムライス食べてく?と聞かれたら、「俺、卵嫌いだから」とかもう意味が分かんなかったです。お前が作れって言ったじゃないか!哲学的な意味かなんか知らんけどただのクソカス野郎じゃないか!
挙げ句の果てには妊婦向かって間接的に「お腹大きいのって不気味だよね」とかもうひたすらに見下しているようで腹が立ちました。本当に気持ち悪かったです。岩田さんのファンが求めていたのってこんなキャラクターじゃないと思うんですけどね…
続いて叔母。なんか腹立ちました。やけに直美に対しては気にかけているようで絵空事で、寂しいからかまってほしいのか直美の部屋に無断侵入して話を聞こうとかも気持ち悪かったです。
続いて愛子。親になるという割にはなんだか無責任だし、病院にも同僚にも出産時期の嘘をつくとか、だったらいつ破水するとか分かったろうに。それでいて直美に味方でいてくれるんじゃないかとかキレるからもー訳分かんねぇ。女性の強さを推している映画じゃないのか?
編集部の面々や吉田さんもまぁ無神経な奴らが多くてキツかったです。全然マシですけどね。
無神経な映画は大嫌いなので、今作は生涯トップクラスに酷い作品だと私は思います。これはホラーです。