「二項対立を溶かしたら」空に住む C0mariさんの映画レビュー(感想・評価)
二項対立を溶かしたら
二項対立に生きるのをやめる、という言葉の先にあるものを描いているのだと思う。
時戸の言動に顕著にあらわれていたし、
また、直美も雲のようだという言葉の通り、見え隠れしながら漂いながら生きている。
2人の生き方は、愛という土台がとても脆いためか、直接的な言い方だけれど刹那的であることが共通している。
それが、わたしの様に周囲との関係性を調和しつつ生きるタイプの人間にとっては、身勝手に生きることに映ってしまう。
強烈な嫉妬もあって穿った見え方になってしまうのは仕方ないんだろうな。
刹那的な生き方すごく抵抗感を感じるのは、受け取り手の私自身が、のびのびと身勝手に生きることができないからなんだと思う。
周りの関係性の中で窮屈に感じながらも生きているからなのだとも。ただ、社会人ってそういうものだと想像していたし、その息苦しさはたまにしか感じない程だ。
ある意味刺激的な映画になった。
そして多部ちゃんの演技に引き込まれる、静かに魅せる演技すごかった。
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