劇場公開日 2020年11月27日

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「ボクシングとセックスと暴力」アンダードッグ 後編 SUZUKI TOMONORIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ボクシングとセックスと暴力

2020年12月28日
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この映画はボクシングとセックスと暴力を描きたい映画だ。
そうわかると(そう思い込むと)、筋が通ってくる。
セックスのある関係は信頼できるのだ。
ボクシングのある関係は信頼できるのだ。
暴力のある関係は不幸を招くのだ。だがそれは再生のきっかけになっている。
それを群像劇でずっと見せてくれる。面白い。

しかし、この映画はボクシングとセックスに絞って描けば傑作になったと思う。
あの暴力シーン(ボクシングは暴力ではないのだ。もちろん)はいらなかった。
その分の尺を芸能界を引退した宮木を描けばよかった。
後編で勝地涼の活躍がなかったのがもったいない。
ボクシングに、末永に、執着し、エキシビジョンではなく、末永をマジで倒したいんだと横から絡んでくればよかったなあ。ボクシングをし合った仲なのだから、信頼できるのだ。
勝地の演技が良かっただけにそう思わされた。

SUZUKI TOMONORI