「洗脳させられるようなカルトホラー映画」ウィッカーマン final cut 阿久津竜斗さんの映画レビュー(感想・評価)
洗脳させられるようなカルトホラー映画
炎を取り込め
大きく燃えろ、燃えろ
炎がタネをまき、滋養を与え
赤ん坊が泣く──
────作中で行われる、謎の儀式より
【感想】
『ミッドサマー』観たことないのに、なぜかこっちを先に観ようと思った者です。
とにかく不気味で、でも不思議と惹き込まれていく奇妙な映画でした。
作中、島の宗教儀式がとんでもなかったです。病気を治すためにカエルを口に含んだり、少女たちに全裸で踊らせたり、人を生贄にして焼いたり。もうぶっ飛びすぎていて、逆に平然と観れてしまっていました。これ現代人の感覚からするともーホントにヘンテコになります。
主人公は最後、「どれだけ言葉で着飾っても、やってることは殺人と同じだ!」とかまともなこと言っていたのに、いきなり意味不明な歌を歌い出して、神にすがるという。
いくらガッチリしたハウイーのような警察官でも、こんな儀式にさらされたらそりゃ狂いますよね。
で、見どころはやはりクリストファー・リーの気迫迫る演技。これゃ怪奇映画スターって言われるだけあります。ラストシーンのポーズなんとなく好きですね。
これを機に、『ミッドサマー』も近頃観てみようかなぁと思います。
(胸糞だろうし、数日引き摺るだろうけど……でも見たい。いやー人間の心理って恐ろしいですね)
(軽々しく言うなよ……)
夏がやってくる
声高く歌うのはカッコー
タネは育ち、はちみつ酒は熟す
樹木には新芽が吹き出る
子羊を追い母さん羊が鳴く──
────〈夏はきたりぬ〉