劇場公開日 2021年7月22日

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「命を預かる意味」犬部! ぞのさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5命を預かる意味

2021年8月11日
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モデルとなった先生のドキュメンタリーを観て感銘を受け(映画にもちょこっと出演されてました)
犬部!の原作本を読んで、
今回映画を観ました。

獣医学部とはいえ、学生が犬猫を保護して
里親募集していくことの大変さ、
生きている動物での実習を断固拒否し
それ以外での方法で教授を説得、
何があっても一匹も死なせないという
ブレない信念の強さを感じます。

時々、あー、これは学生の若い頃に見たかった!
と思う映画がありますが、
まさにこの映画もそうでした。
カワイイだけではない、
命の尊さ、飼育することの責任の重さを
大人だけではなく子供にも見て感じてもらいたいなと思いました。

ここまで志高く動物に身をささげられる人は
なかなかいないとは思いますが、
この映画では、いろんなひとの動物への向き合い方が描かれています。
つらいシーンもありますが、
殺処分をなくすために
どうしたら良いか考えるキッカケになるんじゃないかと思います。

飼い切れず保健所に持ち込む人や、
劣悪なペットショップの
事情や思考は一生理解できません。
しかし、これらの人々だって、
始めはまさか数年後こんな風になるとは思っていなかったと思うんですよね。
好きで動物と関わったはずなのに。

動物を捨てるのが人間であることが
恥ずかしく申し訳なく思いますが、
動物を救うのもまた人であってほしい
と、この映画を観て改めて思いました。

ぞの