「静かに恐怖がやってくる」アーニャは、きっと来る zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
静かに恐怖がやってくる
南フランスのピレネー山脈に抱かれた牧歌的な小さな村にユダヤ人家族が密かに逃げてくるのと時間を置かずにドイツ軍の占領統治部隊がやってくるところから物語は始まります。
戦争の一部を描いた映画としては凡庸の類ですが、ピレネーを超えてスペインに逃れようとするユダヤ人家族にドイツ軍部隊がひたひたと迫ってくる様子、行きがかり的にユダヤ人家族を助けようと秘密を守り必死に助ける少年の頑張りや焦燥感、そして、助けの力が少年から少年の家族、やがて村総掛かりに広がっていく感じが上手く表現されていました。また、ドイツに反発するフランス人の日常(まあ、フランス人と仲良くやれる欧州人ってそうそういないと思いますけど)、ドイツ軍伍長さんと少年とのふれあいなど見どころはそれなりにあります。
ただ、セリフが英語、文字がフランス語、たまにドイツ語というのはいかがなものかと、、、、制作が英国、ベルギーなのは分かるのですが、フランス語ベースでやっていただきたいものです。欧州の映画だとありがちな設定ですが、ここで緊張感が削がれてしまって残念です。
ピレネーの風景でしょうか、とても美しい風景には感動しました。
で、アーニャはやって来たのでしょうか。
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