ノマドランドのレビュー・感想・評価
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私のような凡人にはわかりませんって。
アカデミー賞審査員の人たちが「これは芸術だ!」ってもてはやしてそうな作品。私には面白さを感じられませんでした。多分外国の方だったら現実味を帯びてて面白いのだろうけど私のような田舎者の日本人にはどう考えてもフィクションに見えるんですよね。色んなことを知ってるってやっぱり大事。
まあ私に合わなかったというだけで名作だと感じられるステキな感性を持った方もいらっしゃるのでしょう。
でもよかったところもありますよ。まず役者さんの演技ですよね。主演女優賞を取っていただきたいです。喜怒哀楽全ての感情の表現がお上手でした。
そして撮影ですね。凄く綺麗です。こっちもアカデミー賞を取ってほしいです。
僕でも分かる凄いところはこの程度。もっとあるんでしょうけどね。
とりあえず「エターナルズ」が楽しみです。
エンタメ要素は無い
RPGの序盤〜中盤
世界は広いなぁ...
ノマドソウル
ノマドとは、放浪者のこと。昔のヨーロッパなら流浪の民、現代のアメリカでは、キャンピングカーで各地を転々とします。主人公のように居場所を失った人々も、自由を求めて旅を続ける人たちも、皆過酷な状況の中で誇りを持って前を向いて生きています。
日本ではこういう事は考えられないです。キャンプしながら季節労働をするという環境が無いし、やはり、人々の意識が違います。ノマド達は互いに協力し合いながらも踏み込み過ぎない。「またどこかで」と別れて、違うキャンプ地で再会を歓びます。個を尊重する文化が根付いているからでしょう。
高齢者にとっては命がけの旅です。ファーンの場合は頑なな所があって、いつか居場所を見つけて欲しいと思ってしまいます。
本作では、ノマドを肯定も否定もしていないように見えますが、やはり監督はノマドに憧れを持っていると感じました。豊かな緑、ごつごつした岩、荒涼とした大地は人間を包み込み、広大な空がとても美しいのです。
あなたの人生が描かれている
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然...
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然に触れられる。アメリカといえばやはり発展した街並みが並び、華やかな高層ビルが立ち並ぶ想像をするが今作は近代的な街並みはほぼ出てこない。
遠くに見える山々、地平線上にうっすらと見えるオレンジ色の夕暮れ、電柱一本並んでいない乾いた土地、建物が一つもない場面が当たり前のように続くカットが見れる。しかしこの映画ではその自然の風景が電気で照らされる街よりも明るく見えるのが不思議だった。それが日常からの解放感につながり、映画を見ている最中はまるでこの土地に誘われているかのような感覚になり、座りながら旅をしている気分になれた。
彼女の生活は自分の価値観から遠く離れているが、だからこそ訴えかけられるものがある。本来ならば生きていくうえで必要なものといえば食べれるだけの食料と衣服、休める場所だけのはずだがそれ以上に物を欲しがる。現代社会はいかに物があふれているかを俯瞰してみることができたしむしろ物に操られているのだと思った。
アマゾンの仕分けのシーンはまさに大量消費社会を表していると思うしそれと対比して建物一つない自然の風景を比べる所がなかなか良かった。
深夜のSAの灯りみたい
あまり前情報を入れずに観てわーーーっと感動してから、ここのレビューを読んで色々な見方があったのだな…と思っています
車上生活を始める大きなきっかけとなる経済格差や労働問題について、
ノマドという生き方や価値観について、
見所は色々あると思いますが、一見して感じたのはノマドじゃなくても人生こんなものじゃないかな、ということでした。
家族や友人がいてもいつか別れる日はやってくるし、孤独と完全に縁が切れることはない。それでも居合わせたもの同士優しさを分け合うことが出来る。作中に出てきたお姉さんとファーンは全然違うタイプに見えるけど、お姉さんも生活の中で旅をしていたり、ファーンも自由に見えてしがらみから逃れられなかったりしているのではないかと思った。
アメリカの広大な砂漠の中の自由さや孤独はなかなか想像しづらいけど、ノマドたちのキャンプは夜中にたどり着く高速のSAを思い出しました。ひと時だけ明るくて安心して、でもそこにいる人たちは皆どこか目的地があって、次に向かう準備をしている。
とびきり切ない気持ちになりましたが、出来ればスクリーンでもう一度観たい作品です。
旅路のどこかで
住む家を失い、バンで車上生活を送る主人公のファーン。高齢の女性だが、働く意思はしっかり持っており、過酷な季節労働を続けていく。この生活から決して抜け出せない訳ではない彼女が車上生活を続けるのは、ある理由があるようで…。
現代の遊牧民と呼ばれる、ノマドの人々を描いたロードムービー。
道中で出逢うノマドは、老人の他に若者もいたり、やむなくこの生活を送っている者、ある程度自分の意志で選択している者…と形は様々。
しかし、共通しているのは皆(少なくとも本作の登場人物達は)この生活に誇りを持っている事。逞しい。
出会いと別れの繰り返し。余命数ヶ月でも旅を続ける老婆。悲壮感が漂うも、旅の中で出会った思い出を語るその目は確かに輝いて…。観ているこちらもジ~ンとくる。
そして何よりファーンの旅を続ける理由。暖かなベッドから抜け出しバンに戻った理由は?
バンの方が落ち着くから?それとも、固い決意が揺らぎそうになったから?
更に終盤、彼女が流した涙の意味は?
朽ちた思い出に哀しくなったから?それとも…会えたのでしょうか??
登場人物の想いや、人生について色々と考えさせられる傑作だった。自分には間違いなくできない生き方。彼らの力強さに脱帽です。
敢えてマイナスポイントを挙げるとするならば、ネタバレとは違うけど、予告編で非常に大切な場面が出ちゃっているところでしょうか。。あそこ結構核心部分では…?
そしてエンディングで気づいたのですが、役名と演者名が同じ人が多いこと。
もしかして、ホンモノの人達!?
ハードでタフなほうのノマド
家の有無は関係ないくらい、
もともと孤高な魂の持ち主のようだが…
ファーンは夫と死に別れて以来心がさまよい始めてしまったよう。ハウスレスどころの騒ぎではない。本当はパートナーがいないと幸せに生きられない人なのでは?
トレーラー暮らし自体は悪くないと思うんだけど、ひとりの時はいつも寂しさが滲んでるよう。
姉や友人やなんなら新しい恋の予感もあり、人との絆は有るのに、幸せな誘い(と思える安定した暮らし)に身を投じることはない。
新しい環境を試して欲しいけど。旦那を忍んで1人で旅する時間がまだ必要なのかな。
救いは、ファーンが好きでこの生活を選んでいると思えること。これしか選択肢がないと本人は感じてるかもしれないけど。
ノマドライフって良いイメージしかなかったけど。歳とって一人でやると辛いのかなぁ〜。
夕暮れの美しさに、バグダッド・カフェを見返したくなった。コーリング・ユーの音楽もこのノマドランドの映像に合いそう。
自分の人生に自信を持つこと
年齢を重ねるほどに深くなる映画
Amazonは、スポンサー?
人間に生まれて
世界共通の寂寥感を感じる
生きるための苦労はわかるけど。
日本人にノマド生活が出来るか?
ノマドと種田山頭火
個人評価:3.9
降旗監督のあなたへをなぜか思い出した。種田山頭火の放浪の生き方。そして旅と放浪の違いとは。ノマドの人々はどちらかと言えば旅にあたるのかもしれない。
ノマドの生活を続ける理由。そこに悲しみのテーマを感じる。
作品賞にノミネートされる作風としては、黒人、ジェンダー、格差などの差別テーマが主流だが、本作は過酷な季節労働の現状を伝えると同時に、ノマドの人々の価値観と人生のあり方がテーマとなり、今までの作品賞の作風だけではない部分がある。
また前作のザ・ライダーと同様に、美しいアメリカの大地とともに描かれる本作は、絵としても壮大で見応えがある。特に夕暮れの薄光を捉えた場面が多用され、映像美にも溢れた作品だ。
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