「空気みたような映画」ノマドランド 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
空気みたような映画
さっき観たばかりでもう内容を忘れたくらいストーリー性は希薄です。
故に、退屈極まりないと感じる人も多いでしょう。
60過ぎて職を失った女性があちこち車で流れながら土地土地の人と交流してゆく、というだけの話でドラマチックは皆無です。小津の一種ともいえます。
深刻に悩むでもなく、明るく笑い飛ばすでもなく、前向きに取り組むでもなく、ひたすら自然に流れるままに生きていく姿をアメリカの荒涼とした砂漠やサバンナを背景にゆったり描いています。
脚本より演出に依存した作品なので、この独特の雰囲気に合うか合わないかが好みの分かれ道になるでしょう。
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