「どっちが良いとか悪いとかじゃなくて」ノマドランド Nana Shinozakiさんの映画レビュー(感想・評価)
どっちが良いとか悪いとかじゃなくて
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ノマドの人たちの生活は、もっとキツいのかもしれないけど、それも映画の端々からちゃんと感じることが出来て、車の窓を叩かれてビクッとするところとか、お腹をくだすところとか、この映画の中では怖いことは起きないけど、たまたま起きていないだけで、起きることもあるだろうというような。
ノマドの人たちの教祖のようになっている人は、胡散臭くも見えたけど、悪い人じゃなくて、良いことをしようとしてる人だった。
みんなで集まって生活しているところは、お祭りのような、フジロックのような、でもずっと続くわけじゃなくて、時期が来るとみんな散っていく、たまたま会っている間の交流だけで、また会えるかもしれないけど確かではない、という繋がりだけというのは、寂しいように思うけど、繋がり方が違うだけで、繋がってないわけじゃなくて、、、
妹の家や、デイブの家で過ごしてる時の、ファーンの居心地の悪そうな様子が見ててハラハラした。
家族と住む家がある暮らしとノマドの暮らしは、対象的に描かれていたけど、どっちが良いとか悪いとかじゃなくて、どちらの暮らし方もありえるんだと知ることで、今私には帰る家があるけど、、、たまたまそうなだけで、、スミスの歌詞のように、家とは心の中にあるもの、だとしたら、私の心の中にある家は、、、と考えながら映画館を出ると、まだ明るくて、ああ今日は夏至だったなぁと思いながら、
フランシス・マクドーマンドが、とっても良い!
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