「いつかまたどこかで」ノマドランド Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
いつかまたどこかで
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たまたま近所でやってたので観賞
アカデミー候補作とは聞いていましたが
先日観た似たような触れ込みの「ミナリ」は
大変期待外れだったのでそれと比べてどうかな
という視点がどうしても加わっていました
リーマンショックのあおりで基幹産業が消滅し
機能しなくなった街を離れるファーンは亡き夫との
思い出とともにAmazon等の期間従業員をしながら
車上生活を送ることになりますが
次第に同じような生活を起こるコミュニティに加わり
他人の人生や出会いに触れ自分の生きざまを
見つめながら選ぶべき道を探っていきます
不動産に貯金をはたき
マイホームを構え定職に就き家族と暮らす
そんな暮らし否定するファーンの生き方は
さながら遊牧民(ノマド)
ですが元来人間の暮らしはそちらが正しいわけで
しかもファーンはかつては定住していた側の人間
姉も古くからの知り合いもファーンに好意的で
いつでも頼って欲しいと言われてますが
なるべく誰の世話にもならず生きていきたい
という気持ちは共感できる部分も多いでしょう
世間的にははみ出し者のように扱われがち
ですが果たしてはみ出しているのはどちらか?
と考えさせられる部分もあります
それだけリーマンやコロナなど基盤がひっくり返る
事態が起こる時代です
この暮らしでであう仲間とのさよならはない
またどこかでめぐり会うからさよならは言わない
そこがいいんだ
本人役で出演したボブ・ウェルズ氏の台詞が印象的でした
先日の今作同様アカデミー候補作との
触れ込みが目立ったミナリは凝ったプロットの割に
橋田壽賀子のドラマの方がもっといいと思えるほど
共感性が低かったですが
今作はアメリカの文化や現実など
触れて味わえるものが多かった気がします
やってたらお薦めです
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