「ブルジョワ社会に生きるマルクスの娘」ミス・マルクス Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
ブルジョワ社会に生きるマルクスの娘
マルクスの娘エリノアは父の遺稿を守っただけでも立派だが、父の思想を実践して普及させたのも、なかなかの人物である。そういう知的な女性でも、私生活ではダメな男の内縁の妻となり、その浪費と借金に苦しむ。マルクスが生きていたときから援助していたエンゲルスから貰ったお金もあって、生活はプチブル的なのだが、そうでなければ、あれだけの思索や運動に専念できなかっただろう。ブルジョワ社会に生きる社会主義者の矛盾と葛藤の中で、なんとか人生を楽しもうともしていたのかなと想像させてくれる。歴史物なので、あの時代の服装や風俗は楽しめる。
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