配信開始日 2021年1月7日

「破水から死産まで約25分圧巻の長回し!でも序章に過ぎない…」私というパズル わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0破水から死産まで約25分圧巻の長回し!でも序章に過ぎない…

2021年1月11日
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 この映画観て子どもほしいと思う人は度胸があるなと思います。AKBのドキュメンタリー観てもアイドル志望する人もいるくらいだから、女性って色々と根本的に男とは違うのかなと思ったり。自分が独身なので、結婚すると気持ちは変わってくるのかなと思ったり。つまり、また己を取り巻く環境が変わるたびに見てみたいと思うくらい重厚で考えさせられる作品でした。

 とにかく序盤の破水から死産までの長回しが圧巻で見どころがあります。まず、夫の頼りなさそうであたふたしてるけども、妻のために何とかしようとする姿に共感。しょーもないジョーク言ったり、スキンシップとったり、妻もどう思ってるんだろうって感じさせられました。また、本来来るはずではなかった別の助産師さんが来たということで、夫妻が微妙に代わりの助産師を信頼してないように見せるところも良かったし、助産師も曖昧な返事をたまに使うことで、どこか掴みどころがない、でもベストは尽くしているという感じが伝わってきました。

 死産から完全に心を閉ざしてしまう妻。何としてでも裁判をして勝たせたい母。夫もその策略に上手いこと乗っていく。妻は身体は母親のまんま。胸は張ってしまうし、周りの子どもたちの様子を見ていると母性がくすぐられるからか、うっすらと母乳が出てしまうシーン、かなりしんどかったです。

 最終的に家族がどうなり、助産師との裁判はどうなっていうのかはネタバレになるので避けますが、非常に心理描写が丁寧でありつつ、良い余韻も残る作品でした。

 少し気になったところは、自宅出産=悪っぽく描かれているように見えてしまったところですかね。あと、死産のあとは然るべき自治体や団体からフォローがあっても良いものかなと思いました。

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わたろー