ニューオーダーのレビュー・感想・評価
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まさにディストピア。
メキシコを舞台にした、胸糞が悪くなるディストピア映画だが、メキシコ人はどう見るのだろうか❓フランスとの合作だが、フランスも革命で出来た国なのでこういうことが再び起きても不思議でないのかもしれない(そう言えばオリンピックの開会式も胸糞が悪くなったが)。心優しいマリアンにはどんな形であれ生き残ってほしかった。日本ではこういうリスクは低いのだろうが、共産党勢力が伸びてしまったら全く有り得ない話ではないのかも?
シミュレーションみたい。
これからの貧富の差が広がり続けた少し先の未来の様な作品だったがコレは映画なのか?
数人の視点でストーリーが進んでいるが何も解決せずただただ状況が悪化しいき流されるままの登場人物を観ているだけだった。
資本主義と分断の行き着く先。金より命があまりにも軽い。
ひと昔前なら主人公が自らの選択によってひたすら悲惨な目にあう実存主義的な不条理映画と捉えたでしょう。ですが、この作品で気が付くのは、世界ので起こってもおかしくないリアリティです。特にメキシコにおいては実話に基づくとか言われても納得しそうです。
そして、この映画を見るときに誰の視点で見るか?というのもポイントになる気がします。金持ち、労働者階級のどちらでしょう?入院云々の話などで主人公のマリアンをいい人に描いているし、はじめの方の展開が彼女中心なのでマリアンに乗っかる感じもあります。一方で、前半では金持ち階級が嫌な感じで描かれていましたので、彼らが悲惨な目にあって悪い気分ではないのも事実です。裸で水をかけられるシーンも、エロというよりみじめさが際立っていて、金持ちも剥かれれば一緒などと思ってしまいます。
ですので、ひょっとしたら我々の打倒金持ちの妄想を映像化したという意味もあるかもしれません。
で、この映画なぜ緑か?ですよね。緑は自然…ではなく、アメリカでは不吉な色の様です。毒のイメージもあるみたいですね。キリスト教だと異教徒の意味があるそうです。メキシコの国旗を最後に移したので国旗が表す色として、緑・白・赤は、それぞれ独立・信仰・統一の意味だそうです。つまり、独立ですよね。ニューオーダーとは新体制の意味ですので、この映画の内乱の意味が独立ということなのかなと思わなくないですが、やっていることは誘拐犯罪とテロリズムなので何とも言えません。
逆にマリアンの印象的な赤いスーツとあわせて、映画そのものがメキシコを表現したともとれます。
一方で、冒頭にマリアンが全裸で緑の床に白壁の中、びしょぬれで立っていました。つまり、「統一」の赤がない状態です。そこに屍の山が血(赤)だらけで映されるので、統一は血によってなされているととることもできるでしょう。
20万ペソとか80万ペソとか金と命の比較を強調していました。細かい金のやり取りで命が奪われていくところ、軍のエライさんが国を牛耳っていること。金より命。それがメキシコの現実でもあるでしょうし、世界のどこでこの事件が起きても不思議ではないです。つまり資本主義と分断の行き着く先でもあります。日本では起きませんようにと祈るだけです。
具体的な話ですが、象徴的なイメージもあって少し難解です。1度見ただけでは正解到底たどり着いたとも思えませんでした。グロテスクな映画と言われているようですが、私は世界で起きていることの方がよっぽどグロテスクな気がして、そこは気になりませんでした。
ドキュメンタリータッチだが中途半端
ドキュメンタリータッチといえばいえるのだが、単に汚い構図と雑な編集とも言える。要するに中途半端。
善人たちが虫けらのように殺されていくのを淡々と乾ききった描写で撮るのがリアリティーだと思っているのかもしれないが、撮影も編集も雑すぎて逆に荒唐無稽さが際立つ。ひたすら退屈な映画。
リアルな話し
この映画、メキシコの近未来となってますが、これ現実でしょ!って感じました。
丸山ゴンザレスさんがメキシコ、コロンビアによく取材に行ってますが、ほんとに現地の警察に軍が腐ってます。まともな警官、軍人もいますが。コロンビアだったか、鉱山の違法採掘が摘発されたはずが、しばらくするとまた違法採掘されている。抜き打ちで摘発のはずが、数日前には情報が漏れていて、それも警察だったか軍だったか、上層部が漏らしているらしい。
メキシコでも警官の上層部がカルテルと癒着していたり、この映画見てたら、これ現実だよね。と。
『音の谷ラテンアメリカニュース』を見てください。ほんと、麻薬カルテル絡みの◯人、身代金目的の誘拐、ゲリラによる警官殺害、誘拐、少女がレ◯プされて◯された。カルテルの◯害方法が恐ろしい。ここには書けないレベル。
どれだけ毎日人が亡くなっているか。ほんと日本でも沢山事件はおこっていますが、比じゃありませ
ん。丸山ゴンザレスさんがメキシコ行った時、普通に道端に◯体が転がっていました。メキシコのとある女性市長がカルテルに襲われ、旦那さんが亡くなり、市長が重症をおって助かったけど、その後2度目の襲撃で亡くなったと。日本に生まれて良かったと思う反面、他国では日常茶飯事で恐ろしい事がおきているんだ…と考えさせられる映画だなと思いました。
まあ嫌な気分にはなります
最後も口封じで〇〇とか、捕まってレイ〇されるとか嫌な事の連続なんですが特に余韻も無く、うわああああああああって感覚もそこまで無いし、あーそうなっちゃうんだな!くらいの感じでした。
胸糞系の作品ですが韓国の一部の作品に比べると酷い話ではあるけどパンチは弱いですね。
北野武の近作の緩さが哀しい。
必見。
この重量の悲劇と憎悪の折り重なりが今昔の戦争の火種なら、
私の無邪気な反戦など軽薄軟派。
我が国では起きない(と思いたい)激辛の修羅場。
乾いた暴力の下敷きだろう北野の近作の緩さが哀しい。
首をこのテイストで撮ったなら。
高橋ヨシキ氏推薦作。
理不尽で不愉快極まり無い恐怖
物語のダイジェストをオープニングで流す断片的な映像に混乱しながら劇中では映されない場面も数々、本作と同じ製作年のメキシコ映画『息子の面影』と同様に大丈夫か?メキシコという国は!?と半信半疑ながらも不安になる、起こる事柄が理不尽極まりない不愉快さで観ていてイライラしながらも胸糞悪い感情がラストのオチでピークに突入してしまう、非現実的でありながら近い将来の日本が陥りそうな気さえする、戦中、戦後でも有り得たようなそれと近い何かはあったんじゃない??
ミヒャエル・ハネケの『ファニーゲーム』並に救いようの無いショッキングな内容とそれよりも歯痒い下々の叛逆から金持ちの傲慢さ、それだけでは済まない国家権力という悪魔そのものに敵う余地などまるで無く発散できない怒りが込み上げてくる、本作の監督であるミシェル・フランコの作品を初めて観たがハネケみたいに嫌ぁなのばっかり撮る感じなのか?他も観て確かめたくなったり。
社会問題への注意喚起と、それに対する民主主義的な解決を願う監督による作品
メキシコのリアルな社会課題が描かれていると聞いて映画館へ足を運んだ。
冒頭の結婚パーティーから圧巻。貧富の差、富裕層内での癒着、お金のやり取り、コカインなど薬物との共存、子供に対する親の権力など、リアル。
その上でクーデター。
富裕層から急に身柄を拘束される側になる人々の様子や、クーデターを起こした軍も結果的に権力に癒着していく様子が生々しい。
ミシェル・フランコ監督の民主主義による解決を求める声が詰まった映画だと思う。
中々の胸糞具合
ひとつも救いの無いディストピアムービー。
格差の抗議運動が暴徒化、合わせて軍事クーデターという、天国から地獄に急転直下するような作品。
無秩序の中駆け抜けるような全編パニックで、地獄絵図を延々と投げつけれらます。
不快になるようなアイディアがものすごく、ルイヴィトンの店舗前なんて強烈な絵面でした。
派手な演出の中にも、全くありえないことでは無い恐ろしさがありました。
久しぶりに中々の胸糞具合でしたね。
面白いとは言い切れないが特別さは感じる
これは衝撃的でなかなか興味深い作品ではあるものの、娯楽性という意味では少子物足りないものがあった。
貧困層が富裕層に対して牙を剥く対立の物語ではあるけれど、その奥には暴力による新しい秩序の構築がある。平たく言えばクーデターだ。
これら一連の展開が容赦なく描かれ、一筋の救いもないところが本作の魅力といえよう。
いうなれば、善が悪に蹂躙されるだけの作品だ。
そこに慈悲や躊躇いのような葛藤がないところがすごい。力あるものがさらなる力を手にするため、その障害となるものは全て駆逐する。人間をいとも簡単に処分する。人が人ではない、何か物かのように。
力のない者が淡々と塗りつぶされていく様を見るだけでドラマ性が薄く、すでに書いたように娯楽度は高くない。
それでも、次々に襲いくる容赦のなさに恐怖を感じ、作品に特別さを見出す人の気持は分かる。
ゾンビの出ないゾンビ映画
WOWOWでタイトルだけみて、またマンチェ関係の映画だと思って観たら違った。全然バンドとは関係なかった。ゾンビ映画がメタファーとして描いてきたものを、メタファー抜きで直接に富裕層と貧困層の対立として描いたリアルに胸糞悪いパニック映画だった。世界の現実を映し出す意図も明確だし映像も鮮烈、徐々に拡がっていく不穏さもホラー映画として面白かった。しかし統治する体制そのものが悪の根源として描かれたとしても結局のところ『匿名の群衆』が怖ェ〜という印象が1番強烈に残ってしまうのは、映画の伝わり方としてどうなん?、というところもあり、やはり〈人間怖い!〉という映画はゾンビなどのオブラートに包んでもらった方が楽しみやすいな、とは思った。群衆心理が怖いとか人間が醜いってのは重々承知なので、それをそのまま描かれると凄く滅入るというのもあるし…。
いゃ〜怖いわ
メキシコでの事件。貧富の差に激怒した貧しい人たちが富裕層を襲う。自宅で結婚のパーティーをしていたマリアン宅に暴徒と化した労働者が侵入し始める。パーティーの最中、あやしげな人が次々に塀を乗り越えて入ってくる。怖いよね〜。すぐに銃を撃ち始め、パーティーに集まった客達を部屋に押し込め、略奪、殺害し放題。貧富の差に苦しい思いをしても、ここの家庭、客達が悪いわけではないのに、そんなことはお構いなし。たまたまパーティーに来た人達は巻き込まれて気の毒。マリアンは元メイドを助けようと家を抜け出していたから難を逃れたが、こちらも地獄。
軍隊が富裕層を連れていく。助かるのかと思ったらとんでもない。監禁されて、ビデオを撮らされ、身代金を要求する。同じ国の国民同士で、ここまでするか、、、
男も女も関係なくみんなの前での集団暴行、暴力。男も女もごちゃ混ぜで裸にされてシャワー浴びて、といっても水をかけられているだけよようだが。
人権も何もない。やりたい放題。軍人がこんなことしていいのか?身代金を受け取りに行った数人は処刑されていたが、もっと大勢処罰されるべきだろう。
同じ国民なのに、なぜ軍人もここまで残酷になれるのか。暴徒と化した人々も我慢の限界だったんだろうが、怒りの矛先が違うのでは?
ただの“胸糞映画”と言うなかれ
話題になっていた様なので何気に借りて見たが、いやぁ~久々に落ち込む作品を見てしまった。
いや、映画的にダメな作品という意味ではなく、むしろ凄い作品ではあるし映画史的にも非常に重要な作品であると思います。
で、本作を一口で言い表すならば正真正銘の“胸糞映画”という事になるのでしょうかね。
最近、他者の映画の感想を知りたい時まず最初に観るのが映画サイトレビューよりもYou Tubeになっていて、本作を検索するとサムネイルに“胸糞映画”という文字が並んでていて、正にそう思わせる作品なんだと私も思いましたよ。
いや、こういう悲惨で残酷な光景や痛烈な社会批判の作品は今までにもたくさん見てきましたが、多くのそうした同系の作品とも違う嫌な肌感というか、どうしようもない嫌悪感を刺激させられる作品でもありました。
本来こういう作品は、メッセージとしてこうならない社会を目指し考えましょうというのが根底にあるのですが、本作の場合はそれがあまり感じられず、人間とは本質的にこういう生き物なんだという事を描いているようでした。
(私に)そう感じさせたことは作り手にとっては大成功なのでしょうが、見ている方は堪ったものではない。しかし、リアルから目をそらすなという方向性の作品であるのなら仕方ないですね。
まあ、世界を見渡すと映画の中で起きている様な出来事は山ほどあり、現状なんらかの方法で秩序が保たれている社会の人間からすると、この秩序はなんで保たれているのか?その方法または力とは何なのか?それはひょっとしたら非常に危ういバランスで保たれているのかも知れないし、本作を見ていると戦争(若しくは反乱、革命、暴動)が起きる必然性とか、それが起きた時の人間の本質であるとかリアルな姿を非常に冷徹に明確に端的に容赦なく描かれていて、全ての登場人物に対して、もし自分がその場に置かれても只々無力に絶望するだけという、全く救いのない作品なのです。
逆に言い換えると、様々な問題があろうとも今何らかの力で(たまたま)秩序が保たれている国の国民であることの幸運に感謝したくなるような作品でもありました。
また、本作を“胸糞映画”と言う事は、そもそも人間の存在そのものが胸糞であると言うのと同じであり、その点を考えさせる(伝える)映画だったのでしょうね。
今まで見た映画名の中で一番ひどい映画でした。 ただただひどい状況を...
今まで見た映画名の中で一番ひどい映画でした。
ただただひどい状況を描いただけ。
主人公?たちの感情もなにも描かれていません。
救いがない系の映画にしても、ひどすぎます。
監督の一方的な考えにストーリーも主人公もただ振り回されているだけでした。
ハードボイルドだど!
メヒーコの近未来に起こり得る民衆暴動と軍による鎮圧の暴虐ぶりを最初から最後まで緩むことなくヒリヒリさせながら描き切った傑作映画だったわ🤯この人マジでハードボイルドな監督さんネ
日本には起こらないって誰が言い切れるのか?
ブレない演出にオイラから星⭐️⭐️⭐️⭐️✨捧げます!
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