ニューオーダーのレビュー・感想・評価
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裏切りのディストピア!?
幸せな結婚パーティーを開いている裕福層のマリアン。しかし、すぐ近くの通りでは貧富の差を理由にデモが発生しているらしく、エスカレートしたデモ隊が・・・といった物語。
華やかなパーティーを開く傍ら、外では暴動。財界の人や有力者が集まり華やかなパーティー・・・は良いけど、尺86分しかないのにここのシーンちょっと長過ぎない・・・!?
そんなこと思いつつ、いよいよ暴徒がパーティー会場にも。
ん!?・・・これは計画的な?或いは流れに乗じた寝返り??
ここまででも充分苦しい展開だが、更に捉えられてしまうマリアン。ここからは更なる地獄。。胸糞悪いったらありゃしない‼
終始、正義も何もあったもんじゃないのはよくわかるが、結局最後に至るまでの流れはよくわからなかったかな。最初は貧困層が暴動を起こしたんだろうけど、マリアンを誘拐したのって・・・。
一部の汚職といったところなのかな。工作はそんな汚点の証拠隠滅の為?
奇しくも、前回観た映画もメキシコを舞台にした作品だったが・・・メキシコ、治安がわるいイメージはガッツリあるけど、それにしてもこんなに恐ろしい所なの!?まぁ軍事政権的な描写は流石に映画だからだろうけど・・・。
ホントにディストピアって恐ろしい・・・。ここ日本はそうでなくとも、現実に本作と似たような国ってあるわけですからね。どうしてこんなことが平気でできてしまうのだろうか。。
ホラーとはまた違った、寧ろより恐ろしく怖くなる気持ちを味わえるという意味で、良い怪作だった。
理不尽が押し流していく
正直いって、面白い見世物ではなく、下手なホラーより怖い代物。
こういうディストピアものの映画は過去に何作も観てはいるし、新鮮味はないものの、作り物感が薄くてリアリティに振ってありました。
架空の事件ではあるのだが、これと似たような事件は直近でも世界各地で起きています。
シリア、チュニジア、リビア、エジプト、イエメン、ミャンマー、香港、ベラルーシ……
そしてウクライナ。
20世紀以前もナチスドイツ、ソ連など。
国家に対する不満が暴徒と化し、その鎮圧に乗じて軍部が暴走。
または近隣国家へ侵攻し、占領地で軍が我が物顔でふるまう。
その間、市民の命は軽く、ごみのように扱われる。
結果的に、軍事勢力が支配し、旧来の平和や秩序は失われ、理不尽が市民を押しつぶしていく。
そんな繰り返されてきた蛮行を、メキシコを舞台にシミュレートしたのが本作。
ネットやニュース番組ではさらりと出てくる映像にすぎないが、いかに残酷なことかを直視せよ、という強烈なメッセージが込められた作品になっていたように感じました。
#42 善人も悪人も関係ない
良い人だろうが意地悪な人だろうが、秩序のない世界ではみんな等しく殺される。
誰が正しくて誰が間違っているかも全く関係ない。
まるで新型コロナウィルスのように等しく人の命を奪っていく。
何のために暴動を起こしたのか?
理由は語られないが裕福な人が貧乏人をこき使うのが嫌なんだな。
メヒコ大丈夫か?
正直者はバカを見る
流石、最悪の映画
これ程とは思わず、軽く観てしまいました
平日なのに予想以上の入り
ダラダラ始まった映画、中盤の盛り上がりで期待が高まったのに
世界のあちこちで起きている事だろうが、何とも後味悪い
暴力について
予告編で映像は好感を持ったがタイトルどうなのと思ったが見てもタイトルどうなんだろう。
暴力はニューオーダーじゃなくて古から続く統治だしなぁ。この映画への批判も強いらしく暴力や性暴力をとることじたいが暴力を再生産すると批判されるのはわかる。
恐ろしい作品
最初は、結婚披露パーティーだったけど、突然暴動がおき人が殺された。
その後、政府だか軍隊だかなんだかよくわからない奴らに制圧され、お金を要求され全く理解できない!最後は、そいつらは悪者で射殺され焼却されたが、その前に主人公が使用人と一緒に射殺された。とっても気分が悪い作品でした。
この世には、神も仏も無いものか
メキシコ国旗の三色の意味は夫々、
緑=民族の運命における国民の希望
白=カトリックや宗教的な純粋さ
赤=国に殉じた愛国者の血
を表していると言う。
ところが本作での、特に緑は凶兆以外の何物でも無し。
壮麗な自宅を会場とした結婚パーティの最中、
主の妻が水道の蛇口を開くと
そこからは緑の水が流れ出す。
誰かの悪戯かとも思うものの、
ほどなく水は通常の透明さを取り戻したため、
訝りつつやり過ごしてしまう。
或いは、邸外に駐車している車に掛けられた
緑色のペンキは、誰によるものか。
が、
街を騒乱に陥れていた暴徒が、突如として塀を超えて乱入、
殺人や強奪、放火との狼藉をはたらき出す。
焼殺奪、所謂「三光」は
もっとも非道な行為とされているが、
市中のみならず、安全であるはずの邸内でも
阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられる。
持たざる者が、持てる者から全てを奪い尽くす下剋上。
それは今まで虐げられ、簒奪されて来た人々の恨みの発露。
勿論、それを肯定し、溜飲を下げるエピソードとは
とてもならないけれど。
一方、主の娘『マリアン(ネイアン・ゴンザレス・ノルビンド)』は
式の主役の花嫁であるにも関わらず、
嘗ての使用人を助けるため、
共を連れ車で市中に向かう。
天晴れな、常であれば賞賛に値する行為。
にもかかわらず、ある種無謀なその行動が、
彼女を窮地に陥れる。
嘗て観た幾つもの映画作品の中で、
もっとも理不尽で救いのない一本。
善を行うものほど、やるせない仕打ちが待っており、
とてもではないが常人の脳裏から創り出されたモノとは思えぬほど、
救いの無さに満ちている。
とは言え、コトの大小はあれ、人の世はこうした不条理で溢れているかも。
「正直者は馬鹿を見る」との箴言も、過去から人々の口に上るのは世情。
直近のこの国でも、官の側の人間が率先し、
大規模な不正に関与した事実が明らかになったばかり。
ましてやこれは氷山の一角で、
甘い汁を吸う人間は多く存在すると考えることの方が妥当。
そうした諸々を激しくデフォルメし、
監督・脚本の『ミシェル・フランコ』は我々の前に突きつける。
「さあさあ、御覧じろ。これが貴方達が住んでいる世界の本質ですよ」と。
「貧富や立場の差は関係なく、人間は容易に獣に変わりますよ」と。
「神は善き行いを推奨していますが、悪行への因果応報は本当ですか」と。
ヒロインが着ている、赤色のドレスも象徴的で、
先のメキシコ国旗の色の意味に重ね合わせて見るべき。
全てが真逆の意図で使われており、
あまりの諧謔に背筋を寒くする。
だとしたらまだ序章
経済格差によるデモを切っ掛けに暴徒が溢れ混沌とする地域で、結婚式を行う富裕層の家が襲撃を受ける話。
冒頭、不穏な病院や外の様子を映すプロローグから一転、豪邸で行われる結婚式と始まって行くけれど、プロローグは後の様子をみせているものではない!?
イタズラと思われた緑は、そんなものでは収まらず虎が暴走。そして威をかる狐達。と思っていたら、まだまだ子猫ちゃん!?
町の状況考えると、皆さんお花畑ですか?
現実世界で言ったら、そんなんだから国として貧しいし国民も貧しいんだよとか、食い潰すだけで滅びるだけだろうにとか感じるけれど、見え隠れする第三帝国感。
兎に角胸クソ悪くて堪らない(誉め言葉)けれど、結局それ一辺倒で少し単調だった。
流石にここまではとは思うけれど、メキシコに限らず、中南米辺りではちょっと現実味がある様にも感じるのがまた恐ろしい。
過去か未来かパラレルワールドか─
映像的に少しカッコ良く、なおかつリアリティも感じられ、結構引きつけられました。とはいえ、内容があまりに・・・理解はできるし、もっともだと思えるのですが、これを提示され、どうなんでしょう・・・・・・内容は実に分かりやすいのですが、感情・感想の処理が難しすぎます。
最初は少しだけ、もっと強烈な大画面で!と思ったけれど、終わってみればそれほどビジュアル的な魅力を感じなかったし、色彩も結局は緑と赤だけだったしなーという印象でした。
ディストピアというものを嗜好しているのであれば、良き作品なのでは─。未来感は薄いですけど・・・。
360°見渡しても救ってくれる人は誰もいない
ハネケとラースフォントリアーから理不尽さを抽出してギャスパーノエの暴力性を添付したような作品。
要するに今世紀最大の胸糞映画。360°見渡しても救ってくれる人は誰もいない。
富裕層vs貧困層という意味では、ある意味パラサイトを彷彿とさせる描写もありましたが、いち家庭の範疇を越えてより救いようの無い世界を体現したのがこの作品と言えます。
なお、いろんな人がめっちゃ死にます。
それこそ息をするような感じで、いろんな人が発砲して、いろんな人が死にます。
あまりにたくさんの人が銃でお亡くなりになったため、正直、観終わった後で後ろから誰かに狙撃されるのでは、という恐怖心すら湧き立ちました。
社会派作品としての要素も十分に持っているため(貧困格差、富裕層の汚職や収賄など)、語り継がれる名作として残ってほしいところですが、血も涙もない作品以上の評価は得られにくいかもです。
容赦ないストーリーや社会派作品が好きな方にはおすすめ。
今、ウクライナで実際起こっていることだ。
他のレビュー投稿を読むと衝撃的だとのコメントが多い。私も覚悟して映画を観てみた。なんだ、今ロシア兵が占領したウクライナでやっていることではないか。どこが衝撃的なんだろう。歴史上、どの国でも経験したことだ。日本人も例外ではない。木曽義仲が京都に攻め入った時、略奪や傍若無人な行為をしているし、戦国時代では敗戦国の武士の妻など、勝者の思いのままと聞いたことがある。テレビや映画では映さないから、私達は知らないだけだ。
外国ではフランス革命やロシア革命が有名だ、根底にあるのは貧困で、美味い汁ばかり吸うのは上流階級や支配層だけである。虐げられている人々が反発するのは当然だ。
この映画では民衆革命なのか、民衆暴動なのか、軍によるクーデターなのかよく分からない。軍のクーデターだと思うけれど、その中に反乱分子がいて私腹を肥やそうしているみたいだ。正直よく分からない。真実味がこの映画にはある。成功作品だ。
メキシコ映画だが、上流階級は白人ばかりである。肌が浅黒くモンゴロイドの顔をしているのが、私のメキシコ人イメージだ。実際はこの映画のように、支配層は白人種なのだろうか。
終わりで善良な人々が悲惨な目に合うので、後味はよろしくない。神や仏の存在を信じたい。そうでも思わないとこの人達は救われない。
狂気
2022年5月26日
映画 #ニューオーダー (2020年)鑑賞
クーデターって軍人が粛々とやっていくイメージがあるけど、この暴動に乗じたクーデターは狂気に満ち溢れている
また、この結末は、後味が悪いんだが忘れられない
まさに衝撃作です!
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
何がなんだか分からない恐ろしい映画
オンライン試写会にて鑑賞。
何がなんだか分からない恐ろしい映画を観てしまった!
こんな衝撃的な映画だとは思わなかった。
本作を若い頃に観たら、絶対に「トラウマ映画」になると思われる。
冒頭でチラリと不吉なショットを見せておきながら、裕福な豪邸での華やかな結婚式シーンになるので、「お~、なんだか幸せな映画になりそう…」と思って物語に入って行く。
…と油断して観ていると、暴徒軍団が豪邸にやって来たあたりから、一転して「殺戮と略奪の地獄」に突き落とされる。
救いの無さが、心に刺さる。
本作の製作年は2020年、メキシコ&フランス合作映画である。
この映画で描かれた「絶望的な地獄絵図」が、現在(2022年)のウクライナに対するロシア軍の姿に思える。
ミシェル・フランコ監督という人は「将来、起こり得る恐怖」を描いたのだろうが、ひたすら戦争の無い平和を願うばかりである。
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