「独り立ち」ボヤンシー 眼差しの向こうに Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
独り立ち
カンボジアの貧しい田舎で家族と暮らす14歳の少年が家を出て揉まれる話。
学校にも行けず親の言いなりで働かされ続けていることに不満を抱き、知人の紹介でタイに密入国をして働こうと決意して巻き起こっていくストーリー。
家族の関係が深くは描かれてはいないけれど、自身のことだけを考えたら、自活した方が確かに生活は良くなりそうだし、昔の日本もそうだけど、未だに長男は偉いという風潮があるのも決意した一因かも。
裏の世界は勿論、世間という程のものも知らない14歳が漁船に売られて奴隷労働させられて、働かないヤツや逃げ出そうとしたヤツは見せしめの様にあっさり始末されという状況を目の当たりにしていく。
抜け出す索を探すのか、這い上がるのか諦めるのかがなかなか見えてこず、嫌~な空気が漂う中でみせる主人公の目つきが期待を膨らませるし、そこからの主人公の行動はしっくりくるし、最後の選択も力強くて自分の好みだった。
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