劇場公開日 2021年3月5日

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「ファン・出演者・製作者。全てに愛されている作品」ARIA The CREPUSCOLO アリアさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ファン・出演者・製作者。全てに愛されている作品

2021年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ARIAほどファンにも出演者にも製作スタッフにも、関わっている人全てに
愛されている作品もなかなか無いと思います。

今回は正直、まさかの映画化第二弾。嬉しすぎる反面、アテナさんどうするんだろう。
という思いもありました。ましてや今回はオレンジぷらねっとメイン。
前作はARIAカンパニーメインかつ短編。アテナさんチラ見せでも何とかなったけど
今作はがっつり出演。

製作陣も腹を括って新しい配役を立てるという英断を下します。
「佐藤利奈」世間的にはビリビリのイメージが強いかもしれませんが、最初に
聞いた時には「みなみけ」の長女の声が浮かび、「意外と合うかも」と思ったのが
正直なところ。

結果、ARIAファンで新アテナさんの声に不満を持った人はいないのではないでしょうか。
川上とも子さんに寄せつつ、佐藤利奈と言われれば間違いなく佐藤利奈の声。
優しくおっとり、でも芯は強い。完璧でした。

舞台挨拶で号泣していましたが、プレッシャーは尋常じゃなかったと思います。

さらに、同じく既に亡くなられている歌アテナさんこと河井英里さんの
「ルーミスエテルネ」をアリスと一緒に歌うというファンにはたまらないシーンもあり。

話としては「アテナさんの悩み」の部分が「そこまで気にしてたの?」と感じる部分は
あったものの(アリスの成長を見て払しょくされたと思っていた)、いつものARIA。

個人的に素晴らしいと感じたのは、
アテナ - アリス ー アーニャ
の繋がりに言及した部分。

あとはラストですね。灯里・愛華・アリスのゴンドラに先輩・後輩がそれぞれ乗って
夜明けを迎えるあの部分の作画やコントラストが異次元過ぎて素晴らしい。

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0.5点のマイナスは以下の2点。

・アンズやアトラ達が出演しているのはうれしいサプライズとして、
過去にアンズ達の先輩がアリスを貶めるような発言をしていたのはしょうがないとして、
今現在のアンズ達もまたアリスから何も学ぼうとせず、「天才」の一言で済ませているところ。
元々オリジネーションでアトラが「自分がプリマになれないのは先輩に恵まれないから」という発言をして、アンズは「それでも頑張る」と言っていたのに、「プリマになれないのはアリスのような天才じゃないから」とか言い出しかねないノリだったのが、この二人だけ成長を感じられない感があったこと。

2点目は作画というよりキャラデザの変更ですね。特に好きな灯里のキャラデザが変わりすぎていて
(髪型以外も)違和感を覚えました。
オリジネーションのような目がパッチリした灯里のキャラデザが好きなんですが今作は
かなり目を細めているというより細目になってしまっており。晃さんはさらにきつい目つきになっているし、キャラデザは賛否が出るかもしれません。

とはいえ、作中曲も新曲が追加されているし、安野さんの新曲も見事にARIAでした。
特にエンディングの「Echos」はヤバいです。
エンディング映像は前作のほうが好みでしたがこれはこれで有り。

最終章として姫屋メインの劇場版第三弾も発表されたので次で本当に終わりなのか。
もしくは出演者が言っていたように4期があるのか?!

個人的に4期を作るなら灯里達のシングル時代で映像化されていない原作エピソードは
まだたくさんあるので、それを観たいなと思っています。

アリア