私をくいとめてのレビュー・感想・評価
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怖かったよ
コメディーからだんだん怖くなって来る映画。
みつ子のメンヘラの理由を説明しつつ進んでいく映画。
みつ子には幸せになってほしいなあと思ったり、多田くん、その女と付き合うと厄介で面倒で不幸になるぞとか思ったりする映画。
でも実は最初からみつ子は幸せだよね。と気づく映画なのだと思う。
さて映画として面白かったかというと自分には合わなかったかな。
細かいところが引っかかり、リアリティーを削がれてしまった。
多田くんより、みつ子の方が年下にみえるよね。
内緒話は給湯室でやろうぜと思うよね。
カーターはやりすぎと思うよね。
近所のあの楽器は何の暗示だったのかなと思うよね。
尺を短くして一気に突き進めば気にならなかったのではと思いました。惜しい。
飽きない”のん”さんの顔芸
半分ぐらいはのんのアップと独り言(的な)が続く。結構すごいことじゃないかと思う。
それを成り立たせる”のん”の存在感と監督の腕。
他人の人生を覗き見しながら笑う感じも彼女なら安心して観られるのが不思議。
興味がなかったが。。。
興味が無くてスルーしていた映画だが、評価や評判が良いから好奇心で観に行ってきた。
軽く概要を読んだだけで、ほぼ予備知識無しで鑑賞。観ていてグイグイ引き込まれる。のんちゃんが演じる主人公の脳内振り幅と実世界対応型の言動(時々独り言が過ぎて変な人に見えるケド)が面白い。体裁用の言動とは裏腹のどす黒い心情、そんな自分を嫌だと思いつつ他に転嫁したり、目を背けて見なかったことにしたり…誰もが”あるある”と感じるリアルさに共感しました。
エンドロールを見ていて”中村倫也?って…あっ!あれが…”、エンドロールを確認するまで気付かなかった。
今年は、年初から鑑賞の当たりが良くて、ラッキー☆
のんちゃんすごいです
豊かな表情に釘付けになりました。
それぞれの場面に見せる顔がどれも素晴らしかったのですが、やはり、愛ちゃんとの場面が特筆すべきものだなあと。
本当に学生時代の少女のように無邪気で少し子供っぽい表情で、胸に迫りました。
あと、「勝手にふるえてろ」と被るのかな、と思っていたのですが、さらにいろんな要素やエピソードが幅広く描かれていて、いろんなところにいろんな人がフックされると思います。
ちょっと変わってて、神経質な生き方をしている女の子ですが、胸の奥をのぞいたりゆっくりゆっくり思い出したら誰しも心あたりがあると思います。
大瀧さんの歌はとっても素敵だったです。
のんちゃんだけじゃなくみつこちゃん皐月ちゃんノゾミさんに向けたエールかなって思いました。
サブカル女子にはちょうどいい。
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脳内に「A」というイマジナリーフレンドがいて、おひとり様生活を満喫するアラサーOLが年下に恋をする話。
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『勝手にしやがれ』の監督と原作の綿矢りささんが再タッグなので、面白くないわけがない。というか、私みたいなサブカルこじらせ女子にはこういうラブストーリーが1番共感できて面白いのです。
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みつ子が女芸人に絡む酔った男達を見て嫌な気持ちになるけど、結局何も言えなくて、自分の毒を思いっきり吐き出すシーンがとても良かった。そして女芸人で吉住が出ていて、「あの女芸人さんはあーいう男を見下してどんどん上に行くんだ」ってみつ子が言うように、現実に吉住がthe W優勝してたことでよりグッとくるものがあった。
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あと勢いで恋人を作ろうとして、失敗してしまうのを自分のせいなのに自分のせいにできないダサさとかすごいわかる。だいたいあーやって行き急ぐと、良い人と出会えないよね(笑).
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「君は天然色」が流れるシーンもすごい好きだし、みつ子の親友との関係も好き〜やっぱ綿矢りさ作品好き〜大九明子監督も好き〜.
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#映画 #movie #映画好きな人と繋がりたい #映画記録 #私をくいとめて #のん #林遣都 #橋本愛
ねえねえ忘れないで。私はここにいるよ。
関東地区のテレビでは観ることができなくなったのんちゃんだけど映画館に行けば彼女が観れる
ぜひ劇場に足を運び『私をくいとめて』を観てのんちゃんを味わってほしい
2021年映画館鑑賞3作品目
1月4日チネ・ラヴィータ
原作既読
自分は綿谷りさファン
だいたいこんな感じの小説である
冒頭にある河童橋での天ぷらのサンプル作りもしっかりと再現している
村上春樹同様に美味しそうな情報が多い
女子力が高いだけあって村上春樹より華やかだ
彼氏いない歴が長い32歳の独身女性が主人公
脳内の自分でありアドバイザー的存在「A」と会話をする特技がある
彼女を演じたのがのんちゃん27歳
30代前半の同じ年くらい女優さんはたくさんいただろうが少し若い彼女が演じている
浜辺美波のように20歳で15歳の役を演じることを思えばどうってことがない
これが助っ人外国人選手だとネットの野球オタクは27歳だと「まだ若い。期待できる」と評価し32歳だと「ロートル。期待できない」となってしまう
それはともかく主人公黒田みつ子というキャラにのんちゃんを抜擢したのは大正解
原作では「A」との会話は一人のときだけなのだが映画は周りに人がいてもやっているのでそれでは普通に変な人だ
でも映像化するときには必要な改変かもしれない
のんちゃんのほか多田くんには林遣都でノゾミさん役には臼田あさ美と理想的なキャスティング
カーター役は自分が知らない若手俳優でどうやら映画初出演のようだ
悪くはないが強いてあげるなら他の3人と同様に実績がある人を起用してほしかった
原作にいたかどうか記憶になくオリジナルキャラかもしれないがキャリアウーマンの上司澤田役に片桐はいり
役作りがお見事だった
さすがベテラン
小指と薬指に指輪をはめ牛の鼻輪のようなイヤリングが仕事がバリバリできる優秀な女を演出している
なによりも嬉しかったのはローマに住む旧友役に橋本愛を抜擢したこと
『あまちゃん』の頃からの能年玲奈ファンにはたまらない粋な計らい
能年玲奈橋本愛のツーショットを観ていたら聖地巡礼するオタクが感じるであろう萌えと同じような感情になる
原作ではベリーショートだが映画の彼女は真っ逆さまに落ちて中森明菜のような髪型だ
ベリーショートなんてなんらかの理由で坊主頭になった女が元に戻す段階の初期の形だ
男なら卒業間近の高三元球児のような髪型
ベリーショートの橋本愛なんて見たくない
温泉旅行の帰りに電車の車内で女子中学生にセクハラするグルメリポーター藤堂に黒田が注意したくてもできなかったのは原作
それが映画では温泉地のイベントとして開催された若手お笑い芸人ライブに場所を移し女芸人吉住が男性ファン数人に抱きつかれるかたちに改変されている
この変更はむしろ良かったと思うが吉住は全くつまらなかった
事務所の先輩アンジャッシュのコントが本当の芸であり新作が観れないのは残念である
原作もそうだがイタリアに行く際に飛行機が苦手とはいえパニックになるエピソードはカットしてもいい気がする
映画はなぜかドラえもんの『コエカタマリン』のようにメルヘンチックになったが原作は詳細で妙にリアル
綿谷りさの実体験だろうか
揺れにビクビクして慌てる綿谷りさを想像するだけで笑ってしまう
村上春樹なら飛行機なんて慣れたものでビートルズの『ノルウェイの森』を聴いていたら悲しくなりCAに声をかけられる程度だろうに
ダブルデートは原作では東京ディズニーランドだが新型コロナの影響なのか東京タワーの階段を歩くという物好きなイベントになってしまった
ノゾミは男につくすタイプでカーターはナルシスト
B'zの稲葉さんはある曲で愛する役と愛される役は決まっていると言っているがまあそういうことだろう
黒田みつ子と多田くんは付き合い始めるが主人公は超奥手
のんちゃん自身もキスシーンNG女優
抱き合うシーンはあるがそれ以上はなく手を握りあうだけというプラトニックラブ
これから心中でもするのかというシチュエーション
がきデカの阿部先生と同じように黒田みつ子も能年玲奈もハードルが高い
二人は彼女ほどエキセントリックではないが
とはいえアラサーでも付き合い始めは照れもあってこんなものだろう
積極的に脱ぎ出してさっさとベッドに大の字になって膝を立てるのもプロみたいで興醒めだし
Aの声は中村倫也で姿は前野朋哉
お相撲さんのような胸はたしかにナイスキャスティング
僕もAのような存在が欲しい
自分が書く映画comのレビューを評価し削除されないように注意してくれる有難い相棒がいれば二度手間を避けることができるのに
のんのPV
のんが好きな人にはたっぷり楽しめる。
だが これはどう観たらよいのか 前半は頭の中での会話はアメリカのドラマにも似ているコメディ風だが 後半はずいぶんと追い詰められている ホアキンフェニックスのジョーカーばりの妄想で鬼気迫る怖さもある
だが ジョーカーのような破綻者ではない
恋に臆病なほどほどに仕事している人
おそらく 人間が追い詰められていく様 過程がうまく描けてないのでは?
イタリアの橋本愛とのわだかまりからの和解も唐突に感じてしまう のんと橋本が古い親友に見えないのも とってつけたような映像に見えてしまう。
全体として 映像で分からすより 説明のセリフで済ましてしまうのが 多い監督なのか‥
女性向きの映画?
原作者も監督も主役も女性だし、やっぱり女性向きの映画なのかな。
共感できるというコメントが多いですが、男の私にはこの映画は合わなかったというか良く理解できませんでした。
意味不明な妄想シーン(飛行機の中とか海辺とか)が多かったし、女心ってやっぱ難しいんだね、としか感じませんでした。
余談ですがAとのやりとりは思わずナイトライダーのKITT(キット)を連想してしまいました。
「よろしくお願いします」。
まるで自分だった。
主人公のように若くはない。そして自分は男だ。なのに、等身大の自分を観ているようだった。
彼女よりも自分は前に進んでるよな、と思うところもその逆もあった。
「おひとりさま」はやりたいことがやれるのは間違いない。自分を知る、自分に必要なことを知るのにこれほど縛られず、自由なことはない、って感じることがある。どこへでも行ける、やりたいことがやれる、そんな気になる。でも、ほんとにそうなのか?って思ったりもする。
劇中でたしか「さみしいはくるしい」って言葉がある。まったくそのとおりだ。
クリスマスから年末年始、そして時おり、さみしくて死ぬんじゃないかと思うことがある。うさぎと人間と何が変わらないのか、と思う。
主人公が「怖くて怖くて仕方ないんだよ」と言った。異性と接すること、新しい見知らぬ領域に踏み込むこと。
自分もまったく一緒だと思った。怖くて怖くて何かの病気になりそうに思ってしまう。
ただ、ラストシーンのことばがとてもとてもとてもよかった。そうだよ、それだよね、って思った。人に委ねないとダメって自分も友人にスコーンと言われたっけ…。
素晴らしい素晴らしいラストシーンだった。
年が明けました。今年一本目の作品は自分の身がつまされながらも、大切なことを思い出させてもくれる映画体験になりました。
もう30歳の役かぁ。
誰にでもあって…でも隠してる、妄想と自虐、強がりと弱音、やけくそと葛藤の日々を「のん」という素材で最後まで突っ走ってみせる映画。
個人的には彼女の(舌の奥で何かがぶつかるような)滑舌や台詞回しは少し苦手なんだけど、それを補って余りあるあの眼力と表情。
さすがに30歳という年齢設定には違和感があるが、その歳をありがちな陰鬱や停滞としてではなく、ポップに可愛らしく描いているので好感が持てる。
私の大好きな「キャラクター全員が好きになれる映画」でした。
痛いくらいに共感できる
女性なら誰でも部分的にでもかなり共感できると思います。
痛いなーと思うセリフいっぱいでした。
人にあまり会えない年末年始に見たので刺さりました。
私が主人公と同じ年齢だったら泣いてたかも。
のんさん、あまちゃんの時もそうでしたがこのタイプの役柄は本当に上手い。
出来事よりも人にフォーカスした作品の好きな人は大好きな作品だと思います。
映像も音楽も、本当に過不足なく、作品の中にはまってました。主人公の住んでる家も街も現実感あってよかったです。
ぼくたちの失敗
例年と違う正月 ぼくたちはのんさんとイタリアや東京タワーにいて、今の世相や恋する人との将来を考えていたんだ。
「私をくいとめて」は、どうにも進むも後退りするにもいかない切羽詰まった状況でも、生きるしかないぼくたちを描きつくしていた。
たとえ脳内の相談役Aと、こうしたらああなればっていい合ったって、なるようにしかならないのは世の中の理さ。
バカなセクハラ男にしても、彼らの後ろに世間という、腹黒くもイノセント等という輩がしかり防波堤でいたりする。だから自分をしっかり守って、脳内でも
何でもいいから、助けを求めていいってことを、しっかり考えようよ。
苦手なものは苦手。出来ないことは出来ないと言葉にすることから始めようってね。
それがぼくたちの(主にぼくの)、この映画を観た感想。
なんかこちらの脳内も活発化してきましたよ 笑
脳内にもう一人の人格Aさんが存在して、そのAさんと始終会話する主人公。つまり大声で独り言をする女の子という役柄。そんな役柄をサラリと演じ切っているのが、フシギちゃん女優の能年玲奈です。
一見、彼女のハマリ役としか見えない役柄ですが、膨大な量の独り言を演ずるシーンが至るところにあり、つまり尋常でない量のシナリオを覚え、身につける必要があるわけです。
ごくごく自然に演じている裏側に、恐ろしいほどの努力の積み重ねが隠れているはずで、そのことに思い至った時、私は自然と頭が下がりました。
彼女の役柄は、いわゆるアブナイ系の女の子です。
だから彼女には何年も恋人ができません。
友達もほとんどできません。
彼女自身、自分には脳内に声(Aさん)が住んでいることも理解しており、それが障害だということも分かっており、しかしAさんこそは誰よりも大切なもう一人の自分自身で、失いたくないという葛藤を抱えています。
だからこそ、一人の男性を好きになった時の、アラサー女性とも思えないほどに、ういういしくせつない乙女の恋心が観客席にも痛いほど伝わってきて、苦しい気持ち、つらい気持ち、そして幸せな気持ちをともに体験することになりました。
女優・能年玲奈。
それはそれは素晴らしい演技力の持ち主だと、舌を巻くしかありませんでした。
冬を舞台にした映画で、バレンタインデーのできごとも大切なエピソードの一つですので、恋人同士で観にいくのにもお勧めの映画だと思います。
いまの世相をかんがえると
アラサーが「恋に奥手、このままひとりでどうしようかしら」みたいな悩みが贅沢すぎるというか。まじでどうでもよい。好きにしろ。
ブライダル総研の「恋愛・結婚調査2019」の調査結果によれば、(全国20~40代の未婚男女2400人を対象にした調査で)恋人がいる割合32.1%。いない割合は67.9%。
とくに男性20代の約4割が「交際経験がない」。女性20代は約2割が「交際経験なし」。
もはやバブル以前のような「20代のうちにすてきな恋愛をして結婚をする」のがいろんな事情でできなかったり、必要なくなった。それどころか恋愛や結婚出産のリスク部分が拡大されるようになってきた。
経済的事情、信条、そもそも1人が好き。個別の事情は色々あるだろう。
そこへきてみつ子(能年玲奈)は「おひとりさまでなんでもできる」と自己暗示のように唱えるくせに、イイ男(これも幻想)がでてきたらアプローチのしかたわすれたーどうしよーとウジウジした悩みを2時間以上かけて見せられる。さすがに退屈。芋虫の移動を2時間観察してるような映画。
アメリカじゃ「ブックスマート」っていう根暗女子2人が一夜にして高校生活の鬱屈した思いをぶっとばしトップに上り詰める、子供から大人に成長するパーティ映画が公開されている。
ブックスマートと私をくいとめてでは悩みの質が違うのでなんとも言えないし、能年玲奈の1人長台詞とかみどころもある。
女芸人が酔客に絡まれるくだりから繰り出される女性の怒りは、metooの問題提起をわかりやすく示していた。もともとあった女性に対する嫌がらせや暴力を、もうやめにしようね、というの。あそこはよかった。
話が逸れましたが、そもそも「みんなに取り残された」「恋愛ができない」みたいな悩み自体、歳をとれば取り返しがつかないしはっきりとどうでもよくなるので、なんでこんなことに悩むのやら、まったく共感しがたい。
「そんなに恋愛しなきゃダメなのか?」というのが結局のところポーズでしかないのがダサい。
この映画ではその一部しかみれないけど、恋愛や結婚をしていけば相手のやなところばかり目につくようになる。その入り口に立つところで2時間もかけて終わっていくというのはほんとに時間の無駄以外のなにものでもない。あと、前野朋哉がでてきたとこの「おもしろいでしょう」みたいなノリ。最悪な。
前向きに成れる佳き作品
2020年映画&映画館納め
みつ子より、10年以上先輩の ‘おひとり様’ ですが、
さすがに、みつ子ほどは、こんがらがってはおりませんが、
なかなか共感する部分もあり、
痛たたたーっとなったり、
笑ったり涙ぐんだりしておりました。
でも、それでいいんだ!とも思えましたし、
無理しない程度に変化してみよーかなーとか思ったり、
とにかく、前向きに成れる佳き作品でした。
のぞみさん、サイコーにキュート。
そして、のんちゃん、良いですね!
フツーっぽいようで、独特で、とても不思議。
もう、みつ子は、のんちゃんしか考えられません!!
さてさて、わたくしも、2021年は
半歩踏み出して恋したくなっちゃいましたわー
ふふふ
30代おひとりさまの妄想劇
実家にも帰れないコロナな状況で、独り身30代が見るにはちょうどいい作品でした。男女の差はあれど、共感できるところは多々あり、笑。
Aとの会話で繰り広げられる世界観はなかなか素敵ですね。ちょっと誇張表現なので、こんな情緒不安定な人やばいだろという気もしてしまうけど、笑。でもまぁ心の中はあんなもんかもしれない。
のん、久しぶりに見ました〜30代役にはちょっと若いかなーーと思ったけど、もう本人も27歳なんですね。あまちゃん好きだったなー。全然変わらず、ナチュラルなかわいさで素敵でした♫橋本愛と共演ってのも素敵でしたね。
そして中村倫也の声はカッコよかった。ほんとこの作品にちょうどいいやわらかい声ですね。
PS:劇中ずっと、のんの本名なんだっけ、、が思い出せない自分に、年齢と切なさと孤独を感じました、笑。ありがとう、能年玲奈。
女性映画としてだけに留めるな
「勝手にふるえてろ」の大九明子が監督・脚本、原作は綿矢りさということで大まかな作風は予想でき、予想通り“今時女子の解体新書”という感じの作品でしたので、私のような初老のオヤジの感想なんて野暮だし正直不要の様な気がするのですが、そういう人間が観ても中々面白い作品でした。
まあ、私の鑑賞理由の第一は“女優のん”を観たかったということなので、作品の感想よりもそちらを集中して書きたいのですが、長くなりそうなので今回それは省きます。
で、上記に“今時女子の解体新書”と書きましたが、本作の“快適なおひとり様生活からの脱皮”というテーマは、現代女性に限らず老若男女問わずの問題であるように思えるし、特に私個人としては(今は老母との同居生活だが)長らくおひとり様生活であり、母親が居なくなるとまたそれに戻ってしまうので、方向性を変えれば自分の問題としても鑑賞出来ました。だから片桐はいりの役が(私は社会的に出来る人間ではなかったが)自分に一番近い心情の様な気がして、主人公よりもそちらの方のその後が気になってしまいましたよ。
なので、基本女性映画ではあるのたけど、観方によっては男女問わずどんな層にも共感性のあるテーマだと思います。
また、惰性だけの結婚生活に迷う観客からすると“停滞した共同生活からの脱皮”という妄想のキッカケになるのかも知れませんしね(笑)
観る人の環境や状況によって捉え方が変わる作品でしたが、今時女子というワードは今の社会では限りなく意味がなく、性別関係なく現在社会を生きる人間全てに通じるテーマのように感じました。
追記.
この感想を書き終わってから何かしきりに以前も同じことを書いた様な感覚があったので調べてみると『82年生まれ、キム・ジヨン』の感想と殆ど同じ様な内容の事を言ってました(苦笑)
ということで、世間的に“女性映画”と言わているものをそのまま鵜呑みにして見逃してはいけないとことがよく分かりました。原作者や監督が女性であっても、テーマの根底にあるものは決して女性だけの問題ではないという事かよく分かった事例の2作品でした。
全210件中、101~120件目を表示