「フィリピン、ミンドル島」残酷で異常 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
フィリピン、ミンドル島
グループディスカッションで罪の告白と反省会。ウィリアムは両親惨殺を告解することで安堵感を得ており、この最悪なループ世界から抜け出したくないとまで言う。ジュリアンは子殺しで、エドガーとともに抜け出そうとするが裏切ってしまう。そしてドリスは首つり自殺を図るが、それを二人の娘に見せつけ、1972年に死んでいる。彼女も何とか助けてあげたいと願うエドガーだったが・・・
自分の殺害シーンを永遠に繰り返す“ループ地獄”なのか。殺人を犯さない方法がないので、毎日罪の意識に苛まれるという悪循環なのだ。白黒テレビでは感情のないセラピーを見せつけられ、それぞれのループ先の扉を開けさせられる。
英語教師のエドガーはフィリピン人妻メイロンと13歳になる連れ子の息子ゴーガンと暮らしていたが、メイロンが浮気してるのじゃないかと疑い、あまりにも束縛するので、逆にメイロンはフィリピンの故郷料理メヌードに毒を仕込んでしまう。元々胃潰瘍持ちだったため、救急車を呼ぶがメイロンの持ってた携帯を奪おうと、すったもんだした末に両者とも死んでしまうという最悪のループ。
何度やり直しても同じ結果。しかし、エドガーには妻を殺したという意識がない。折り重なった末の圧死なのかもよくわかりません。他のメンバーもイライラしていたとか酔っ払っていたとかの単純な動機。この不条理な世界から抜け出すためには他人への思いやり、人の痛みを知ることだというテーマ。そしてエドガーの選択は・・・?という意外な決断とラストに驚いてしまう。
メヌードなる料理も知らなかったし、ミンドル島も知らなかった。あぁ、WWⅡで日米の戦いがあった島なんですね・・・と色々調べてしまった。ついでにFOBもアジア系移民を指す差別用語だと知った。映画って勉強になるな~