劇場公開日 2021年8月21日

「公文書改ざんを題材にする勇気」シュシュシュの娘(こ) nakajiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0公文書改ざんを題材にする勇気

2021年10月7日
Androidアプリから投稿

入江悠監督の目指したものは
・コロナで仕事を失ったスタッフ、俳優と、商業映画では製作しえない映画を作ること
・未来を担う若い学生達と、あらたな日本映画の作り方を模索すること
・苦境にある全国各地のミニシアターで公開すること

自主映画でクラウドファンディングと自分の資金のみで製作されています
スタッフにはニューヨークで活動していたがコロナで帰国出来なくなった石垣求(撮影)から大学が休講になってしまった大学生まで色々な人達が集まったそうです

結果は必殺仕置人のようでなんの解決にもなってないし、黒幕って、彼はタダの工作員で私的な復讐やんって思いながらも福田沙紀の軸足の曲がったおぼつかない回し蹴りがちょっと素敵で惚れてまう・・・

冗談はさておき、結果より誰もできない題材で映画を作った事実が大切なんだね
ちょっとしか出番がない井浦新にしても出演する事に意義を感じてるんでしょう
宇野 祥平にしても43歳なのに寝たきりの老人役で本人とわからないくらいの役でした

公文書改ざん
「国も県もみんなやってるのに市がやってもいいじゃないか」
現実は忖度(ソンタク)だけでかたずけられたあの事件
力があればやりたい放題なのは北朝鮮や中国だけじゃない事を目の当たりにみせてくれました
わかっていても、あからさまにはみたくなかったあの事件を正面から茶化してくれました
他にも、「都民ファースト」を皮肉った移民問題も描いているけど、やはり改ざん問題をあつかう勇気を賞賛したい
こんな事できるのは園子温さんくらいしかいないと思ってたんですが、やりますね入江監督
そういえばあの園子温さをの怪作、ドラマ版“みんなエスパーだよ”
の2話と3話は入江監督が担当していましたね
園子温さんもなんかやらないかな

シュシュシュの娘のシュシュシュは手裏剣のシュシュシュだと思うけど、吹き矢しかやんないですよね
それに“シュシュシュのこ”より“シュシュシュのムスメ”の方が可愛くていいと思うんですが

福田沙紀がヒロインです
10年以上前になりますか
テレビで見ない日がないくらい人気者だったのが、すっかり見なくなっていた
昔は性格が悪いとか、事務所のゴリ押しがすごいとか週刊誌に書かれていたのを思い出します
ホントかどうかは知らないけど、芸能界は怖い所のようなのは、なんとなくわかります

昨年、オスカープロモーションを辞めてフリーなんだとか
今回はオーディションで選ばれています
オーディションといえば役に合う人が選ばれるんですが、彼女くらいになるとやはりモノが違うんだろうなと思わせられます
露出は減っていましたが、ちゃんと役者をつづけていたんですね
役者を辞めずにいたのは、彼女がホンモノだからでしょう
31歳
まだまだ、まだまだこれからです

nakaji