シュシュシュの娘(こ)のレビュー・感想・評価
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自主制作らしい、愛らしいB級感
ダンス、忍者装束、吹き矢、そんなわけないものに静かに熱心に努力をしていく主人公の姿が愛らしくも可笑しい。これが最終的に既存ヒーローのパロディかのようなところまで成長することで映画がクライマックスを迎える。このコメディともシリアスともつかない温度感はサクッと受け入れられた。つかさ先輩との情事の後の美宇が歩く歩幅にもそんな中間色の彩りを感じたし、彼も忍者だというトゥーマッチな設定もそうだった。ちくわ好きという設定もまさにその意味で絶妙だった。自主制作らしいB級感溢れる作風だと思う。
基本的にこの映画は、この絶妙な味わいを楽しむものだと感じていて、政治批判みたいなものは主題ではないと捉えた。本を書くきっかけにはなっているだろうけど、この映画が訴えたいことでは全くないように感じる。でなければこんなB級な描き方をしてはいけないと思う。
閉鎖的な環境にある田舎町を舞台にするにあたって、リアルとディフォルメの間を行き来しながら、飽くまでこの主人公の背景として存在しているんだと捉えると、あまり不自然にも興醒めにも感じなかった。
ただ、やはりそう捉えても雑味は多かったと思う。
僕が捉えた通りの狙いなのだとしたら、間野さんの自殺は明らかに重すぎる。このあたりが、何をしたいのか分からない映画にさせてしまっていて、それは結構大幅に減点要素かなと思った。
アンバランスな天秤に戸惑う
この作品の稚拙さには理由があるのだろうか?
それとも、取り直す余裕もなかったのだろうか?
作品の強いメッセージ性と現代日本に対する痛烈な風刺とは釣り合わないほどの稚拙さを残している理由が分からない。
2021年の作品に使った4:3の画面比率の意図も不明だ。
しかし監督を知ると、そこに何かしらの意図があるように思えてならないが、わからない。
妄想するに、それほど日本はまだ遅れていますよと言いたいのかもしれない。
さて、
誰にでもあると思うし特に私はその気が強いのだが、もし自分がスーパーマンだったら、世に蔓延る悪の根を力を使って一掃したいという願望。
これを作品に込めたのだろう。
必殺仕事人
コメディタッチ
つかさが第2の忍者だと推理した人は多いと思われる。このわかりやすさ。
ただ、
主人公が追い詰められてしまう場面を作ったのは当たり前かもしれないがうまくできていた。
逆に、
ダンスの要素がどこに活かされていたのか今一つピンとこなかった。
ちくわは吹き矢のモチーフだろう。
さて、
祖父の遺言
「真の悪党は表に出ずにほくそ笑む」
普遍的だ。
この作品を作るきっかけは間違いなく「モリカケ問題」「桜を見る会」に起因している。
あの答弁が許せなかった。
それだけ強い憤りが、あの国会答弁の中にあったのは紛れもない事実だ。
コメディタッチにしたのは、ダイレクトではなくオブラートに包みたかったからだろう。
ただ解せないのが「移民排除法」
これに反対する祖父の言い分は「関東大震災時における朝鮮人大虐殺事件」
この舞台は架空であるにもかかわらず堂々と登場する「熊谷」ナンバー
いまマスごミも取り上げない川口市のクルド人問題のさなかに、この作品が熊谷市を舞台に作られたこと。
この点だけはその真意を問いたい!
移民によって現在レイプ大国NO,1と成り果てているのがスウェーデンだ。
移民法によって移民を受け入れたが故、失敗した国々 成功事例は一つもない。水道法も同じだ。民営化して成功した国は一つもない。
理由は「文化の違い」 彼らのコミュニティができてしまえばもうコントロールすることなどできない。彼らのやりたい放題だ。
すでに既知の事実であり対処法のないこともわかってしまっている。
これを「正論」とするマスごミ
移民解禁を強いられてしまっている日本 唯一の抵抗は「選挙」
しかしその真意を何も知らされていない国民 テレビからしか情報を受取らない姿勢 これこそ洗脳させられた愚民 そしてその通り起きた「2024東京都知事選」の結果
さて、
つかさ忍者はなぜ居酒屋でミウを嵌めたのだろう?
彼の依頼主は自警団または市の職員にいるのだろうか?
彼の最後の言葉に、カーセックス中に起きた自宅の破壊の言葉がある。
彼こそが「表に出ずほくそ笑む」者のスパイなのだろう。
おそらく作品の中には登場していない人物。
そして、
「国も県もみんな公文書を改ざんしているのよ。市役所だけがダメってことないでしょ」
これこそが作品が訴える悪の本質
すべては国、国会議員から始まっていることが地方に広がっているのだ。
これは本当に由々しき問題だが、オブラートに包まれない作品は上映してもらえないのかもしれない。だとしたらこれこそが稚拙である理由だろう。
しかし、言おう。訴えよう。隠すことはしないで表に出そう。
それも映画の役割のはずだ。
次は是非「ザイム真理教」を題材にしてほしい。
ある意味ヒーローものですw
政治家・役人という悪に立ち向かう忍者の血を受け継ぐ娘。
ある意味、そういうストーリーでしょ。
非常に地味な映画だと多いますが、意外とおもしろかったです。
悪を皆殺しにするところも、最後の展開も、
ヒーローものだと思うと、そんなに違和感ない。
気軽に楽しむべき映画だと感じました。
公文書改ざんを題材にする勇気
入江悠監督の目指したものは
・コロナで仕事を失ったスタッフ、俳優と、商業映画では製作しえない映画を作ること
・未来を担う若い学生達と、あらたな日本映画の作り方を模索すること
・苦境にある全国各地のミニシアターで公開すること
自主映画でクラウドファンディングと自分の資金のみで製作されています
スタッフにはニューヨークで活動していたがコロナで帰国出来なくなった石垣求(撮影)から大学が休講になってしまった大学生まで色々な人達が集まったそうです
結果は必殺仕置人のようでなんの解決にもなってないし、黒幕って、彼はタダの工作員で私的な復讐やんって思いながらも福田沙紀の軸足の曲がったおぼつかない回し蹴りがちょっと素敵で惚れてまう・・・
冗談はさておき、結果より誰もできない題材で映画を作った事実が大切なんだね
ちょっとしか出番がない井浦新にしても出演する事に意義を感じてるんでしょう
宇野 祥平にしても43歳なのに寝たきりの老人役で本人とわからないくらいの役でした
公文書改ざん
「国も県もみんなやってるのに市がやってもいいじゃないか」
現実は忖度(ソンタク)だけでかたずけられたあの事件
力があればやりたい放題なのは北朝鮮や中国だけじゃない事を目の当たりにみせてくれました
わかっていても、あからさまにはみたくなかったあの事件を正面から茶化してくれました
他にも、「都民ファースト」を皮肉った移民問題も描いているけど、やはり改ざん問題をあつかう勇気を賞賛したい
こんな事できるのは園子温さんくらいしかいないと思ってたんですが、やりますね入江監督
そういえばあの園子温さをの怪作、ドラマ版“みんなエスパーだよ”
の2話と3話は入江監督が担当していましたね
園子温さんもなんかやらないかな
シュシュシュの娘のシュシュシュは手裏剣のシュシュシュだと思うけど、吹き矢しかやんないですよね
それに“シュシュシュのこ”より“シュシュシュのムスメ”の方が可愛くていいと思うんですが
福田沙紀がヒロインです
10年以上前になりますか
テレビで見ない日がないくらい人気者だったのが、すっかり見なくなっていた
昔は性格が悪いとか、事務所のゴリ押しがすごいとか週刊誌に書かれていたのを思い出します
ホントかどうかは知らないけど、芸能界は怖い所のようなのは、なんとなくわかります
昨年、オスカープロモーションを辞めてフリーなんだとか
今回はオーディションで選ばれています
オーディションといえば役に合う人が選ばれるんですが、彼女くらいになるとやはりモノが違うんだろうなと思わせられます
露出は減っていましたが、ちゃんと役者をつづけていたんですね
役者を辞めずにいたのは、彼女がホンモノだからでしょう
31歳
まだまだ、まだまだこれからです
できの悪い自作のリメイク版
入江悠監督が、自ら資金・スタッフ・キャストを集め、コロナ禍で苦境にあるミニシアターで上映するために企画・制作した作品。
その心意気に賛同する意味も込めて観に行ったが、作品の出来としては、正直、お金を取れるレベルにない自主製作映画といったところ。
北関東、地方政治、外国人排斥、自警団と、ほとんど自作「ビジランテ」と同じモチーフだが、あの切実さや異様さといったものは全くなく、できの悪いリメイク版を自ら作ってしまったような感じ。
コメディなのか、パロディなのか、振り切っていなくて、観ているほどに冷めてしまった。現実に起こった事件もなぞらえているが、関係者が見たら悲しむだろうね。
入江監督の自主映画魂には期待したいので、次の機会があれば、汚名挽回と願いたい。
微妙な仕上がり
福田沙紀ちゃんは可愛かったけど。
公文書改竄、良心ある役人の自殺、隠蔽、事実を知る人間への嫌がらせ、移民排斥、人種差別…
昨今の時事ネタを盛り込んでいるのはいいけれど。
微妙な作品。
尊敬する先輩や祖父など、殺された人々の復讐は、本来は改竄を強要した市長や市役所の上長たちの悪事を働いた動画公開に集約されるはず。
エンタメとしてすっきりさせる、盛り上げようという意図は分からなくはないのだが、動画公開がされたのに、ラスト近くにアクションを入れ込んだのは、意味を感じませんでした。
あれが公開されて逆上した市長側が、再び総出で主人公宅を襲いに来たのであればわかるのだが。
最終決戦には納得したけど。
また、唾液の付着した吹き矢を刺さったままにしたり、顔を見られた飲食店スタッフをそのまま見過ごしたり、燃料切れのバイクを現場に放置したりと、犯人がまるわかり……
すぐ前に観た『ベイビーわるきゅーれ』は、殺しの後の遺体片付け業者を用意してリアリティラインの調整をしていたが、本作のリアリティがどこにあるかは戸惑いました。
もっとギャグに振ってよかったんじゃないかと。
時事ネタを入れたせいで笑いが薄くなり、自主製作系の「甘さ」をあえて残したような仕上がりになってしまって、しっくりきませんでした。
ちょっとドジっぽい娘が、忍者の末裔だけに最後は悪い奴らを吹き矢で殺...
ちょっとドジっぽい娘が、忍者の末裔だけに最後は悪い奴らを吹き矢で殺ってくれました。福田沙紀さんは、ほんとに演技がうまいですね。
コメディとシリアスが入り混じった世界
入江監督といえば「埼玉のラッパー」、それがとてもよかったので、同監督作品であるから観てみようと思った。
入江監督のワールドらしい、埼玉の地方の町で展開されるコメディタッチとシリアスさが混ざりあったような世界。テンポもよかった。地方の町のロケの風情あってこその雰囲気。
存在感のない、市役所に勤める地味な女子が化けていく様を描いていて、ラストはスカッとするような展開でよかった。
バイブスを感じなかった
好きなテイストなんだけどなぁ。もっとコメディーにふってくれれば、最後の展開も楽しめたかも。
公文書改竄を材料に使うにはいいんだけど、もっとデフォルメするか、自殺に追い込まれるだけのシリアスパートを作って欲しかった。あの展開で自殺は、ちょっと無理でしょ。
福田沙紀と宇野祥平のとぼけたやりとりは、面白かったし、神社の境内でのドッタンバッタンは、最高なんだけど、罪の重さと命のバランスがとれてない。
埼玉に住んでいるので程良い田舎感が落ち着く、愛ある作品
コロナ禍で見えた政治的私欲と分断された今の社会を、見事に風刺しシュッと成敗。入江悠監督の気概が伝わるエンタメ作品。
先に余計なお世話だと思う話をしておくと、あんまり入江悠監督作品は相性がいいと言えない。『AI崩壊』も「ネメシス」もダメだったし、ダラダラした会話があんまり面白くないからだ。ただ、今回は違った。やりたいことのビジョンがかなり見えていて、そこに走らせていたのが印象的だった。
市役所で起きた自殺と文書改ざんの秘密を暴くために立ち上がった未宇。実は忍者の血が入っていた…!というタイトル通りの秘密を引っ提げて進む。深谷の丁度よい田舎がリアリティの中にある違和感を包み込む。展開に関しては、ややビハインドが長く劇的には見えにくいが、ラストはスカッと気持ちいい。根矢涼香の演技も観れたのがなんか嬉しかったしほんわかとした長回しも退屈から愉快に変わっていった。
そんな緩くもスパッといく世界で躍るのは、福田沙紀。コロナ禍で『SPEC』を網羅した自分にとって、最近の活躍が無かっただけに観れただけで満足度は高かった。それだけでなく、空気感をラストまでリードしてくれたのが良かった。また、彼女の反撃の狼煙が見れただけで嬉しかった。
作品を通して、社会の分断への怒りとミニシアターへのエールが詰まっている。そんな気概がバチバチ伝わってくる逸品。ちくわ食べ…吹きたいな。笑
義憤がすばらしかった。最後、爽快感があった。 舞台挨拶も。 ユーモ...
義憤がすばらしかった。最後、爽快感があった。
舞台挨拶も。
ユーモアがあるのがいい。
作りとしては、素人すぎ。
ラストあたりの夕空は美しい。
忍者姿は可愛かった。
地方の雰囲気があってよかった。
あとは、竹輪。
長い言い訳
言わんとするところはわかる
まつりごとの批判は腹を括って気合いを入れてやるべき
上辺だけ触れて暴力で解決じゃテロリズムの肯定
バランスの悪さだけが目立ち作品として成立して無い
予算ないのは関係なしで面白くない
(熊谷で移民排除を謳うならペルー人の件に触れ
ないのはだめでしょう 6年前です
それなのに反対派の老人の理屈に関東大震災の話を持ってくるとは、、)
地味系福田の初主演作品
タイトルの意味不明だったけどもう少しいいタイトル無かったのかないかにもミニ系マイナーな中身の作品だかラストはちょっとやり過ぎ回想ジーン位に留めて彼等は普通に逮捕されて現実的な作品にした方が良かったと思うが!
期待してなかったけど
ラストまではうつらうつら…
全体として学生の自主制作映画よりはマシなレベルだが、ププッと笑えます。サービスデーを利用して1,000円ぐらいで鑑賞してね。
福田沙紀さん万歳‼︎
入江悠監督のお久しぶりな自主映画。コロナ禍となり自らの出資とクラウドファンディングにより製作されたとのこと。
舞台はどこかの地方都市、25歳の鴉丸未宇は市役所で働きつつ祖父を介護している。
未宇を演じる福田沙紀さんの地味〜な佇まいがたまらん。10代の頃から推しの女優さんですが、ブレイクすることなく地味〜な感じで30歳を迎えられました。彼女の主演は素直に嬉しい😊
外国人就労者を排除するための条例を成立させるための公文書の改ざん。祖父から忍者🥷の末裔だと知らされた未宇はくノ一姿で市政に立ち向かった。
とは言えにわかに忍者になれるはずもなく、アクションもゆる〜い感じで、最後までまったりした空気が好きだった。
ナンセンスそのもの!そして、ザ・自主制作なところが狙いだ!
忍者一族って、いい加減にしとけ!という内容だが、まんまと、このいい加減な、B級、C級テイストにしてやられてしまった…。
なんだ、この主役は?福田沙紀?なんだか、いい味出してる…。どこから連れてきたんだ?!
そのダンスはなんだ?!そんな、いい加減で全開なダンスは見たことがない…。ファンになっちゃうぞ!
もう最後は、メチャクチャな話だが、とにかく観てのお楽しみだ!
この映画に言葉はいらない!超ナンセンス!忍者娘ストーリーだ!
劇場で会おう!来ないと、吹き矢で皆殺しだ!
正面からアベ政治を糾弾する
映画としての出来はそれほどでもない。無駄なシーンも多いし、冗長な表現も多い。逆に警察やマスコミが登場しないなどの不自然さもある。予算の問題が大きかったのだろうと理解はするものの、前半はかなりダレる。
ところが後半になると、俄然面白くなる。ちくわのシーンやタイトルそのものの伏線が上手に回収されていく。テーマは逃げも隠れもせず、安倍晋三による森友学園事件の証拠隠滅を断固として糾弾することである。赤城俊夫さんがモデルの間野幸次を井浦新が好演。この人には以前から反骨精神のようなものを感じていた。
ヒロインを演じた福田沙紀は立派だ。多分本作品のギャラは格安だったと思う。加えて権力批判の作品だ。有名女優は悉くオファーを断ったと思う。そもそもオファーさえできなかったのかもしれない。本人にまでオファーが届けば受けてくれたと思われる心意気のある女優も何人か頭に浮かぶが、それさえもマネジャー止まりだったのではないか。
で結局お鉢が回ってきたというところだろうが、この役を受けただけで立派である。ただ、もう少しいろんな表情ができればヒロインに感情移入ができたと思うが、本作品はほぼオタクのような印象だった。もし北川景子が演じていれば、作品そのものの印象も変わっただろうが、死んだ子の年を数えても仕方がない。
本作品を観ると、国や都道府県や区市町村にかかわらず、日本全国の役所という役所で公文書の改竄が行なわれている印象になる。実際にその印象は正しいと思う。特に数字だ。結果として欲しい数字になるようにデータを書き換えることなど、日常茶飯事に違いない。
公文書の隠蔽では、スリランカ人のウィシュマさんが入国管理局の留置場で亡くなった件で、入管が出してきた書類が真っ黒に塗り潰されていたのが記憶に新しい。同じようなことが日本全国の役所という役所で行なわれているに違いない。
もはや我々にできることは、公文書を改竄、隠蔽しない、情報公開をする政治家を選ぶことだけだが、そういう正しい政治家はなかなか選ばれないし、選ばれても少数派だから政治を動かすことが難しい。終映後に無力感を感じたのは当方だけではないと思う。
こういう映画にちゃんと予算がついて、北川景子みたいな一番人気の女優がヒロインを演じる日が来ればいいと願うが、もしそういう日が来たらこういう映画は必要がなくなることに気づいて、思わず苦笑してしまった。
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