「予想外の素晴らしさ ！　世界の映画祭に出してほしい !!」鬼ガール!!　心に太陽さんの映画レビュー（感想・評価）

最初は子供向けの南大阪のローカルな映画と思っていました。
実際に最後まで鑑賞して、すばらしい完成度に驚嘆しました。
この映画は、大人も感動できる世界に誇れるものだと思います。
面白い大阪弁とともに河内地方の文化を紹介しており、日本文化の紹介映画としてもよくできていると思います。連鎖劇というひとつの形式をきれいに提示したことも、とても興味深い。何よりも、世の中の多くの大人も子供も持つ心の葛藤を見事に「おに」というファンタジーの中で描ききっています。とても感動しました。アカデミー賞を受賞した1998年のアメリカ映画、『恋におちたシェイクスピア』（Shakespeare in Love）の描写を彷彿させる手法で、見事に日本の文化を表現しています。
ぜひ、世界の映画祭に出展してほしい。
主演の井頭愛海さんは初々しい演技で、劇中劇の主人公を演じるという難しい役を見事に演じています。周りの俳優、女優もよかった。とてもいいキャスティングだと感じました。少しだけ残念なところは、深尾あむの演じる「鬼バンド」のトレイントレインの演奏をもっと聞きたかったことです。
瀧川元気監督は、これが第１作目だそうですが、これからの活躍が期待されると思います。とても楽しみにしています。