「フレッシュ!フレッシュ!フレッシュ!」夏への扉 キミのいる未来へ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
フレッシュ!フレッシュ!フレッシュ!
原作の何たるかも知らずに鑑賞。30年という期間なんてのも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に似てるな~などと思ってたのですが、調べると、このBTTFが原作の「夏の扉」からヒントを得たものだったと知った。あ~これこそタイムパラドクス。原作パラドクスだよ、やられた。
今も朝ドラのヒロインとして活躍する清原果耶。時を遡ること9年、なんと夏菜も朝ドラ「純と愛」でヒロインをやっていた。ちょっとセクシーな女優としては珍しいんじゃないか?などと当時から思ってましたが、彼女はショートカットがよく似合う女優でもあります。まさしく“髪を切ったわたしに”なのです。あ、朝ドラといってもドラえもんじゃないですよ。
途中、タイムトラベルするときにターミネーターみたいな登場の仕方をしていましたが、やっぱりオマージュなのでしょうか。コールドスリープを軸にタイムマシンを加えるという入れ子状態は70年前の作品と思えないくらいです。また、氷漬け70年というキャプテン・アメリカも影響を受けたのかしら・・・
タイムトラベルはパラレルワールドなど、基本の時間軸ともう1本別の時間軸を考えればわかりやすい。などと、最近MCUを総ざらいしていて気づいたのですが、やっぱりアメリカはそのあたりがうるさい。『エンドゲーム』では人口の半分が存在しなかった5年間をちゃんと残しているし、ドラマの「ロキ」では基本の時間軸が枝分かれすることをタイムキーパーが管理してリセットする。タイムパトロールの皆様、いつもありがとうございます。
おっと、話が分岐してしまいましたが、この作品では枝分かれするんじゃなくて「ループする」などとトモロヲ博士が言ってました。たしかにループ!“明日”のことが最も大切なんですよね。トモロヲだけに。
と、そんなこんなで評価点数があまり上がらなかったのは盛り上がりに欠けていたことでしょうか。わくわく、ドキドキしなかったんですよね。歴史を元通りにして、改変しないこと。キャプテンがインフィニティストーンを返しにいったように・・・そんな感じでした。
ただ、仰る通り、トモロウ博士の台詞とジェットコースターの演出が、かえってミスリードになっているのかもしれないですね。
ドクに似せようとした余計な演出や、実験室内の雰囲気作りがおかしなノイズになったかもしれませんね。原作の世界観にはBTTFもジェットコースターも存在しませんから。
私の頭の中でもトモロウ博士と同じく「1度きりの」「ループ」のイメージです。ジェットコースターと同じイメージ。
ただ、それは「時間のループ」ではなく「本人自身のループ」を表してます。時間は変わらず真っ直ぐ一本道です。
1995年から2025年までは同じ時間軸に2人の宗一郎が眠っていますが、特に問題はないです。
(「生体時間」は、それぞれ別の宗一郎なので矛盾は無い)
最初に眠らされる時、白井が「あなたが契約したのとは別の会社だけど」みたいな事を言っているし、過去に戻った主人公が最後に向かうのは「本来契約していた冷凍睡眠会社」だから、「時間移動の仕組み」そのものについては原作改変は無いと思います。
何度もごめんなさい(汗)
なるほど!
「時間のループ」だと思っているから「パラドックスが!」という人が散見されるのか。
kossyさんのお話で得心がいきました。ありがとうございます。
直近にパームスプリングの配給があったのも、時間ループを想起するのに影響を与えているかもしれませんね^ ^
あぁ、行き違いポイント、理解しました。
この映画は「時間のループ」ではないです。
時間の流れそのものには変化はなく、「主人公の質量」のみが、「過去の時間軸の、何か同質量」と入れ替わる事によって、タイムワープを実現させてるんですよ。
時間そのものはループしてないんで、パラドックスは生じません。
同じ時間に、同一人物が複数いても構いません。(その場合、その人物の「生体年齢」は皆バラバラです。)
一回転ループと書いたのは「主人公にとっての主観・体感的時間」の事です。
多くのタイムトラベルものは、このパターンが多いと思います。
確かに「時間ループ系」とは区別して考える必要がありますね。
いや、過去の自分と合体とかしてないです。
↓こーゆーことかと。
1995年「事件の日」罠に落ちB社にて冷凍睡眠に入る
→2025年・目覚める。1週間過ごし、タイムマシンで事件の少し前に戻る(プラズマ蓄電池を完成させる為の日数。それを佐藤に託し、松下の会社に打ち勝って貰います。原作では事件の7ヶ月前に戻っていますが、映画ではもう少し少ない期日ですね。日にち覚えてませんが、これが2月末から3月8日でしたか?)
→1995年、再び事件の日「松下・白井&もう1人の自分」に気付かれないように、璃子と猫(ピート)を救い出す。
→事件の翌日、璃子を佐藤夫妻に預け、自分は本来契約していたA社の冷凍睡眠に入る。目覚める日は、最初の契約よりも1週間先に変更する。(璃子には、目覚める日と冷凍睡眠会社を書いた手紙を渡しておく。璃子がきちんと成人し、大学も卒業してから、もしもまだ自分とピートに会いたいならば、璃子も同じ会社で同時期に目覚められるよう冷凍睡眠出来るように。するかどうかは5年後の璃子の意思に委ねる。)
→2025年、過去に飛んだ日の前日。A社にて目覚める。(1週間前にB社にて目覚めた宗一郎は、この後過去に行ってしまうから問題ない)
璃子がどうしたか、希望と不安を抱きながら、指定した日時に睡眠会社を訪ねたら、無事に成長した璃子が目覚めた。(5年の間に彼氏でも出来ていて冷凍睡眠していなければ、普通に歳を重ねて47歳になっている。その可能性も充分あったわけだ)
→ハッピーエンディング
という訳で、どこにも矛盾もパラドックスもない、単純な一本道です。
シンプルなジェットコースターのよいに、ループが1回のみ入っているだけですね。
1995〜2025の期間は、1週間ズレでA社・B社の両方に宗一郎が眠っていますが、社会にも歴史にも干渉を与えないので問題無い訳です。
原作パラドクスとは上手い!
「夏の扉」&ハインラインを知らない方も随分多いようで、私はすっかりジェネレーションパラドクスです(笑)
ループも非常にシンプルな1回転ループに過ぎないので、この映画でも、どこにもタイムパラドックスも矛盾も生じないんですが、無限ループや未来で主人公が2人になると思われる人もこれまた多いようで。
(目覚めた施設が、初回と2回目で同じようところのように見えるからですかねぇ。違う場所なのに。だとしたら、演出ミスですね。)
当時、タイムトラベルものもコールドスリープものもすでにありましたが、この2つを組み合わせてきたのは「夏への扉」が元祖だと思います^ ^
プラズマ蓄電池を三角にしたのは、丸型だとアイアンマンになっちゃうからだと思いましたw
私も近々、MCU総ざらい致しますね♪
正に。「夏への扉」の本を見つけた時、脳内に松田聖子が流れました。
クビを切った私に
違う人みたいと
あなたはすごく驚いて
前を走ってく
・・・って感じの展開でしたね。
kossyさんへ
ハインライン原作にしては「言葉」がTVドラマ品質で萌え要素が無かったです!
何より、1995年を昔扱いし過ぎだし、あれは精密機械の図面には見えないw
BTTFが夏の扉からヒントを得ていたなんて知りませんでした。
ルーパーも確か30年後だった気がします。30年っていうのは、顔の見分けがつかなくなる年数なのかもしれませんね。
kossyさん。こんばんは。
レビューのタイトルが聖子ちゃんの夏の扉ですね。kossyさんのレビューが、おもしろいです。何となく来るかな~と思いました。予感的中です。