「トラボルタは熱演…」ファナティック ハリウッドの狂愛者 shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
トラボルタは熱演…
オタクに徹したトラボルタの怪演はなかなかのものがある。仕草や歩き方、自らの価値観が全ての特異なものに対する異常な熱意。それとニューバランスのスニーカー。時折、可愛らしさもあるアダルト・チルドレンの雰囲気には、並々ならぬこの俳優の実力を垣間見る。
しかし、脚本が薄っぺらい。エンディングが破綻しており、それまでの面白さを台無ししてしまっている。リンプビズキットはロブ・ゾンビにはなれなかった。オタクの心理に迫り切れていない。オタクのイメージだけでオタクを表現してしまっている。恐怖映画好きを表すためのガジェットとして、ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リヴィング・デッド」にジェイソン・ボーヒーズのコスプレ、台詞だけのフレディでは、説得に欠けるだけではなく、悲しいくらいに浅薄であり、とても詰まらない一般的な知識レベル。数少ない友人たちとのやり取りもかなり表層的だ。トラボルタが秀逸な分、残念な出来だ。
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