「引き取って」スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0引き取って

2021年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

ブリュノとマリクの信念と行動に頭が下がる思いで鑑賞しました。役人(政府)の上から目線と他人事の物言いが、『自助』と言い放つ日本の政治家を連想させます。そもそも障害者が暮らせる施設や支援がきちんと整っているならば、民間の助けを必要とはしません。まさしく、ブリュノの言った『(できるものなら国が)引き取って』。

人は明日障害者になる可能性もあるし、歳を取れば誰もが障害者です。自分以外の家族が障害者になる可能性もあるし、突然生活に困窮する場合もあります。つまり、今は健康でお金を稼ぐことが出来ていても、誰かしらの助けが必要になる日が来るかもしれません。仮にお金が沢山あったとしても、社会的な居場所がない人生は辛いです。

ブリュノやマリクがこの支援に携わることになった詳細は分かりませんが、信仰を持っていること、移民(マイノリティ)であることに関係があるのかもしれません。

日本でも様々な分野でブリュノやマリクの様な活躍をされている方がいますが、なかなかクローズアップされることがありませんよね。お金も儲からないだろうし。でも、人が人を助ける事が尊敬される世の中であって欲しいと思いますし、その様な社会を作りたいです。

ミカ