劇場公開日 2020年10月16日

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「正直なところ《困惑》しました。」スパイの妻 劇場版 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5正直なところ《困惑》しました。

2022年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2020年。黒沢清監督作品。
ベネツィア国際映画祭銀銀獅子賞(最優秀監督賞)受賞おめでとうと、素直に喜べない。
告発(福原のスパイ容疑の原因となった、満州で日本軍が関わった事件)
その事件は過去の日本人がひた隠しにする事件で、事実なんだけど、
わざわざ今、日本の恥を世界にさらしてほしくなかった・・・
それが私の本音(日和っててごめん!)

映画は良かったと思います。
蒼井優・高橋一生・東出昌大の好演で1940年代の雰囲気もよく出ていたと思います。
やはり蒼井優ですよね。殺爆とした戦争中に美しさと艶っぽさで福原聡子を熱演。
積極的に夫の告発に協力する進歩的な妻を現実的に演じました。
主演にふさわしい働きでした。
憲兵服ってあんな綺麗な青色だったんだろうか?
東出昌大は長身なので一人だけ日本兵らしくない・・けど、リンチで剥がした爪を
福原優作(高橋一生)に見せ付けるシーンはゾゾっとした。
(そのシーンを映さないのに十分に震えた)

黒沢清監督らしい美しい洋館や蒼井優の衣装や髪型・センスの良さが光ります。
色使いも黒沢清らしく綺麗で様式的なのはいつもの通り。
聡子の行動で映画は急速に動き出して、優作の告発を後押しする。
裏切ったかに見えて実は・・・的演出も良かった。
優作が妻を主役に撮っていた映画が、ラストであっと驚く働きをします。
ここだけ、クスッと笑えた。

内容の割には暗すぎずに分かりやすい映画です。
なにはともあれ、黒沢清・ベネツィア国際映画祭・銀獅子賞受賞、おめでとうございます!!
監督御本人が喜んでらしたのが、なにより嬉しいです。

琥珀糖
NOBUさんのコメント
2022年8月5日

度々・・。
 今作は、黒沢清監督らしく、起承転結を暈して描いた作品でしたね。
 けれど、私はストーリー展開が分かり易い映画は勿論好きですが、今日観た「コンビニエンス・ストーリー」のような、鑑賞側に委ねる映画も好きなんですねえ。で、今作も好きであると・・。
 あ、元々、黒沢清監督作品は、初期から好きなんですけれど。では。

NOBU
みかずきさんのコメント
2022年8月5日

琥珀糖さん
みかずきです

失礼しました。
本作レビュー、投稿済みと勘違いして琥珀糖さんレビューに共感ポイントを付けてしまいました。

本日投稿しましたので御覧になって頂ければ幸いです。

-以上-

みかずき