「悲劇か喜劇か」スパイの妻 劇場版 Joさんの映画レビュー(感想・評価)
悲劇か喜劇か
ヴェネツィア国際映画祭の監督賞を取ったと話題だったから観に行った。
戦争をこんな風なスタイルで描くのが興味深かった。
映像がレトロな感じで、戦前の上流階級の雰囲気が伝わってきて、背景が好みだった。
途中まで悲劇かと思ってみていたら、見終わった後ちょっと混乱して、後から喜劇だったんじゃないか、と思った。
どちらも描かれていたのだろう。
主人公の蒼井優が名演だったと思うし、他適役。
NHKのドラマだとは知らずに観たから新鮮だったのかもしれない。
夫と妻と分隊長との三人芝居のようでもあり、舞台にしても面白いんじゃないかな。
テレビドラマだけでは勿体ない感じがしたから、劇場版にして良かったと思う。
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」
チャップリンの名言を思い出した。
いずれにせよ戦争は残酷で悲しく醜い。
その事実もちゃんと伝わる映画だった。
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