劇場公開日 2020年10月16日

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「信念」スパイの妻 劇場版 ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5信念

2020年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

夫は正義で行動しますが、妻を突き動かしたのは夫への愛です。一度は疑った夫を信じると決心し、夫の為なら全てを犠牲にしてもかまいません。
蒼井優さんが、「私、少しも狂っておりませんの」と言ってほほ笑んだ表情が凄みがあって、美しくもあり、恐ろしくもありました。
映像は美しく、話も二転三転して面白い、お勧めです。

ゆり。
ゆり。さんのコメント
2020年10月20日

詳しく解説してくださって感激です。カールⅢ世さんのご指摘、鋭いです!私も、優作の最後のあの表情は気になりました。妻の無事を祈るというよりは、してやったり!という顔に見えました。これは、迷宮に突入しそうです(-_-;)

ゆり。
カールⅢ世さんのコメント
2020年10月20日

最後のテロップの終戦は日本人には要らない情報なので、外国人を意識した作りではないかと思ってしまいます。死亡記録自体が偽造で、聡子はアメリカに渡ったという最後の最後のテロップはウケ狙いと夫婦という設定に対するつじつま合わせかなぁ。でも普通要らないし、ダサいでしょう。聡子がロサンゼルスに着く映像を入れればいいんだし。それを敢えて入れたのは外国人の方にもわかり易くしたのですよ。きっと。でも、ノンフィクションと思いますよね。紛らわしい❗
確かにあの船は乗り継ぎでしょうが、高橋一生君はかなりしたり顔だったような気がしました。
お金持ってるんで、ひとりでどこへも行ける自信があるのでしょうけど、そこは普通の日本人ではすでにないですよね。華僑の人に近い自由人ですよね。コスモポリタンとか言ってましたけど。また、よろしくお願いいたします😅

カールⅢ世
カールⅢ世さんのコメント
2020年10月20日

コメントありがとうございました。
あの時代ですので、夫と離れているのが一番不安という女性の気持ちは当然で、すごくいい演技でした。愛人への嫉妬もあるにせよ、妻にたしかな愛があることは明白だと思います。ただこの映画、一筋縄ではいかないので、それは観客をいい意味で次々に騙すことに監督自身の喜びがあるような感じで、真面目に考えると馬鹿を見るような内容の気がします。ベネチア映画祭銀熊賞もアジアの自虐的な映画にあちらの人たちは賞をあげて、さらに優越感に浸りたいのかなと思ってしまいます。731部隊はプロットとして重すぎて無視しようがありませんし、聡子を好きな東出の憲兵が罰する訳がないとたかをくくっていたにせよ、妻がわざと捕まるように仕掛けたのは誠意がないとしかいいようがないと思います。東出の上官はやはり万死に価すると判断するでしょう。だから、聡子はスクリーンの前で狂った大芝居を打って、刑を逃れたのですよね。商人がいきなり正義を言い出し、実験ノートをネタにアメリカに参戦させて、日中事変を終わらせるというのは、聡子も言ってましたが何百万人の犠牲の上に振りかざす正義なのかですよね。お金と女だけの人がいきなりなにいってんだと思うので、すべてが薄っぺらくなってしまって、嘘臭くて、コンフィデンス○○という感想を持つ方が多いのではと思います。さらに、多少なりとも愛国心のある方は映画自体が売国奴だと思うのでしょう。ストーリー自体はおもしろいし、蒼井優も素晴らしい演技ですが、それだけにね~と思ってしまうのです。長くなってすみません。

カールⅢ世