「夫の力になることに自己陶酔している妻のストーリー」スパイの妻 劇場版 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
夫の力になることに自己陶酔している妻のストーリー
NHKがバックアップしてるだけあって、セットも含めて映像はいいんだけどね。プロットが優先されているせいか、福原夫婦の絆というかエモーショナルな感情を感じることはなかった。夫の力になることに自己陶酔している妻のストーリーといってもいいのでは。
大事を前にして緊迫感なく笑うシーンとか、謎の騙し合いとか、オチに向かって逆算されたようなシナリオには共感できないままエンドロールを迎えてしまった。
今日の朝日新聞の映画評でかなりのネタバレがあって閉口したが、知らなかったとしても感動のラストではなかったかな。
関東軍の悪魔の所業とアメリカの参戦は、実際のところあまり関係ないし、アメリカにとって人道とか人権は外交や戦争の道具でしかない。日本軍の暗部がぼやけた上に、アメリカ礼賛になってしまったのでは。
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