「アフガニスタンから難民となり国外へ逃れた家族の物語。」FLEE フリー caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)
アフガニスタンから難民となり国外へ逃れた家族の物語。
20年前ということは、2000年頃の話なのだろうか。
映画の中では共産主義政権ということだったと思うのだが、アフガニスタンの歴史は、ウィキペディアを見ても、よくはわからない。
アフガニスタンは歴史的に難民を産み続けていて、世界各地に散らばって存在するようだ。
主人公の少年の家族は、父親が連行され、身の危険を感じたため国外へ逃れた。
最初の地はロシア。ロシア以外に受け入れてくれる国がなかったようだが、観光ビザのため、やがて不法滞在者として暮らすことになる。
スウェーデンにいる兄が仕事をしながらロシアから脱出する資金を工面したが、家族全員は無理なため、最初は二人の姉が送り出されることになる。
そして、次に母と兄と少年の家族三人で脱出しようとするが失敗し、ロシアへ強制送還されたため、母と兄を残し、少年だけが再び送り出され、デンマークへと亡命してことになる。
しかし、一言で亡命と言っても、強制送還や命を落とす危険性もある。
体ひとつで異国へとわたり、人間としての尊厳も保証されない。
ドキュメンタリーではあるが、出演者のプライバシーを保護するため、アニメーションという手法で制作された作品。
ぜひ、劇場で目撃してほしい。
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Mさんのコメント
2023年4月11日
私は平和な日本にいるので、こんな映画を見ても、実際の様子を想像することもできません。この映画を作ったことによって、主人公のアミンさんが不利益を被ることがなかったことを願うばかりです。