「【“白トリュフの魅力に憑りつかれた人々を描いたドキュメンタリー作品。”イタリア人にとっての白トリュフは日本だと、松茸や天然舞茸の位置づけになるのかあ・・。】」白いトリュフの宿る森 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“白トリュフの魅力に憑りつかれた人々を描いたドキュメンタリー作品。”イタリア人にとっての白トリュフは日本だと、松茸や天然舞茸の位置づけになるのかあ・・。】
ー 驚いたのは、トリュフハンターたちと共にトリュフを探し当てる犬を殺すために、毒を巻く人達がいるという事。嫉妬なのか、他者のテリトリーを荒らすためなのか・・。
だが、本作では年老いたトリュフハンターたちと彼らの相棒の犬。そして、彼らとディーラーとの関係性が描かれる。-
・80歳を超えた、名トリュフハンターに若き青年が、”貴方はもうトリュフは取れませんよね。貴方の秘密の場所を教えてください。””NO"”イタリアの食文化を守るためなのです。””NO""子供さんには教えますよね。”NO!"
- この頑固さが良い。笑えるシーンでもある。子供にも教えないって・・。松茸の在処は一子相伝で教えるのが愛知県である。-
・同じく80歳を超えた老トリュフハンターが、何度奥さんに止められても、懇々と説教されながらもトリュフを取りに行く姿。
- ”トリュフを見つけた時の、気持ちは何物にも変え難い・・。”うーん、良く分かるなあ。ちなみに三河の一部の人間(私である。)は三河湾に浮かぶ”ある島”で採れる浅蜊には夢中なので、このお爺さんの気持ちが良く分かるのである・・。-
・トリュフハンターと相棒の犬との関係は、観ていても微笑ましい。トリュフハンターが如何に相棒の犬を大切にしているかが、随所で描かれる。
- で、毒を仕掛ける人間に対しては”逆さづりにしてやる!”そりゃそーだ。諸手を上げて賛成するよ。-
・トリュフハンターとディーラーとが暗い夜道で、値段交渉をする姿は、もはや非合法行為にしか見えない、怪しい姿である。
- けれど、ディーラーに搾取されちゃうんだよなあ・・。-
<トリュフを食する機会は滅多にない。が、イタリア人にとってのトリュフは日本人にとっての松茸や天然舞茸に匹敵するのだろうなあ、と思った面白き作品。>
<2022年4月17日 刈谷日劇にて鑑賞>