劇場公開日 2022年2月18日

「自分にとっての至福の人生とは。」白いトリュフの宿る森 mamiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自分にとっての至福の人生とは。

2022年2月24日
iPhoneアプリから投稿

素晴らしかった。
イタリアの農村。高齢男性が1人相棒の犬を連れ、ひっそり森に入って収穫されている白トリュフ。狩場は家族にも決して明かさない。すべての場面がフェルメールの絵のように深く美しく、まるで御伽噺か画集のようで、これが3年かけたドキュメントであることに驚く。

パンフも買っちゃったわ。正方形だし☆(変型版好き)予想通り中身も画集のような美しさ。
映像も美しいんだけど、犬の頭につけられた犬目線のカメラの映像とかもあって面白い。そして音。落ち葉の音や風の音、フクロウの鳴き声、とても丁寧に音が録られていて、自分もそこにいるかのような気持ちになる。

レストランの人すらトリュフハンター(原題)に会ったことがないらしく、店の前の箱にお金を入れておくと、明くる朝には白トリュフが入っているという…御伽噺?!そういう話から監督は何度もアメリカからイタリアに通い詰め、なんとかハンターの老人たちに会い、少しずつ親しくなり、自然な姿を収めるまでになったとか。

スマホも持たず、犬と山に入って自然そのままのトリュフを探すことが彼らの人生そのものであり生きがいでもある。犬の誕生日を祝ったり、一緒にお風呂に入ったり、ほんとに可愛がってるのも微笑ましい。人生って、生きるって…と考えさせられたわ。

mami