アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台のレビュー・感想・評価
全23件中、21~23件目を表示
受刑者の更生を通して、人生を考える
ネガティブで、後ろ向き発言の多い俳優が刑務所で演出家に?
いやいや始めた仕事なのに、何かが彼に舞い降りてきたんだね。
彼は受刑者の罪に興味がない。
何をして刑務所にくることになったのか、ではなく、目の前の男たちに興味をもったところが、彼の凄さ。
人と物語を繋ぐように見ているんだな。
だから決してネガティブな人じゃないんだ。後ろ向きでもない。
ただ、人生に躓いてもがいてる。
それを受刑者と重ね合わせていたのかも。
それに、彼らが逃げないと信じてた。
人は信じられると、応えようとするものだ。そこにこそ、更生のヒントがあるはずなのに、いまだに刑務所も少年院も変わってない。
さいごのオデヲンは、演出家のために用意された劇場。
彼のひとり語りだけで、オデヲンの観客を惹きつける語りが、彼のそれまでの人生を開花させることになる。人生、何が起きるかわからない。
謝罪のためにステージにたち、逃げ出したい想いのなかで、演劇や戯曲への情熱を語る姿は輝いている。
正直、受刑者である演者たちは、燃え尽きていたのだと思う。やりきった!それでよかったんだろう。さいごの晴れ舞台は演出家のために。
なんて、シャレたオチなんだろう。
実話
囚人たちへの演劇指導は、たいへんでした。
でも、舞台に立たせるなんてスゴいことです。
たくさん公演しましたね!
最後は、全員逃げた!ビックリ!
エチエンヌの謝罪に観客が大拍手。
素晴らしい作品でした。
ウサギはウサギ、カメはカメ
刑務所の囚人の文化活動の一環として行われている演劇の指導を行うことになった売れない舞台俳優と、受刑者達の話。
代理講師としてやって来た俳優が、市中の劇場で受刑者達による公演を行うと言い始めて巻き起こっていく。
刑務所での寓話の発表会だけでは物足りないという受刑者達に感化されたのか、自身の名や功績の為なのか、自身が思い入れのある戯曲「ゴドーを待ちながら」を教え込んで行く様をみせていく展開で、擦った揉んだはありがちな内容ながらなかなか面白い。
何でハカ、そしてカマテなのかは良くわからないけれど。
最初にやっていたのは受刑者達とではなかったみたいだけど良くわからないし。
実際の出来事を知らずに観賞したから、最後の展開はある意味意外ではあったし、残りの刑期について具体的には言っていなかったけれど、出所間近の模範囚ではなかったのか?
終盤までかな面白かったけれど、この終わり方では感動!とはならず、それまでの見せ方にちょっと違和感を憶えた。
全23件中、21~23件目を表示