アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台のレビュー・感想・評価
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感覚が合わない
刑務所の囚人メンバーが、市井の食い詰めた俳優さんからの演技指導のもと「ゴドーを待ちながら」を練習して、刑期中なのに特例で塀の外のホールで舞台上演する、それが評判を呼びまくった挙句に
チラシに「予想外のラストがあなたを待っている」っていうなんか捨て身極まりない売り文句がおどる、確かにその通りだったけど、それを芸術として讃美する胆力は持ちあわせず
スウェーデンで起こった実話らしいけれども、ヨーロッパのこの辺りの感覚のピンとこない感じ、ビジネスの経験的にもほんと遠いんだよなー
我が国はなんとなく欧米陣営、かつ地理埒外の極東にいて、わかってるけど根元が合わない
演劇ファン向けかな
実話らしいし、意外なラストだが、「シャイニー・シュリンプス」とかの方が面白い。偏見も込めてヨーロッパ映画でありがちな、説明なく話が飛ぶパターン?「1年後?あ?いけたん?」みたいな。ラストが響くのなベケットが好きな人とかじゃないかな。誇大広告かな、少なくとも私の涙腺は緩みませんでした。
えっ👀⁉️最後がこれ…
信頼を築くことは大変で、裏切られた時の残念さは計り知れない。最初から人を信じない方が良いと思うけど、信じてしまうのよ…日本人は。中国の教えでは、騙された者が悪いという文化があり、同胞であっても信じないらしいけど…😢
最後の最後でこれは、演出もやりきれない。やはり、自由は素晴らしいということなんだろうけど…
演劇は、本当に矯正や更生に役立つのだろうか?
主人公が、なぜ、囚人たちに本格的な戯曲を演じさせようとしたのかが分からず、映画が始まってから、ずっとモヤモヤしていた。それが、予想外のラストで明かになり、ある意味、そのことも伏線だったのかと納得させられた。
ただ、「待つこと」を知っている囚人たちだったら「ゴドーを待ちながら」を上手く演じられるはずだと思ったという説明は、少し綺麗ごとすぎるようにも感じてしまった。
売れない舞台俳優の彼にとって、演出家として称賛されたいという願望は間違いなくあっただろうし、実際、オデオン座の舞台の上で拍手喝采を浴びたのは彼だったのである。
あの場で、本当は、自分のためにやったことだと、正直な気持ちを吐露していれば、ラストのスピーチは、より感動的なものになったのではないか・・・
それにしても、「自由へ逃避」した囚人たちは、更生することができたのだろうか?
こういう映画大好き!
娘の言うように主人公はわがままを通してばかり。周りの人が偉いな。
逃げるか逃げないか最後までハラハラ。
ほんとの話しでありながら、いちおうみんな役者なんでしょ。ほんとに囚人に見えました。うまいなぁ。
実話だったら…
↑彼らのその後が気になるではないかー!!!
指名手配されて刑期が延びたのかとかさっ!!
しかししかし〝日本だったら考えられない〟とかそういうことは置いといて、このような目的や目標を持てることにより、人間は前向きに変われるのではと思ったよ❗
ショーシャンクのhopeに当たるものだろうか。
起承転結の転→結のもって行き方がお見事
予想外のラストというふれ込み通り、転の部分はやはり意外だった。その直前のハカの後だっただけに、あの転は「うそ?」と思わされた。
が、実際の意外なラストはその後に訪れる結の部分だったんですね。
転→結へのもって行き方がお見事です。
あと、実話のためエンドロールの際に写真でご本人登場があるんだけど、映画の役者さん達より、本人たちのビジュアルが良かったのはビックリ。
待っても結果が来ないものねぇ
囚人たちに向けて語る。
「待っている気持ちを表現すれば良い」
確かにそうかもしれない、そしてそれは演技には生かされるのだろうけど、一旦外の世界に触れた受刑者たちが元の世界に戻ったって、舞台で投げかけられた称賛はなんの足しにもならないものね。
そう考えればラストは想像の範疇かとも思えましたが、それが未だに語り継がれ舞台の演目になっているのは、当時相当の衝撃や感動をもたらしたのでしょうね。
俳優さんが演じているのだからもちろんのことなのでしょうが、演技にどんどん磨きがかかっていくのが見応えがありました!
清々しい作品でした。
全てはラストのオデオン座のステージの為に作られた作品って感じ。
感動ではなく圧倒されたラスト!
役者のエチエンヌが刑務所の囚人に演技を指導して、囚人達を舞台に立たせる実話ベースのストーリー。
本作を鑑賞する前に「ゴドーを待ちながら」のお芝居のあらすじを確認した方が良かったかも。
この演目を囚人達が演じるけど、このストーリーが全く頭に入って来ない(笑)
やる気の無い囚人達と徐々に一体感が生まれ、芝居の素晴らしさが徐々に認められる展開。
役者の誰もが憧れのオデオン座でお芝居をする事に。
ラストは鑑賞前に想像してたけど、そのタイミングが早すぎた(笑)
期待を裏切られた感があったけど、そこからのシーンに圧倒。
あそこまで圧倒された感じは、最近観た山田杏奈さんのBL系映画の体育館の壇上のシーンより凄い(笑)
刑務所の持ち物検査はかなり厳しいのに、それ以外の警備はかなり緩い感じです( ´∀`)
功名?
114本目。
実話?と思ったら、やっぱそう。
最後にとか、上映前に見てしまうと半減だよと思ってけど、そんなの全然。
怪我の功名、災い転じて福となす、とでも言ってもいいのだろうけど、逃げた面々のその後が気になる。
実話ベースなので普通のラストかと思いきや!
売れない役者のエチエンヌが、刑務所の文化事業の為に、囚人達の演劇公演の演出をすることになる。楽しくする為のジャンルは寓話。話の中ではウサギとカメなど知ってるのも出てきたけど、エチエンヌが選んだのは、自分の知らない話「ゴドーを待ちながら」。この話、ベースを知らなかったのが少し残念。フランス人なら皆んな知ってんだろうな。
所長やメンバーや娘と、ゴタゴタしながらも信頼関係を築いてゆき、公演を成功させる。すると一回で終わりだったはずの公演に各地から依頼殺到。囚人なのに演劇ツアーをする事になる。それが各地でバカウケし、パリの大舞台が決定する。お〜!ナイスな展開じゃんと期待してたら、まさかのエンディング。
ウルウル〜。
劇中劇『ゴドーを待ちながら』が服役囚の人生に侵食し、現実そのものがカーテンコールのない不条理劇であることが静かに語られる、鋭利なエスプリに貫かれたずっしり重い物語
服役囚に演技指導する場面は意外とあっさり流されているのに、個性豊かな服役囚達の自由すぎるユーモラスなキャラクターと主人公エチエンヌが抱える憔悴を描写することに大幅に尺が割かれている時点でありがちな結末にはならないなと予感していましたが実際その通りでした。劇中劇『ゴドーを待ちながら』が賞賛されて次々と公演依頼が舞い込む中でエチエンヌは自信を取り戻し、服役囚達も束の間の自由を謳歌するが、カーテンコールの後に残るのは今までと何も変わらない日常。そんな興奮と空しさが繰り返される中で彼らの人生そのものに『ゴドー〜』が侵食し、彼らがずっと待ち望んでいた物語がパリのオデオン座で大喝采とともに完成する。ありきたりではない結末が実際に起こった事実であることに驚きますが、それを知った『ゴドー〜』の作者、サミュエル・ベケットの一言に滲んだエスプリにニヤリとさせられます。
嫌いじゃないです
いかにもフランス映画らしい。
嫌いじゃないです。
予告通り、ラスト20分は泣けましたよ!
でも、アメリカ映画ならラストシーンは大成功で終わるのでしょう。単純な私にとっては、そっちの方がより泣けましたね。
フランス映画独特の人間模様、実はその方が現実的で、考えさせられてしまいます。
あと、フランスの刑務所制度を知らなかったので、最初は誰が囚人かわかりづらく…また、男の刑務所なのに所長や刑務官が女性というのも日本人には違和感があるかもしれません。
本編1時間くらいはそんなことで、混乱してました笑笑
事実は小説よりも奇なり?
うーん…
まさに予想外のラスト(笑)
評価が割れそうな作品ですね…
僕は否定的です(笑)
エンドロール後、立ち上がり出口に向かう皆さんの空気からは、否定的なモノを感じました(苦笑)…
真面目で実直な方が作った映画って感じですね。
事実に基づく映画です。
ネタバレはイヤなので、この辺でm(__)m
人生は待つことの連続。
さすがフランス映画。
ただ面白かった!では終わらないのね。
ちょっと理不尽で、ちょっとアンモラルで、ちょっと引っ掛かりを残してくれる。
後味すっきりではない映画の方が記憶に残るもんだね。
人生は待つことの連続、という言葉が妙に心に残り、確かにその通りと納得。
私たちは、常に何かを待っているのだ。
何かを待つことから解放されたとき、確かに一瞬の自由を感じる。
そしてまた次に待つ何かを求め、放たれ、一瞬の解放感に浸る。
その繰り返し。
人生で待つ対象は人それぞれ、だから感じる自由も人それぞれ。
多様性とはそういうことか。
囚人たちの大舞台は、売れない役者エチエンヌが最高に輝く場所でもあったのだ!
ピンチをチャンスにいかに変えるか・・・、そうだ、人生を楽しもう!
日本最速?先行上映会なのでネタバレは少なめに…/日仏の刑務所に対する考え方等
今年188本目(合計464本目/今月(2022年6月度)35本目)。
正規の公開日が7/29と1か月以上後である上、なぜか大阪市が日本最速だったようです。こういった事情もあるのでネタバレは少なめに。
日本では刑務所といえば、懲役を科して作業をさせるというイメージが強いですが(最近の改正で、数年以内には「拘禁刑」になりますが、現時点では「懲役」なので、これに統一します。以下同じ)、フランスは保安上の理由から持ち物検査といった概念があること自体は事実でも、部屋に持ち込むものも日本に比べるとだいぶ自由だし(映画内参照)、条件によっては数日の外出が許されることもあります。
この映画は「実話に基づく」としたもので、そうした日本とは異なる文化のあるフランスのある刑務所を舞台に、演技を教える先生が刑務所の中に入ることを許され、演技に興味がある受刑者たちにそれを教え、説得して(一時的に)外に出て公演を積み重ねるごとに、反響が大きくなっていき、フランスでもさらに規模の大きいところで公演を行うところまでこぎつけると、そこで待っていたものは…というストーリーです。
実話ですのであることないこと書けない事情もあるし、ネタバレも好ましくないので、この程度にしましょうか。
採点上、若干気になった点があるものの(刑務所のいわゆる「壁」と文字が同化して字幕が読みづらいシーンがあるなど。前半2分)、大きな傷ではないと思うのでフルスコアにしています。
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▼ (参考/日仏の刑務所に対する考え方の違い)
・ 日本では上記の通り「拘禁刑」に近いうちに一本化されますが(まだ、統一が決まったというだけで施行はされていない)、従来の「懲役」には次のような問題がありました。
・ いわゆる短期収容を除けば(短期収容でも懲役の義務はあるが、実際には仕事を教えたりシフトを変えたりという点が面倒なので、いわゆる「復帰センター」と呼ばれる類の非難の程度が極めて低い初犯を扱う刑務所では事実上形骸化している)、懲役刑は課せられます。
しかし、懲役20年、25年ともなると懲役の義務はあっても、出所後には何の役にも立たないことは明らかです(無期懲役ならなおさら)。そのため、事実上今の「懲役刑」が意味をなすのは5~7年程度の収容者のみ、といわれます。
さらに、懲役はその性質上服役者の義務ですが、出所後にそれを生かした仕事につきなさい、というのも無理なので(憲法22/職業選択の自由)、刑務所側は「懲役的な作業も含むが一部に社会復帰的な要素がある」ともいえる、介護やフォークリフト、各種伝統工芸などの作業も、「実際には」あまり意味をなしておらず(もちろん、出所後にその技術を使って立て直している人もいます)、ここがちぐはぐだったのです(改正の一つの要因)
・ また、ニュース報道などでも明らかなように、刑務所のいわゆる「老人ホーム化」が進んでいます。懲役刑である以上、「○○作業」でなければならないのですが、逆に「○○作業」という名前は使わなければならないが、使っていればそれでよいため、結果的に「リハビリ作業」や「知能維持作業」といった、事実上「老人ホーム」と化している実態があることはご存じの通りです。もちろん、こうした作業に「免除」されるためには、認知症などと診断されることが条件になりますが、認知症を詐病することは普通できませんから、実際にそういう「作業」には何ら実態的な「懲役」としての作業が何ら期待できず、ここも実態とかけはなれています。
・ さらに、あまり論じられることはありませんが、日本での懲役刑は基本的に(男性の一般の刑務所でも)軽作業が大半です。この結果、日本のいわゆる身体障害者などの施設でいう「授産施設の作業を奪っている」という実態があることはこれもまた程度の差はあれ事実で、これも趣旨を没却しているのです。
すなわち、こうした「大半、趣旨がよくわからない「懲役」作業なるものをかして、他に迷惑をかける(特に授産施設の作業を奪われると、真に必要とされる人は仕事ができません)という「趣旨のわからない」作業をかしておきながら、こうした「懲役刑」(禁錮刑)は「自由刑」で、換言すれば「自由な行き来を禁止する行為」です(憲法22条の移動の自由を制限する行為。これが禁止できるのは、刑務所という特殊な性質にほかならない)。そうであれば、「よくわからない作業をさせるくらいなら、単に「自由刑」だけを取り入れたほうがよいのでは」ということが今回の改正であり、また諸外国でもこういう考え方のほうが普通ですし、また、結局「外に出られない」点を除けば他は自由(テレビを見ようが写真を持ち込もうが、原則自由)という国も多いです(映画内でもそうなっています)。
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・ 日本ではこうした改正点もありますが、それでも「一時的にでも外に出て活動を行う」ということはよほどの状況でないと認められない現状は(改正刑法・刑訴法等、運用上でも)同じであり、ここをどうとるか(治安を確保しつつ、社会復帰を前提としたこうした活動を推進していくか、あるいは「自由刑」の趣旨を完全に徹底し、一切許さないとするか)は、国の考え方というのも一つありますが(立法は国会の役割)、とはいえ、日本国民(便宜上、日本に適法に長年在住して事実上日本人と同一視できうる外国人も含む)の世論等、考え方も絡んでくるでしょう。
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