「二作目というのは往々にしてつまらない」新感染半島 ファイナル・ステージ つまり枝豆さんの映画レビュー(感想・評価)
二作目というのは往々にしてつまらない
単純に面白くないですね。
というのも、1作目の面白さを期待して見てしまっているので仕方ないと思います。
お話はよくある、要人を救うために敵地に乗り込んで孤軍奮闘するという、王道のアクション映画です。
それ故にお話は全く面白くありません。この手の映画は、アクションシーンであったり、敵役のクレイジーさであったり、セットの作り込み具合だったり、そういうのを楽しむものであります。
最近だとホワイトハウス・ダウンとか、ザ・レイドとか、面白いB級(失礼ですね)が溢れています。
この作品もカーアクションであったり、家族愛であったり、それなりに描いているのですが、まぁ面白いシーンがない。
夜間シーンは月明かりのはずなのに、終始どこからか光が来ていて、ライティングの下手くそさが目立ちます。(レーティングの関係で、家族向け映画にするため暗いシーンに見せないようにしたのかと思います)
カーアクションはCG丸出しで、ありえない動きと挙動、子供の運転が上手いという設定はいいのですが、いかんせんCGアニメーションがしょぼいので、嘘っぱち感が強調されすぎてギャグシーン(まぁギャグシーンなんですが)になって緊張感がないです。
敵の一味も、猿の惑星聖戦紀や、地獄の黙示録のように狂った軍隊というわけじゃなく、「おバカ軍隊」丸出しで、「ゾンビvs人間」というせっかくの緊張感があるのに、「人間vs人間」の対立がしょぼすぎて、義理の兄が捕まって以降、すべて緊張感なしのギャグシーンと化しています。
最後、主人公が犠牲になって家族を助けるのだろうなと思っていたら、まさかの母親が残るパターン。
おいおいそれじゃカタルシスがないだろと思っていたら、まさかの全員助かる展開。(じいちゃんは死にますが)
次回作につなげたいのかはわかりませんが、
「ワールドウォーZ」とという似たようなお手本作品があるのに、ギャグ方向に走ってしまった今作は、次に繋げるのは相当難しいかと思います。