ライド・ライク・ア・ガールのレビュー・感想・評価
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あっさり風味
父の教えを実直な守ったがゆえに、父と距離ができるが、最後には栄冠を掴むのもまた父の教えというくだりはよかった。
たまたま結果のニュースを知っていたレースに関連する映画らしいと、予告編を見て興味をもち、観てたのですが、予告編どおりの展開。
女性だからと様々な差別にあいながら、不屈の闘志である程度成功したところで、生死に関わる落馬事故……
まんま過ぎ。
リハビリがわりとあっさり終わっちゃったのは不満。
最近、こういった女性活躍系映画では、逆境のシーンがあっさりしている印象。
特に性差別などの具体的シーンの表現が希薄。
セリフで補完しちゃう程度なので、主人公の頑張りが報われてラッキーなだけに見えちゃう。
実際はめちゃくちゃ大変だったはず。
一番の見どころは、馬が美しいってことかな。
あと、競馬のゲートや騎手控え室などにカメラが入っていて、こんな構造・位置関係なのかとしげしげ観察モード。
すごくよかった
ここ10年以上競馬はやっていないのだけど、以前熱中していた時の事を思い出して、メルボルンカップで優勝した瞬間は思わずパチンと手を叩いてしまい、映画館でお客は二人だけだったのだけど申し訳なかった。ダウン症の弟が調教師として立派にやっていて、常人にはないシックスセンス的な馬と会話する能力があるかのようだった。
お父さんの「おチビさんが一度心を決めたら誰も変えることができない」というセリフが重い。また馬のオーナーたちが騎手を選ぶ場面に乗り込んで罵声を浴びせ、調教師に「勝つためにはあの勢いが必要だ」と言わせる場面が面白い。
感動して涙が何度か出たのだけど、家族の死などをエモーショナルに描いてズルい。減量は当日の計量だけでなく、騎乗後も計量があるから大変だ。
いつか壁は信念が突き破る
個人的に競馬も割と好きだし
予告で面白そうだったので観賞
感想としては
昨今の風潮であるフェミニンな造りかと思っていたら
全然そんなことなく情熱と信念が壁を破る見応えある
ものでした
オーストラリアは実は競馬大国で
サラブレッドの生産頭数はアメリカに次いで2位
日本と同じくらい競馬場が存在しています
その中でも11月にフレミントン競馬場3200mで行われる
「メルボルンカップ」はオーストラリアの競馬関係者
全てが勝利を夢見る大レースで
当日が学校も休みになる国民的行事となっています
日本からもたびたび挑戦する馬がおり
2006年にはデルタブルース号とポップロック号が
1-2フィニッシュを決める偉業を達成しました
この映画の主人公ミシェル・ペインは
2015年に155年の歴史で初めてこの大レースを
女性で制覇した騎手で
その半生をたどる物語です
競馬の騎手はいつ何時落馬で命を落とすかわからない
男性がやるにしても危険な仕事であり
競馬サークルは言うまでもなく男系社会となっています
ただ女性が参加してはいけないという規則があるわけでは
ありません
ミシェルの生まれたペイン家は牧場を営むホースマン一家
ミシェルは末っ子で母は交通事故で幼少期に亡くしており
10人家族の大所帯
上の騎手になっていく兄姉たちにミシェルや
弟のスティーヴィーも憧れます
そしてミシェルは成長するごとに騎手への夢を膨らませ
父も指導していくようになりついには見習い騎手になり
早々に初勝利も挙げた矢先騎手の姉が落馬で命を落としてしまいます
これで父は一気に弱気になってしまいミシェルが騎手を続けていく
事に反対しますが反発し家を飛び出します
チャンスを求めて朝の調教に顔を出しますがやはり女性の見習い騎手には
声がかかりません
そんなミシェルにこっそり父は親戚にマネージャーを頼むなど
密かに支援していき
ミシェルはわずかなチャンスを生かしグレードレースに
乗るチャンスを得ていった矢先レース後の落馬で頭蓋骨骨折の重傷を追います
再び後悔する父
ミシェルはまともな生活もわからない状態から執念で復帰を果たしますが
結婚して騎手をやめた姉たちは当然騎手はやめるよう促しますが
本人は諦めません
そんな時能力はありながら故障続きで結果を出せない
プリンスオブペンザンスという馬に出会いミシェルは管理調教師に
かけ合いお手馬としてメルボルンカップの舞台まで共に歩んでいきます
競馬は馬主が調教師に持ち馬の管理を任せ
誰を乗せるかどこに使うかを協議して決めていきますが
当然女性が制した前例が無いメルボルンカップでミシェルを乗せる事に
馬主は否定的だったりしました
これは実際の競馬でもよくあり若手が連勝街道に乗せ大レースに
出られるようになった段階で武豊など名手に替わられるというものです
このあたりは男性女性関係なくあることです
ですからミシェルと調教師の勢いに根負けして起用を決めた
馬主も結果的に偉業達成を援助してくれたことになります
そしてミシェルは2015年メルボルンカップを制します
単勝はなんと101倍でしたが「自分でオッズをつけた」ミシェルの
賭けも大勝利に終わります
ちなみにこのレース日本からもフェイムゲーム号と
ホッコーブレーヴ号が出走しておりフェイムゲーム号は
なんと一番人気だったんですが力を出せず
馬群に沈んでしまいましたw
担当厩務員をしていたスティーヴィー・ペインは
こんなうまい役者どこで見つけてきたんだと思いましたが
なんとまさかの本人でした
自分が観た回はレイトショーで貸し切り状態でしたが
それが信じられないくらい良い映画だと思います
昔はこういう映画ならJRAが支援して宣伝してくれたもんですが
今回はそうでもないみたいですね
イオン系でなくとも公開してる映画館はあるようだし
チャンスがあったらオススメしたいです
【今月のムネアツ】忍耐、勢い、時の運。
昼飯食べたら眠くて仕方なく。つまらなかったら遠慮なく寝ちゃおう。くらいの気分だったんですが。
もうね。冒頭の競馬大家族パートとか、無茶苦茶あざといですから、微笑ましいけど。ミシェル少女の乗馬シーンとか、ここまで作る?って言うくらいのわざとらしいVFX、と言うか画像デジタル処理。綺麗ですけどね。
それがそれがそれが。家出同然に飛び出して行ったミシェルの落馬以降、風向きが変わり。「娘の好きな事を質問してくれよ」とパパが登場したシーンでSWが入ります。もう、ここでポロリ〜ンコ。
あとは、ミシェル行ったれーー!の、爆裂ムネアツ物語り。まさかの月一ベタベタコッテコテ。最高だった!
ドローンからの空撮が効果的です。
海岸線をペンザンスと共に走るミシェル。素敵な人馬一体感。
メルボルン・カップでミシェルとペンザンスの前にGAPが開ける。もう、この画に向かってガッツポーズしちゃいましたもん、行けーー!って叫びそうになりましたもん!
stinkyな妹?そりゃ馬小屋で寝ると、そうなるよなぁw
良かった。燃えた。とっても!
スティービー・ペインは本人出演との事。彼が天使だったよね。
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7/20 ヲタ追記
前日見た"Step"で、爺ちゃんの病院に見舞いに行った際、母娘が車内で待っていたクルマはFiat 500。内装の赤コンビは現行設定にはありませんから、2014~2015年頃のモデル。こういうのは分かりやすいんですけどね。あのヘッドレストの形状は他にはないから。
しかしAustraliaは悪魔の国ですね。もう、モデル名すら分からんw
ミシェルの赤い愛車は、トヨタがE100カローラを現地で生産しホールデンが販売した、ホールデン・ノバのLGのSDNだと思うんですけど。映画の中では初めて見たかも知れないし、自信はありませんが、「お!日本車?かも?」で地味に萌えたw
しかし、ホンマに分からん。子供たちを乗せてたトラックは何???
ダウン症の兄、本人の演技が凄い!
ラストのメルボルンカップは、確かに感動する。自然と鳥肌が立ったわ。
しかし、エンタメ慣れしてしまっているオイラにはそこまでの他のレースを含め枝になるストーリーにもう少しメリハリをつけて欲しかった。
他のレースでの男性ジョッキーとの因縁や、オーナーや調教師それぞれとのすれ違いのやりとりや、落馬して復活後のレースでのトラウマによるスランプなどなど。
で、メルボルンカップでそれらを克服しての感動
的ラストで盛り上がる!
という感じだったらロッキーばりの作品になっていたのでは?
お決まりのエンディングでの本人登場のカットでは、主役の子が本人そっくりなのに驚き、さらに
特筆すべきは、ダウン症の兄が実際の本人が演じているということ。これはアカデミー助演男優賞間違いなし!と言いたくなる演技やった。パチパチ。
自分が好きなことでは負けたくない…とても気持ちのいい映画
〝実話に基づく話〟ではなく、〝実話〟なんですね。
だから、少女時代からの時間の経過に追われて、リハビリ期間中の様子などの描写も割とスーッと進んでしまいます。男性優位社会で必然的に起こる様々な軋轢の描写も然り。
そういう展開なので、過度な思い入れによって引き起こされる男性優位社会への憤りとかもさほど感じないし、闘病生活への応援の気持ちも、観ているこちらまで歯を食いしばるほど、ということもありません。
競馬のこともメルボルンカップの凄さのことについても何も知らない私にとっては、ずいぶんアッサリ偉業を達成したんだな、そんな感じでした。
でも、もしかしたら、客観的にもの凄いことを成し遂げた人の気分って意外とアッサリしているというのも本当のような気もします。
〝自分が好きなことで負けたくない〟
その気持ちを持ち続けている本人にとっては、リハビリも練習も、その努力も、やらなければ負けてしまうから続けるし、気がついたら、他の人よりも多くの結果が残っていた。その程度のこと、ということがあるのかもしれません。
だから、あのレースの後のインタビューで、男どもの鼻を明かすことができたのは気持ち良かったですね、というちょっと軽いノリの発言に聞こえるのは、照れ隠しでもあり、本音でもあるし、少なくとも、すべてはこの偉業を達成するための努力の積み重ねの結果です、なんて自分を讃えるようなことは露とも思ってなかったと思います。
イチローさんや大坂なおみさんへのインタビューなどを見ていても、前からそんな感じを受けることがありました。
日本のテレビ関係の人たちは、どうしても、努力とか凄さについて、本人に言わせようとしたがります。野球中継のヒーローインタビューなど見ていて、〝選手の気持ちとインタビュアーの質問が噛み合っていない感じ〟をよく受けるのも、そこいらあたりに原因があるのではないでしょうか。
そういうわけで、この映画は選手や家族の思いへの寄り添い方とか距離感においての〝ぎこちなさ〟を感じることがほとんどなくて、とても気持ちの良い作品でした。
是非みてほしい映画。
【★ で示した部分は、7/24に誤字脱字や補足を加えたものです】
内容については多くの方が書いているので重複する部分は割愛。
女性やハンディを持った方等が、「史上初めてトップまで上り詰めた」例は探せばいくつもあると思うのですが、映画化まで持っていくのは大変で(ストーリー面でも)、本作品は98分と若干短く、ちょっと説明不足な点もあるものの、実話に基づいた「本当のお話」で、心温まる内容です。
★とはいえ、「実話に基づいた本当のお話」である以上、「あることないこと」描写できませんし、仮にあるとしても「それ入れたらまた1時間コース」というのであれば避けるでしょうし、「若干短い」は「実話に基づいた本当のお話」であるが故、なのでしょう。★
今回は0.5点減の4.5としました。下記の通りです。
0.5点 … 豪州の競馬制度のG3,2,1といったグレード制が唐突に出たり(日本とほぼ同制度)、「内枠外枠の有利不利」、「★裁決」が出たりといったことは、競馬初心者の方にはわかりにくく、もし可能なら、日本ならJRAの「はじめての競馬入門」みたいなサイトを見ておくだけでも全然違う印象です(馬券とかを買うシーンはほぼほぼ出ないので不要)。
どなたかも書かれていたと思いますが、競馬は競艇や競輪、オートと違って、生き物である馬とのコンビでの競争です。そのコミュニケーションがうまく取れないと結果はついてきません。この部分の「馬への接し方」の描写もしっかりなされていて、さすがだな、と思いました。
★ そして当然のこと、「理論的には、最強の血の配合の馬に、上手な騎手が乗ったら全部1着」だったらそりゃ競馬にならないしギャンブルにもならないわけです。そしてそうではないことは日本でもわかりますよね。★
競馬をテーマにした映画は少ない一方、馬券を買うだの何だの、「小さすぎる子供にはどうか」的なシーンは、ちらっと出る程度(別に出なくてもいいけど出した程度)で、それが大きな問題になるとも思えないので、特に今週来週(今日は7月18日)悩んでいたら、100分を切る「短め」映画ですし、ぜひ、と思います。
競馬を知らなくても楽しめる良作
競馬は興味も知識もほとんどない(走ってる馬はかっこいいと思うし、馬の顔もかわいらしいとは思う)が問題なく楽しめた。ほとんどの騎手は男性という圧倒的な男社会で、女性差別や落馬などのアクシデントを乗り越えて、とてつもなくスゴい大会らしい(競馬詳しくないので…)メルボルンカップで女性騎手としてはじめて優勝したミシェル・ペインの実話を元にした感動作。露骨な女性差別や女性軽視の描写もあるがあっさりしていて、深く掘り下げてはいない。あくまでもひとりの女性のサクセスストーリーにしてあるのはよかったと思う。迫力満点のレースシーンなど映像や音楽もよくて良作
born to ride
環境はその人の人生に大きく影響を与える。
Michelle Payneが競走馬牧場の家庭に生まれなければ、騎手になることはなかったかかもしれない。しかし、その後の活躍は家族のあたたかいサポートのもとで彼女自身が自らの手で必死に掴み取ってきたもの。
男尊女卑の古い慣習の世界で生き残っていくために、短い映画の時間では描ききれないほどのたくさんの辛苦を味わってきたと思う。
それよりも騎手であることの喜びや、家族にも喜んで欲しいとの想いがなによりも強かったのだろう。
圧巻は落馬の大事故から、すぐにカムバックに向けた彼女の強い意志と姿勢。Prince of Penzanceの出会いも、彼女の強い想いが引き寄せたものと思いたい。
レースでの迫力ある駆け引きやスピード感は、カーチェイスに劣らない必見の迫力。
女性騎手ならではの・・・?
スピードを競う競技において、如何にして総重量を抑えるかが一つの課題である。競馬もまた然りで、故に騎手は小柄で軽い方が有利だ。それなのに女性騎手の数が少ないのは何故だろう?これはオーストラリア競馬で最も栄誉のある大会と呼ばれるメルボルン杯で女性騎手として初優勝を果たしたミシェル・ペインの物語である。
一聞するとスポ根映画になりそうな題材を、本作は競馬によって繋がれた家族の物語として扱った。競馬一家で10人兄弟の末っ子というミシェルの生い立ちから描く本作を見れば、彼女が騎手に憧れるのは当然という説得力が生まれ、調教師である父親との熱血トレーニングに確執がありつつも確かな親子愛が感じられる。中でもミシェルが大きな怪我に見舞われ、兄弟たちも彼女が騎手を続けるのを止める中での父親の一言にはニヤリとさせられた。こうなると、もう誰も彼女を止められないのだと。
クライマックスとなるメルボルン杯の競馬シーンにはやはり熱くなるものがある。ウエアブルカメラを用いたゲートインから馬同士がせめぎ合うレースシーンの見応えも十分だ。しかし、競馬は騎手の男女分けのされない数少ない競技である。性別や体格だけが騎手の技量を決める訳ではないだろうが、彼女が成功したのには情熱以外の何かしらの理由があったはず。騎手という男社会の中で勝ち残った秘策は何だったのか?女性ならではの強みがどこにあったのか?そこが描かれていれば、“Ride Like a Gi rl”というタイトルの意味が生き、騎手界の歴史を変えた瞬間がもっと輝いて映ったのではと思ってしまう。
この点はもう少しスポ根映画のスパイスが欲しかったところ。だが、愛馬のケアをするダウン症の弟と二人三脚で挑む大舞台とその結果(そして挿入される実際の映像)を見れば、この家族の温かさにホッコリとした気持ちで劇場を後にできる。夏休みに家族で観れる一本としてもオススメしたい。
やはり、頑張らないとな!
劇場で予告編を観て観たくなってた。
メルボルンレースで初めて優勝した女性騎手の
話。なんと10人兄弟姉妹で末娘。ダウン症の男の子も
いて。やはり家族の話。お父さんと意見の食い違いで
からが見応えがある。落馬してお姉さんを亡くし、自らも落馬して大怪我を。そしてカムバックして
大舞台に!
思わず やった!ってなるね。
胸震えた。さすが実話!彼女のガッツに敬服。
めちゃくちゃ良かった!競馬の世界に胸アツ。
・・・世界屈指のG1であるメルボルンカップ
第155回2015年に女性初チャンピオンとなったミシェル・ベインの実話です。
だから、最後にグランプリで勝つことはわかった上で観るのですが、それでもハラハラさせられるストーリー。
『競馬は最も危険なスポーツ』と言われますが、とにかく落馬のリスクと常に背中合わせであり、怪我が多い。
このミシェルも、馬の転倒により一度脳に大きな障害を負って、再起不能とまで言われた選手。
執念のリハビリと家族の支えにより奇跡的な復帰後も、背骨、首、両ひじ、などなど何度も負傷している。
とにかく、彼女の根性とガッツには舌を巻く。
10人兄妹の末っ子で牧場に生まれ育ち、騎手になること以外考えられなかったとインタビューで言ってましたが、頑固な父親との確執、厩馬員としてミシェルをサポートするダウン症の兄との兄弟愛など、家族ものとしてもとても魅力の溢れた映画。
そして競馬の魅力のひとつは(実は私は行ったことないのですが)
騎手と馬の一体感だと思うんですが、『運命的に』相性の良い牡馬プリンスとミシェルのコンビネーションが最高。
車やバイクとは違って、馬は生き物ですから。
感情もあるし、乗せる人を選ぶし、コンディションもメンタルも影響するし。
とにかく可愛くて。
もう、馬好きにはたまらない!!
プリンス🐴も、ミシェルも、互いに大きな怪我の後のリハビリ中に出逢い、馬主に頼み込んで乗せてもらう。
ビーチを駆けるシーンが最高!
自分を信じる心。
あきらめない心。
そして支えてくれる人の存在。
可愛い馬たち!
あかんです、私のドツボな映画でした。
ぜひ大画面で観てください。
レースシーンの迫力が凄いですから。
そしてもしこれを観て感動されたら
「シー・ビスケット」という映画もぜひ。
トビー・マグワイアとジェフ・ブリッジスの競馬ものですが、こちらも超おすすめです🐎
見事な復活に泣けますよ。
少しの不満
93本目。
レッツイロープ、おっ知ってる。
最近じゃん。
って20年以上前の事が最近に思える。
でも知らなかったけど、怒涛の様な展開。
付いていけるから有難い。
お父さん目線で観ると、嬉しいけど複雑。
独身だけど。
でも実話とは言え、降ろされる事に文句つけたらねぇとは思う。
それがプロの世界なんだから。
【”狭い隙間”を家族の支えで抉じ開けた女性ジョッキーの姿に勇気を貰う。滅多に見れない競馬映画であり、鑑賞後の爽快感が心地よい作品。実話であることにも驚く作品でもある。】
■全く知らなかったが、実話だそうである。
<Caution ! 下記、一部作品内容に言及しています。>
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・ペイン家は子沢山。だが、母は早世し、ちびっ子は馬とレースが大好きなミシェルとダウン症のスティービー(ザック・ゴッサーゲン:”ピーナッツ・バター・ファルコン”以来だねえ・・)のみ。
-この、スティービーが要所要所で、”無垢な言葉”を語る所が素敵なのであるなあ。-
・年上の兄姉はジョッキーか、調教師。そして、全てを司っているのは父パディ。(サム・ニール:この人がいるから、映画が締まる。)
父はミシェルに番場の状態とレースの仕方を少しづつ教える。
・だが、ミシェルが初めて一位になったある日、姉のブリジットがレース中、落馬し落命してしまう。悲しみに暮れるペイン家。父パディの沈鬱な顔。
ージョッキーが、いかに危険な職業なのかを改めて知るし、この出来事の後の父のミシェルに対する接し方が微妙に変わるのである。-
・その日から、父パディはミシェルと距離を置くようになり・・。”父の思い”は後半のある事件の際に語られる・・。。
・男性ジョッキーの間で苦戦するミシェル。
ーえ、オーストラリアって男女混合なんですか!知らなかったなあ・・。-
・そして、ある日ミシェルは落馬し、頭蓋骨骨折と脳を痛める重傷を負い、リハビリ生活へ。
ー父パディは、妻、そして娘のブリジット落馬事故でを失い、これ以上大切な家族を失いたくなかったのだ・・。無口で余り自分の考えを素直に伝えない父の哀しみの姿をサム・ニールが背中で演じる・・。ー
■が、ここからG1にかけるミシェルの努力が始まる。肉体鍛錬だけではなく、男性社会への戦いでもある。そして・・。
<98分という短尺で、ペイン家のミシェルが夢を叶えるまでを描いているために、やや作品としては軽い感があるが、滅多に見れない競馬を題材にして、ジョッキーは女性である。
更に疾走感が凄い競馬シーンでのジョッキーたちの”言い合い”も臨場感溢れる映像で観れる貴重な作品。
鑑賞後は勿論、とても爽やかな気分になれますよ。>
日本馬が1番人気だったあのレース
日本でまずこの映画の分かりやすい入口のひとつは、日本馬フェイムゲームが遠征し1番人気で走った15年のメルボルンカップ、と言えばかなり身近な感じで見れる人もいるのではないでしょうか。
レースでもちゃんとフェイムゲーム(黒に赤バツの勝負服)出てきます。
当時大半の日本の競馬ファンはフェイムゲームともう1頭ホッコーブレーヴの応援という目線で見ていたレースのはず。
一方現地豪州ではこんな劇的なドラマとなったレースなんですね。
メルボルンカップは豪州では祝日にもなる誰もが知る大変有名なレース。
オーストラリア人の英会話の先生に競馬が好きだと話したらまずメルボルンカップの自慢されたくらいで、で過去には日本馬デルタブルースが勝ったと言ったらマジか?と逆に驚かれたりなんてことが個人的にはありました。
そんなメルボルンカップを初めて勝った女性騎手の実話物語。
日本だと有馬記念に藤田菜七子騎手が人気の無い馬で勝つようなものかそれ以上か。
ただ、日本とオーストラリアではまた騎手環境というのも大分違うので、ミシェルペイン騎手の波瀾万丈な人生もありよりドラマチックで感動出来る作品になっているんじゃないかと思います。
にしても、競馬の映画って言うのはアメリカのシービスケット(ホワイトハウスでも上映された名作)もそうなんですが、実話が何よりもドラマチックなんですよね。
競馬ファンには勿論お薦めしたい作品ですが、そうでなくても感動出来るお薦めの作品だと思います。
ちなみに、リアルにあのレースにいたフェイムゲームは福島の牧場でゆっくりと余生を過ごしています。
強い信念
競馬はものすごく詳しいわけではなく、ミシェル・ペインの事は人並みに知ってる程度で決して詳しいわけではないが、スポーツムービー、ヒューマンムービーとして非常に興奮し楽しむ事ができた。
ミシェルは末っ子で兄姉達には揶揄われる事も多く、ダウン症の兄と一緒に過ごす事が多かった幼少期の描写から始まる。
大人になっても姉達が騎手として活躍が厳しい現実、女性が活躍するのが厳しい現実を盾に思うように、そして好きなような道に中々進めない。
そんな中姉が落馬をし亡くなった事から父も閉鎖的になってしまい、ミシェルが騎手を目指すことに反対し亀裂が生じてしまう。
反対する父親に負けることなくミシェルは騎手の道を進み続ける。ここまで非常に反骨真の強さがとても魅力的に描かれている。
騎手として順調に成長していたミシェルだが、落馬事故を起こし騎手生命はおろか生命に関わる大怪我を負った。周囲が騎手を続ける事に反対する中ミシェルは諦めず、そこで初めて父親もミシェルが騎手である事を言葉にして応援する。
そこからも大怪我を負った事や女性である事を理由に壁に当たる事はあったが、それでも強い信念は折れる事なく、むしろ日に日に信念は強くなりメルボルンカップで最後は優勝した描写でこの作品は終わる。
スポーツムービーではありがちな反骨精神、強い信念を魅力的に描かれるよくある作品かもしれないが、このタイプの作品は個人的に大好きという事もあって、非常に楽しむ事ができた。
若干駆け足気味に半生を描くため所々事があっさり進むシーンもあるが、ミシェルの苦悩や強い信念は終始描かれている為常に作品に惹きつけられる。
スポーツや勝負事なんかは気持ちだけでなんとかなるほど甘いものではないが、トップレベルが争う場において、最後の最後に勝敗を分けるのは気持ちであり、運であると個人的には思ってる。
その運を味方につけるのも強い信念、執念だと思う。
その強い信念や執念から運を味方にするのは決してスポーツだけではない。人生あらゆる場でそういう場面に出くわす事は誰しもあるだろう。
だからこそこういうタイプの作品はなにか内なる思いを刺激されすごく勇気を貰い非常に興奮して楽しむ事ができる。
エンドロールではプリンス役の馬も今はテレビ等で活躍
して元気である説明があった。それを見てなんかほっこりした気持ちで最後は劇場を後にする事ができた。
全60件中、41~60件目を表示