「馬上から見える風景とは」ライド・ライク・ア・ガール DKawaさんの映画レビュー(感想・評価)
馬上から見える風景とは
オーストラリア競馬の最高峰、”メルボルンカップ”で初めての勝者となる女性騎手の話。
父親の主人公への思いが本人とって束縛と感じ反発したり、女性が男社会で直面する壁と闘ったり、再起不能と思われる怪我など様々な困難が主人公に降りかかる。
それでも困難を乗り越え勝利をつかんで終わるという、今までも繰り返し作られてきたお話です。
でも....
レースに出るために体重をそぎ落とすトレーニングの苦しさ、
出場権を勝ち取った時の充実感、
競技場に集まった正装した人々の華やかさ、
その場所の中心にいられることの誇らしさ、
不安とともにパドックに入っていく緊張感、
騎手同士が場所取りを争って怒鳴りあう声、
疾走する馬上からの猛スピードで流れる景色。
という主人公の経験を臨場感たっぷりに味わえます。
その昔、スクリーン奥から手前に向かってくる機関車に驚いた観客が客席から逃げたという逸話を聞いたことがある。(おそらく作り話でしょうけど)
その話の観客にとって機関車は現実だったろうし、感じた恐怖は本物だったと思う。
そんな経験がしたくて自分は映画館に通っているんだなと、改めて思わせてくれました。
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